心が覚えてる|SEPT『WORLD BROKER』考察&感想
※あくまでも一個人の意見です。また、2024/7/3時点の文章の為、情報のアップデートにより、今後大幅な加筆・修正が発生する可能性があります。
※ネタバレ有!観ていない方は回れ右をオススメします…
本作は、「DREAM TELLER」(以下、ドリテラ)にゲスト出演した、紅葉というキャラクターが主人公となっている。
紅葉はさらにその前作、「FATELISM ≠ Re: Another story」(以下、フェイタ)に登場する藍備(アイビ)というキャラクターと異なる世界の同質の存在である。
今回の「WORLD BROKER」(以下、ワルブロ)は、フェイタのスピンオフ的作品であり、共通のキャラクターが登場したり、物語がリンクしたりしているため、フェイタを観ればよりワルブロを楽しめるだろう。
ぜひDVD買って(とんでもないダイマ)
あとついでにずうずうしく筆者のフェイタ考察noteも置いておきます
あらすじ
公式HPより抜粋。
本編考察
楓は、亜歩露が作りだした世界での紅葉である(※1)。
ハッキリとは言及されていないが、舞台中にもその要素は散りばめられている。
楓に向けた堕印のセリフ「世界は違うといえど、心の有り様は同じのはずなんですがね」
「不器用」「自分の意志を曲げない」「自由になりたい」という共通点
紅葉のセリフ「わかるんだ、同じ境遇ならそうしてたと思う、俺はお前だから」
亜歩露「光は影を落とし、影はまた光の証明となる」=紅葉が光で楓が影
同じポーズする癖がある、同タイミングで同じことを言う
亜歩露は絵空を真似て、自らの世界を創造したくなった。
そして、己の存在意義を問うために音楽が身近な世界を創った。
「音楽は人間にとって、必要不可欠なものなのか?」
しかし、絵空が創造した世界と同様に、結局人間たちは暴力の代わりに音楽を利用して争い始める(※2)。
普通、ひとつの世界につき各個人は一人しか存在していない。足りない何かを探し続ける亜歩露は、危険でタブーとされている「同質の存在を同じ世界に放り込む」ということを実行してしまう。
そう、紅葉と楓を出合わせたのである。
亜歩露「彼ら(第三勢力)こそ世界の歪みだろう、なぜ別で考える!?紅葉、君にはがっかりだ」
世界の歪みを早々に潰すことはせず、彼らまで含めて「世界をひとつに」できるか、紅葉を試した。同質の存在を同じ世界に入れて、化学反応が起きるか試した。
動機はおそらくこう。「僕は聴いてみたいんだよ、新しい音色を」
紅葉は、歌華身命とO/Dのみを統一してしまったため、真エンドへはたどり着けなかったのである。
しかし、ここからがすごい。
紅葉は、楓はおろか亜歩露まで救ってしまう。
亜歩露「攻撃の手段と化し、忌むべき存在となった音楽は人々にとって必要不可欠なものだろうか!?答えは…否…!」
亜歩露は、人間が生み出した“音楽“そのもの。
直後に続く雛の「亜歩露様はご自分の存在でさえも…!」というセリフからもわかるように、亜歩露は自ら創り出した世界にその存在を否定されてしまった。
紅葉「システムのおかげで想いが力に変わるなら、救うこともできると思った」
彼は、音楽を相手への精神的ダメージに変えるシステムを利用し、逆に純粋な想いを音楽に乗せることで相手の精神にポジティブなパワーを流し、第三勢力を救おうとした。
つまり、この世界の結末で暴力の代わりとされ、「忌むべきもの」と結論付けられた音楽を、「救済装置」として新たに定義したのが紅葉だったわけである。あ~~またフェイタのツタバが生きた世界みたいな話になってきた泣
音楽は人々を救うことができる。
それは、音楽そのものである亜歩露にとってどれほどの救いだっただろう。
小ネタ
・赤vs青で、長年抗争していて、系統が真反対で、思想は違えど守りたいものが同じという点、ロミジュリのオマージュも入ってるのだろうか。無意識かもしれないけど。
・乃衣瑠から見て、ダンデが兄で、丹左が父だと、ダンデと丹左の年齢がかなり離れていることになる。再び火事が起きたとき、葛が「今は“アンタが”頭領なんだから」とダンデに声をかけてるのを見て、15年前の大火事以降に代替わりしたのかも…などと思った。
