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負けがこんだとき

このnoteは旅に関してのnoteだけど、ちょっと心境を綴らせてほしい。

この1か月間、就活していて書類選考でほとんど落とされ、唯一の最終面談も受からず、昨日の1年に1度の国家試験でも4科目中及第点は1つのみ。負のスパイラルに落ちそうになってもなんとか自分の気持ちを立て直そうとしてきた。誰にも相談できず、自分自身と対話を繰り返すばかり、悶々とした気持ちを吐き出すことができず、ひとりカラオケ行って大きな声を出したかった。

昨日の試験、答え合わせをして1次通過しないと分かった時、twitter(私の中では永遠に青い鳥だ)で結果を呟いた私を心配して友人がメッセージを送ってきた。同じくテニス選手を愛する仲間として、上の写真にあるStan Wawrinkaが腕に彫っているtatooの一文とともに。私たちがそれぞれに推している選手達は毎週毎週大会で負けて、怪我で戦列を長く離れたり、全盛期の調子が戻らなかったりして、私たち以上に「負け」や「挫折」にさらされている、と。

2015年に初めて東京でテニスの大会を観に行ったとき、Stan Wawrinkaを知った。私の別の友人が彼の大ファンだったから。上の写真はその時に撮ったもの。非常に見えにくいかもしれないが、左腕に彫られている文章はこれ。

"Ever tried, ever failed, no matter, try again, fail again, fail better."

「何度も挑戦し、何度も失敗する、だから何だ、また挑戦し、また失敗すればいい、ただし前よりうまく失敗することだ」

この文章について今まで深く考えたことはなかった。調べるとアイルランドの劇作家サミュエル・ベケットの「Worstward Ho」からの言葉らしい。Stanはこの言葉を前から知ってはいたが、2013年の自分の誕生日にこの言葉を彫ることを決めたらしい。Stanの前にはFederer、Nadal、Djokovic、Murrayとテニス史上稀にみる強者が立ち並び、彼ら以外のグランドスラムやマスターズのチャンピオンが出ていなかった時代、勝者は常に彼らだった。

今日までこの言葉の意味を深く考えたことはなかった。自分の推しが負ける度に気分が落ち込んで何も手につかないことを考えた。この就活中の自分自身を見てみろ。誰だって負けるのは嫌だ。気持ちの切り替えなんて簡単にできるわけがない。あれこれ考えすぎて逃げ出したくなる。

でも……それは私だけじゃない。


失敗から学ぶことはたくさんある。ポジティブな要素を探すんだ。自分にはできることがある、と信じるんだ。辛くなったらその負の時間を断ち切るために映画やドラマを見たっていい。外に出て散歩すればいい。美味しいものを食べればいい。少しずつ自分が「好き」な時間を増やし、また浮上すればいい。ほんの1mmでも。



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ピョル/旅のインスピレーション・クリエーター
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