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人間が、後光背負ってきた
浦野秀太さんは本当に綺麗だ。
浦野秀太さんとは、OWV(オウブ)という4人組のボーイズグループの黄色担当メンバーである。
この世で一番イケメンだとか、スタイルがいいとかそういう話ではない。
もちろん見た目もかっこいいけれど、外見の話じゃない。
では、歌が、ダンスが、世界で一番上手いのか?
当然上手だけど、そういう話でもない。
彼が歌うとき、踊るとき、その魂の清らかさまで透けて見えるようなのだ。
念を押しておくと、彼は神ではない。少なくとも私にとっては。
往々にして神は万能だ。
対して、彼は一点突破型である。歌もダンスも演技もお笑いも、芸能はこんなにもできるのに、生活能力がまるでない。
つまり、彼は初めからなんでもできるチート機能がついているわけではない。手にしてきたものは全部、努力の末手に入れたものだ。これを人間と呼ばずしてなんと呼ぼう。
しかしあまりにも人間らしすぎて、もはや非人間的すぎる。”努力”という人間特有の手法を極めた結果、「普通の人間はそこまで努力できません…」の域に達してしまっている。神に最も近づいた人間。イカロスは地に落ちたが、彼の努力という翼は太陽に焦がされはしない。
人間が、後光背負ってやってくる。そんな感覚だ。
秀太さんを見ていると心が安らぐ。とげとげしい心をほどいてくれる。
いつもアイドルスマイルで、裏でも共演者に絶賛されて、仕事にストイックで、ムードメーカーで、愛され屋さんで、ファンにいつでも100点満点の愛を注いでくれて、本当に偶像としてこれ以上ないほどの人だ。
アイドルとして親しみがある、が、少し浮世離れしている感覚も覚えてしまう。
しかし、素に近い彼は、心配性で、臆病で、自分に自信が持てないという。
かつてインタビューで自己肯定感の上げ方を聞かれたときの回答はこうだ。
例えば、自信がなかった昔の写真と、今のイケてる写真を見比べて、「かっこよくなっているなー」とおもうようにしたり。(中略)そういう積み重ねで、ガクンと落ち込まないように、自己肯定感を保っていますね。
-JJ インタビュー(2022年11月08日)より
わかる…!!!圧倒的「わかる」
この感覚はほとんどの人に覚えがあるのではないだろうか。前回の模試の点数を見返して「頑張ったな〜私」と思ったり、一年前と比べて理想の外見に近づいて「可愛くなったな〜」と思ったり。経験が全くゼロであるという人はなかなかに少ないだろう。この辺の「目線が合う感じ」が、アイドルとしての親しみやすさとはまた別の親しみであり、彼の強みなのだ。
当然彼の素のすべてを知っているわけではない、というか、素は異なっていてもいっこうに構わない。
アイドルとしての彼が、この世で最もピュアで、尊く、美しく、神々しく光放つ存在に見える、そのことが大事なのだ。ファンに期待されていることを傾聴し、汲み取り、守り、より高みへと日々精進する。まるで高僧のよう。
まとめると、人間でありながら神に最も近く、神とは似て非なるものだと言いたい。
言い過ぎ?
まぁいい、みんな見ればわかる。
どうしても生きていると、ムカつくことや腹が立つことがある。
しかし彼のやさしさに救われる。
私は佐野文哉さん(※)のように”気付け薬”みたいなアイドルを好きになりがちだが、浦野秀太さんのような自分を律し、他人を甘やかしてくれるタイプも好きだ。だってありがたいから。
「僕をもっと夢中にさせてよ 微笑んで
キラキラのpop star その瞳で僕に魔法をかけて」
(『POP STAR』- 平井堅)
だ、まさに。
私は君に知られることなどない。
君が丹精こめて練り上げた「キラキラ」を浴びることができればそれでいい。
私は今日も、あーあと感嘆の声を漏らしながら、ステージ上を縦横無尽に駆け回る超人を見てちょっと救われる。
どうか、君はそんなこと露ほども知らずに生きてほしい。
※浦野さんと同じくOWVのメンバー。彼が私にとってどのような存在かは、こちらで語っています。