・無二と丹左の会話で出てくる「権利譲渡契約書」
あれはダンデに「一帯の取り仕切りを任せる」という内容だったのでは。丹左は「慕ってくれる者たちの処遇さえまともなら、俺はいつだってこの座を差し出す」と言っていた。丹左もダンデに惚れ込んでいて、もう頭領を任せたかった。15年前の事件がなければきっと、心から恨んで過ごすなんてことはなかったのだろう。
・楓は二度「もう戻れない」と言う。
一度目は、火事現場に向かう途中で追ってきた紅葉に。「アハハ!“帰る“って!どこへ!?もう戻れないんだよ、何も知らなかったころには」。この「もう戻れない」は、「幼少期のような幸せな時間には戻れない」の意味だと思う。二度目は、第三勢力に詰め寄られ裏切る瞬間。「そうだよね…もう戻れないんだよね…」。これは「もう後には引けない」の意。罪を犯す前の、まっさらな自分には今更戻れないのだ。
フェイタからの繋がり
本作では、ところどころフェイタと同じセリフが登場し、より亜歩露が絵空の並行世界として創造した世界であることを実感させる。
<象徴たち>
紅葉が最後に楓に言った言葉は、雛菊が絶望した藍備を救うときに言ったセリフそのまま。
ー「感情があるからこそみんな生きていける。迷ってもいい。温かい心からの『想い』は、『希望』は、楓のなかにあるんだよ」
ー「感情があるからこそみんな生きていける。迷ってもいい。温かい心からの『想い』は、『希望』は、ちゃんと藍備のなかにあるはずだよ」
また、紅葉の「未来があるなら、みんなで自由に。いつでも手を取り合って笑えるように」は、藍備が雛菊に言っていたセリフ。
若干話は逸れるが、「歌うなら、何にも縛られず自由に歌いたい」という紅葉のセリフ、エイナが「何にも縛られず自由に生きたい」と言っていたこととリンクする。
自分が救われた言葉で再び自分(楓)を救った。
楓、つまり自らと同質の存在がバッドエンド(ねじれ)の起点となる世界で、紅葉自身がねじれをほどいて見せたのである。
これは藍備の、贖罪の物語でもあったのかもしれない。
今回、象徴たちと三羽鴉(諷経不在のため、正確には二羽)の立場が入れ替わっていたように思う。
また、雛が「神の使い」と口走っていて、雫月に制止されていた。
神の使いとは、フェイタにおいて三羽鴉が担っていた役割である。
雛・雫月は運命の轍(輪廻転生)から解き放たれたため、人ならざるもの(ただし、人に見えるし干渉できる)、反対に、三羽鴉は「命あるもの」として印象強く描かれていた。
雛と雫月曰く、三羽鴉は「同僚であり、元上司」。
無二が「我々にはもはや何の力も残っていない」「亜歩露様の命に背き、かなり人間たちに肩入れしているので、当然の報い」などと言っていたので、勝手な行動をしたことで、不死と神通力を奪われた、ということではないだろうか。
<続・絵空と亜歩露とは何者か>
二神は対の要素を持つ。
絵空→秩序を良しとする。人のため、人が滅びの道を歩まないよう、正すため世界を創りかえる、世界が壊れないよう、神的存在は人間に干渉させない。過去を繰り返すことで良くなると信じ、過去を運命とする。
亜歩露→自由を良しとする。己の快楽を追求、音楽のない神の世界で人間が生み出した"音楽"そのものが亜歩露の正体である、未知なる化学反応を起こしたい、そこから生まれる音楽を聴いてみたい。化学反応を起こすため、神的存在を人間と干渉させる。何度でもやり直すことで良くなると信じ、未来を運命とする。
今後もこの二神は登場すると思うが、より解像度が上がることに期待する。
楽曲解釈
サブスク配信あるので聴いて
以下、筆者が好きな歌詞および、耳に残った歌詞のみを取り上げる。
(全部書いてたら全体が3万字、5万字になってしまうので…)
<M1. LOST WORLD>
雛と亜歩露によるOP曲
「繋いだ今は何色でも 譲れない信じたあの日から」
→フェイタで赤・青・黄の世界を巡ったことを指しているのかと。雛菊、藍備、蓮、夢百合、全員で同じ死の運命を辿る輪廻から抜け出して、どうにか今に繋げた。今が何の色の世界線でも構わない、誰一人失わせない。そんな雛菊の決意を感じる。
<M2. 問ウハ明星>
ミュゼリアムでの歌華身命とO/Dの対決にてダンデが歌うソロ曲。
