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首都高は時に牙を剥く

割引あり

首都高を走るのは、ある種の覚悟がいる。東京の街を縫うように走るその道路は、見た目以上に手強い敵だ。東京に住んでしばらく経つ僕も、さすがに首都高の道に慣れてきたと思っていた。が、そんな慢心は見事に打ち砕かれることになった。

それは、ある日のことだった。天気は雨。これがまず不吉な始まりだった。雨の首都高はただの道路じゃない。東京に潜む、牙を剥いた怪物そのものだ。


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