タイムトラベラー_イエメン
日本だと「日光江戸村」や、「太秦映画村」に行けば、よく出来たテーマパークとしてお江戸を体験できる。
しかし、わたしがイエメンに行った第一印象は、
「作り物ではなく本物の江戸時代がここにあるぞ!」
21世紀のこの世界に武士が普通に街にいる。
まだ、タイムスリップの技術は世の中にないけれど、わたしがイエメンに行った感覚としてはまさしくそれだった。
カタール航空で一緒に到着した旅人3人でタクシーをシェアし、タハリール広場で降り立った。
2名とは後で会う約束をし、旧市街の宿に向かうのを見送り、わたしはまずはタハリール広場に面した宿を選んだ。
荷物を置いた後に待ち合わせまでにどうしてもやっておきたいことがあった。
「わたしも町娘になる!」
⇒町娘の後ろ姿。
タハリール広場で、女性陣に声を掛けて、身振り手振りで、あなたと同じ格好がしたいとアピールする。
何人かに無視された中、親子連れが立ち止まってくれ、わたしの身振り手振りを理解。
近くのアバヤショップに連れて行ってくれた。
その道中、お互いの身振り手振りで、娘さんが妊娠中だとわかる。子供が産まれるのをとても楽しみにしているのがわかった。
イエメンの面白さは、女性物のアバヤショップだけど、店員は男性なのだ。
この後に旧市街で見かけた女性物の下着を売ってる店も店員は男性で、何がタブーで何はダメなのかの線引きが異なるのが面白い。
男性店員なのは、イエメンでは女性が働くと言うことは基本有り得ないことと、それ故に試着がないことが前提だからだろうな、と。
ちなみに、イエメンで働いている女性は、帰国時のサナアの空港で2名いた。
彼女らがイエメン人なのかは見た目からは分からなかった。
店内には大量のアバヤがあり、親子はわたしの背格好を見てあーでもないこーでもないとアバヤを身体に当てて探してくれる。
アバヤは全身黒なんだけど、袖口や身ごろに刺繍が入っていてこういうところでイエメン女性もオシャレを楽しむんだなーとわたしもお気に入りを探す。
しかし、わたしはイエメンでも背が低い部類に入るらしく、言うほど種類が選べない。
結局、袖口に黒のビーズで刺繍が施されてるアバヤを選ぶ。
イエメンのアバヤは形はほっそりしていてわたしはイエメンのアバヤは好きだ。シリアのアバヤは、デザインがゆったりし過ぎていて、もっさりして見える。
また、噂では、当時、サナアの新市街では
「セクシーアバヤ」なるものが売っていて、ちょっと悪い女の子たちの間で人気と聞いていた。
。。どんなアバヤだったんだろう。。。
髪の毛を覆うのはスカーフではなくほっかむり型のヒジャブを選ぶ。顔を出せば良いだけなので楽。
顔を隠すものもついでに買うが、これはわたしは使わなかった。
イエメンの女性は目しか出さない(人によっては目も隠す)完全防備だが、外国人にその格好を強要してる訳ではない。
あくまでわたしが楽しんで行う格好なので、顔を隠す必要はわたしにはない。
アバヤとヒジャブを身につけると店員の男性もたいそう喜んでくれた。
これは、日本で外国人が浴衣を着ているのを見て感じるものと同じなのかな。
その後、アバヤの恰好のまま日本人個人旅行者軍団と待ち合わせ。
最終的に7人のメンバーがそろい、そのあとのシャハラやマーリブなどの観光に車シェアして向かうことになる。
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