そのため、O/Dへの煽りと、自チームへの鼓舞が中心となっている。
「諸行無常 紅色飾纏え」
→諸行無常とは、世の中で変わらないものなどない、という意味。紅は、歌華身命のチームカラー。つまり「いい加減、歌華身命に屈しろ」と言っている。
「問ウハ明星、澄ませ照星を」
「宵の闇に灯して 火花となれ」
「夜明けよどうか超えて」
→このあたりは、ORES DAWNのDawn=“夜明け”であることとかけた歌詞。
「明け星」は夜明けの空に輝く金星を指す(“みょうじょう”と“あけぼし”は厳密に言うと異なるが、この場合はあけぼしと捉えて良いだろう)。「照星」は星ではなく、銃身の上につけられる照準器のこと。「おい丹左、よく狙いすまして撃てよ」ということだ。煽りがオシャレすぎる。
<M3. day’s eye>
紅葉がミュゼリアムのシステムを理解するために、雛とエキシビションマッチを行ったときの歌。後述もするが、タイトルは繋げてdayseye=デイジーと読める=daisy(花)。
デイジーの和名は、「ヒナギク」。紅葉が雛菊=雛へ向けて歌う歌、ということ。もうこれだけでお腹いっぱいですけど…泣
「誰もいない部屋で一人cry」
→象徴として閉じ込められているときの描写か
「言葉通り見つめた月時雨は 一度見つけた光と温もり 通り雨にしないように」
→「月時雨」は、フェイタの雛菊の曲「天満月」にも登場する単語。つまり、「雛菊は自分にとって光と温もりであり、二度と失いたくない」ということではないか。
<M4. 一輪華>
音楽を避けていた楓が、無常に促され歌う歌。これは、楓がリオンを想って歌う歌ではないだろうかと思う。ちょうど後ろで街が燃えてるしね。
O/Dの屋敷に赴き、乃衣瑠がリオンだと気づいた、守りたい、幼少期のころに戻りたい、でも今更戻れない、いやそもそもリオンである確証なんかない、と葛藤する楓。
「もういいよ 目を開けよう 気づいてるでしょ 一輪の花」
→ちょうど乃衣瑠が出てくるタイミング。“一輪の花”は、ダンデ兄妹と、唯一の希望の両方を指す言葉だと考える。
ダンデとリオンで一輪のタンポポの花になる。たった一つの可能性、一縷の望みは“それ”だって気づいてるでしょ、いい加減向き合おうよ、という自問自答。
そして「何も知らないままでいたいのなら シアワセは色褪せたままだから」で、向き合うことを決意している。
が、その直後、また街が燃やされたことを知り、第三勢力と接触し闇落ちしてしまう。
<M5. 千変INTENTION>
怒りに狂う兄と、真実に気づきこれ以上争う必要はないと兄を止めようとする妹。乃衣瑠は火事の火を見たときに、記憶を取り戻している。だからダンデの前に躍り出て「これだけは私がやらなきゃいけないことなの」と言うわけですね。
「忘れられない 何も」は、兄→火事の記憶・妹の存在を忘れられない、妹→火事の記憶を取り戻した、ということ。乃衣瑠だけ続けて「それでいい」と歌うのは、ダンデに向けた言葉だから。15年経った今も、妹の私の存在を忘れていない、あなたの苦しみを私が晴らす、晴らすための苦しみが消えてしまっては困る。今から救ってあげるから、だから、あなたはそのままでいい。
<M6. 桜花爛漫>
紅葉と楓、両方とも秋の植物の名前なのに、なぜ"桜花"爛漫なのか。
それはおそらく、「桜花爛漫の眺めを 心が覚えていた」という歌詞に理由がある。歌華身命のお屋敷には四季折々の植物がありそうだった。そこに桜もあったのではないだろうか。「桜花爛漫の眺めを 心が覚えていた」……歌華身命のみんなと桜が舞うなかで過ごした記憶が、大切でピュアな思い出として楓の中にきっとずっと残っていた。
「忘れることのほうが 憶えるより難しいなら 月明かりに願う」
→月=天満月=奉納の儀が記憶の底にあって、そこから記憶をとり戻そうとしてるのかな、と。何度転生しても雛菊、蓮、夢百合と過ごした時間への想いの強さは消えない。
名前の由来
※いち個人の見解で、公式情報ではないのであしからず(一部公式情報あり)。
※亜歩露様、堕印、無二は神話由来なのでここでは割愛。別述します。
<主人公・神勢>
・紅葉&楓…モミジ。モミジとカエデは、同じ植物。葉の形状や大きさにより呼び名が変わる。花言葉は「調和」「美しい変化」「大切な思い出」。
