外部の力を借りてみた
初めてのカウンセリング
とても緊張して向かった。
聞きたいと思ったことをメモしていったけど、メモのことは何も聞けなかった。
30分の時間は一瞬で過ぎ去った。
私と同年代の女の人(というより、女のコという印象)が担当の心理士さんだった。
部屋に入って、きょろきょろしてしまった私に対して、「何か探されてますか?」と言われ、そんな風に見えていることに驚いた。何か考えるときは、別の場所をみることが多くて、だからきょろきょろしてしまった。挙動不審なんだなぁ。
「お仕事のこと、スケジュール調整などに悩んでいる、ということでよろしかったですか?」
と言われ、あれ、それで良かったんだっけ、ニュアンスが違うような、、と思いながら、そうです、と答えた。
こんなに挙動不審になってたのは、
あぁこんな同年代の子に悩みを話すのか、なんか恥ずかしいな、、という思いを払拭できなかったから。状況を受け入れて、戸惑いを整理するのにも、時間がかかるんだ。
そんな風に、最初は色んな感情でぐるぐるしてたのに、いざ話す、となるとあれよあれよと、言葉がでてきた。
こんな見ず知らずの人に話してしまうくらい、
誰かに話を聞いてほしかったんだ。
いや、見ず知らずの人だから話せたのかもしれないが。
どんな仕事をしているのかきかれて、あんまり言いたくなかったけれど、あいにく上手く説明する能力も気力もなかったので、答えてしまった。そのほうがスムーズだった、一体私は何を気にしていたんだろう。
業務で必要なことが覚えられないこと、チェックリストを作っても焦ると見落としたりしてしまうこと。
当たり前だけど、「チェックリストを確認する時間を作れると良いですね」という結論に至った。
その他、業務リストを作って優先順位ごとにマークをつけること、など今先輩に言われていることを言われた。まぁそれはそうだから、今後も頑張っていこうと思う。
この話はそうだよなぁで終わったけど、その他の話でためになったことはあった。
以前の仕事は営業だったので、一人で自由に働いていたこと、上司の目も常にあるわけではないから気軽だったこと。今は常に先輩の目があって、逐一業務の進捗報告もする必要があってとてもストレスなこと、業務のスピードを求められてプレッシャーなこと、新しい環境も苦手なこと、を伝えた。
そしたら、
「それは焦りますよね。まだ転職してから時間がたってないこと、上司の目が常にあることから、新しい環境に慣れていないだけだと思います。以前の仕事はできていたのですから。転職なども、もう少し様子を見たほうがいいです。」
と言われて、泣きそうになった。
焦るのは、別に普通なことなんだ。スピード求められて、余計にパニックになることに対して、そこまで自分を責めなくていいのかも、と思った。
「優先順位が低いことを忘れてしまいやすいんだと思います。ちゃんと寝て、3食ちゃんと食べて、そして初めて仕事ができます。」
ちゃんと生活を回せていないことを、なんでわかったんだろう。そして、普通に生活を回すことは、なんでこんなに難しく、大変なのだろうか。
最後に、カウンセリングでできることについて、説明してくれた。
「不注意を無くすことはできません。その都度問題に対処できる方法を考えたり、考えを言語化することで頭を整理したりするというお手伝いはできます。説明が苦手なのはロールプレイングをするなどで対応はできます。それでも大丈夫ですか?」
なんかやっぱり、頭の中での理解と言われるのとでは違うみたい。不注意を無くすことはできない、と明言されて、またもや少しショックを受けた。私は私のこの個性と、向き合っていかなきゃいけないのに。
とりあえず、次のカウンセリングもお願いした。
自分でどうにかできなかったんだから、外部の力をもう少し借りたっていい。
あと、気になっていたこと、障害者手帳について聞いてみた。
「仕事がどうしても上手くいかなくて、先生に診断してもらい、申請すれば手に入れることはできます。ただ、そうすると障害者枠で働くことになり、一度そうなると一般勤務することが難しくなります。もう少し様子見て、また別の仕事をしてみても上手く行かなかったら考える、くらいのほうがいいと思います。自治体で職業訓練もあるので、そういった場所に行ってみるのもいいかもしれません。」
なるほど、と納得した。
確かに一度逃げてしまったら、
もう元には戻れない。
自分の状況を全部伝えられたとは到底思ってないけれど、心理士さんから客観的にみると、新しい環境に慣れていないから、余計に上手くできていないだけ。もう少し様子見ていいみたい。。
少しだけ、元気になった気がする。環境の変化があるだけで心に負担がかかっているのだから、もう少し、自分に優しくしてあげてもいいのかもしれない。自己憐憫にひたるのではなく、今できないことは仕方ない、くよくよせず、過度に不安がらずに、できることを頑張ろう。