・雛…雛菊(デイジー)。言わずもがな、ですね。ちなみに英語の正式な綴りはdaisyだが、太陽が昇ると花開き、夜には閉じることから「day’s eye(日の眼)」と呼ばれ、dayseye→デイジーと変化したそう。ちょっとまって何この話???じゃあ紅葉のソロ曲思いっきり雛へのラブソングじゃないですか落ち着いていられるっていうのかこれが?なーにが「記憶なくしてる」だ全部覚えてんじゃねーか。花言葉は「希望」「平和」「純潔」「美人」「あなたと同じ気持ち」「無邪気(白いデイジー)」など。ハイハイ…もう完敗です…何から何まで太陽みたいな子…
・雫月(シズキ)…ツユクサ。「露」には「月の雫」という異称があるため。花言葉は「懐かしい関係」「尊敬」「密かな恋」「敬われない恋」「ひとときの幸せ(青いツユクサ)」など。う~~ん、前世の業をまだまだ背負っている…。一日で花開きしぼんでしまうため、英語では「day flower」と呼ぶそう。「day’s eye」と少し関連性があるところも面白い。
ちなみにシェフレラ・ムーンドロップという月も雫も冠する植物もあったが、花言葉が「誠実」「実直」だったのでイメージと異なった。
<歌華身命>
“華”と入っているだけあり、花の名前が由来となっている。
・ダンデ…妹のリオンと合わせてダンデライオン=タンポポ。花言葉は「愛の神託」「幸せ」「真心の愛」など。
・芽吹…フキ。フキノトウと迷ったが、花言葉が「愛嬌」「私を正しく認めて」「正義がなされるでしょう」と、ダンデに気に入られつつも、第三勢力であった芽吹らしいな、と思ったためフキに。
・葛(カズラ)…花の名前だとクズと発音する。花言葉は「芯の強さ」「活力」「根気」など。
・竜胆…これでリンドウと読むらしい、勉強になる。花言葉は「勝利」「正義」など。
・寧々…ネリネ?なかなか“ネネ“の音に当てはまる花がなかった。寧々→ネイネイとも読めるので、音も近いしありえそう。花言葉は「華やか」「忍耐」など。
・霞…桃霞。カスミソウかと思ったが、花言葉が「感謝」「親切」「幸福」など若干イメージにズレがあるかなと思ったのでこちらに。ピンク色のハナショウブのこと。亜種みたいな扱い。ハナショウブの花言葉は「優雅」「心意気」。
・桃花…モモ。花言葉は「私はあなたのとりこ」「天下無敵」「気立ての良さ」など。ダンデに心酔してるってことかな、いいですね。歌華身命、全体的にダンデにほれ込んだ勝気な江戸っ子気質の女性が集まっている。
<O/D>
さんざ「石」って強調してたけど、ピンときてなくてどういうことか調べてみたら、“Ores”=鉱石、という意味らしい。なるほど…。その名の通り、みな鉱物に関連した名前のよう。
・丹左…タンザナイト。石言葉は「誇り高き人」「冷静」「知性」「高貴」など。
・乃衣瑠(ノイル)…lion(リオン)を逆から読み、noil。ちなみにnoil=羊毛の短い繊維という意味があり、なんかたんぽぽの綿毛っぽいな~と思っていたら、綿毛=fluffで、「千変INTENTION」にもfluffって出てくるし、それはもうアンタたちお互い気づいてるじゃん。色々すごい綿毛綿毛してるなぁと思った。タンポポ(リオン)が成長して、綿毛(乃衣瑠)になったんですね。
→ラピスラズリ(※2)。瑠璃の“瑠”か~~!!!!!気が付かなかった!!!!!石言葉は「真実」「成功の保証」……ハァ~~…まさに…
・銀…シルバー=シルバーブレット=銃弾の意味もあるかと。丹左が銃使いであること、また、お嬢のボディーガードなので“弾除け”(=転じて魔除け、乃衣瑠に変な虫がつかないようにするために)というダブルミーニングなのかな、と思ったことから。石言葉は「純心」「曇りのない良心」。
・翡翠…ヒスイ。ちなみにヒスイカズラという花があり、花言葉が「私を忘れないで」なので、火事で犠牲になった人間がいることを忘れないで、と解釈できる点で迷った。
→エメラルド(※2)。翠玉とも呼ばれている。石言葉は「愛」「幸福」「癒し」など。なんで?!??どちらかと言うと切れ味鋭くてドスが効いてて「緊張」が走る人だけど?!??当てはまるとしたら、「先見の明」「新たな始まり」あたり…?
・卯継戯(ウツギ)…宇津木石。流紋岩質火砕岩の通称。大丈夫、筆者も書いてて意味わかってない。流紋岩(英語名:ライオライト)の石言葉は「決心」「願望成就」など諸説あるが、心を安定させる、願いを達成する、という意味合いが強いらしい。ちなみにウツギという花もあり、英語での花言葉は「Reproduction(再生)」「New Beginning(新たな始まり)」。O/Dにぴったりじゃん…
・一尖…尖晶石(スピネル)。多くの色があるが、なかでもブラックスピネルの石言葉が「果敢」「破邪」なので、丹左をまっすぐに慕って、血気盛んに相手に挑む、一本気なジャックナイフのような彼にはピッタリではないかと思う。
・豪雷…閃電石(フルグライト)。石言葉は残念ながら見つからなかったが、効果としては「イメージの具現化」「強い力」「信頼」などがキーワードになっていた。あと「豪放磊落」も関係あります?ないですね失礼しました~~~~~!!!!
→雷水晶(※2)。迷ったのよ~~こっちにすればよかった。石言葉は「前進」「変化」。
・煙(エン)…煙水晶(スモーキークォーツ)。石言葉は「素直」「責任感」「くじけない心」。なんか、寡黙に淡々と後方支援していた煙兄さんに似合いますね。丹左が銃使いなので、硝煙のイメージもあるだろう。
<ミュゼリアム>
・水面…水滴をひとつ垂らすだけでも波紋が広がる水面のように、いままさに揺れやすい状態にある心を持つ人物、という意味ではないだろうか。
・無常…一般的には「常なるものは無し」という意味だが、無常さんはむしろ「常に無」だった気がする。どちらにもつかず、何色でもない無色透明の魂。
・陽永(ヘリオ)…ヘリオトロープ。花言葉は「夢中」「甘い誘惑」「余韻」「熱望」。叶真さんの役はいつも、役というよりご本人がそのままお話のなかにいる自然体の雰囲気なので、役と関連した深読みはしなくていいように思う笑 強いて言えば、関連があるのは「酒に夢中」くらい?
・膠(コウ)&灰(カイ)…ライブカメラ班なので“公開”とかけてる安直ネーミングだろう!と思ってたら、膠灰(コウカイ)ってセメントのことなんですね…へぇ…また一つ知見が…
バンド隊のお三方は色が元ネタではないだろうか。キャスト写真でもそれっぽい色を身につけている。
・紫度(シド)…紫土色。紫と茶が混ざった赤茶色。
・華寿(カジュ)…朱華(はねず)色。ひっくり返すと“カジュ”と読めるため。黄みがかった薄い赤色。
・薄荷(ハッカ)…そのまま薄荷色(ミントグリーン)。
感想
以下、観劇直後に殴り書きした、とりとめのない超個人的な感想を羅列しておく。
心が覚えている
悲しい運命をたどったこと
それを乗り越えたこと
桜が咲き乱れる景色
大切な誰かと笑い合ったこと
犯した罪
交わした約束
忘れることのほうが、憶えるより難しいなら、思い出すのはもっと簡単だ
音楽が、大好きなこと
音楽が、なくてはならないこと
君は忘れても、心が、覚えている
参考
-※1 台本(公式グッズ)
-※2 杉浦さんのブログ(7/3)