しょぼこ

旅の思い出を綴りつつ、アート鑑賞や農業、お料理についても少しずつ。旅先で食べるごはんと…

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旅の思い出を綴りつつ、アート鑑賞や農業、お料理についても少しずつ。旅先で食べるごはんと自然に囲まれる時間が何よりも好きです。普段はNPOの広報しています。

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夏の八ヶ岳で待っていたごほうび

朝2時。普段なら熟睡している時間に起き上がり、オートミールを身体に流し込む。3時にはテントから抜け出し、頭にライトをつけ、誰もいない山道を1人歩き出す。目指すは八ヶ岳最高峰、赤岳だ。 赤岳に行こうと決心したのは前日の夜だった。八ヶ岳の天狗岳や硫黄岳には登頂したことがあったが、赤岳はまだ残っていたのだ。「今年こそ赤岳には登りたい。できれば硫黄岳まで縦走したい」と登山アプリで計画を立ていた。そして「今週末は天気が安定しそう」とわかると急いでバックパックに荷物を詰め込み、翌朝「特

    • ラマホテルからランタン村へ。3,000mを超える(ランタントレッキングDay2)

      ラマホテルではぐっすり眠り、クッキーと青汁の朝ご飯を食べると朝8:00にロッジを出た。カトマンズで手に入れたオートミールクッキーは、腹持ちが良くて今回のトレッキングで重宝した。今日はランタン村へ行くだ。ラマホテルの標高が2,400m、ランタン村が3,500mだから標高差は1,000以上ある。 トレッキング開始してすぐ、大きな雪山が目の前に現れた。これも名無しなの?とガイドのプラカシュに聞くと、「ランタン山脈だよ!」と教えてくれた。ついにヒマラヤ山脈の1つ・ランタンとご対面だ

      • いざ出発!シャプルベシ〜ラマホテル(ランタントレッキングDay1)

        シャプルベシは朝7:30に出発した。いよいよトレッキングの始まりだ。とはいえ、最初の1時間は水力発電所に続く舗装をひたすら歩く。工事中の発電所では、多くの男性が寒空の下で働いていた。 しばらくして、ようやく樹林帯に入る。ここは生活道のため道が整っていて、とても歩きやすい。(鎖場や急登もほぼありませんでした) ガイドのプラカシュは動物が好きらしく、ずっと何かを探しながら歩いている。途中で「あれ見て!」と指さされたのは、岩肌にビラビラと生えだした黒と黄色の物体。 お〜なにこ

        • カトマンズからランタンへ。麓の町・シャプルベシに泊まる(ランタントレッキングDay0)

          (こちらの続きです)ガイドのプラカシュとは翌朝6時にホステルで待ち合わせた。そこからカトマンズのバスターミナルへ移動する。バスターミナルといっても立派な建物があるわけでもなく、砂埃の舞う幹線道路の端っこに男たちが立って行き先を叫ぶシステムだ。 ネパール語なので、プラカシュがいなかったら絶対にたどり着けなかった……と思っていたら、同じホステルに滞在していたアメリカ人の女の子は1人でチケットを買っていた。話すと、同じくランタン方面に向かうのだと言う。 バスに揺られて8時間。標

        夏の八ヶ岳で待っていたごほうび

        • ラマホテルからランタン村へ。3,000mを超える(ランタントレッキングDay2)

        • いざ出発!シャプルベシ〜ラマホテル(ランタントレッキングDay1)

        • カトマンズからランタンへ。麓の町・シャプルベシに泊まる(ランタントレッキングDay0)

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          10年ぶりの東京ディズニーランドの変化と「変わらないもの」

          小さい頃は年に1度のディズニーランドが楽しみで仕方なかったけど、社会人になってからディズニーとは縁遠い生活を送ってきた。休日といえばアウトドアが多く、人混みの代名詞のディズニーは選択肢になかった。 そんななか、先日10年ぶりに東京ディズニーランド(TDL)に行った。オペレーションのデジタル化や外国人観光客の増加などさまざまな変化を感じた一方で、いまも「夢の国」には変わらなかった。その裏には徹底した世界観づくりと細かい工夫があるのだと思う。同時に、TDLはコスパが良いとも感じ

          10年ぶりの東京ディズニーランドの変化と「変わらないもの」

          世界一美しい渓谷・ランタンを歩く〜ガイド手配編〜

          ヒマラヤ山脈を見たいと思いつつ、持病の腰椎ヘルニアが不安だったので、「調子がよかったらトレッキングしよう」くらいの気持ちで渡航したネパール。事前に日本でトレーニングしなかったけど、結局は標高4600m・約65kmを歩くことができた。 登山用のアイテムは持参していたけど、何も計画は立てていなかった。でも、行きの飛行機で見たNetflixのドキュメンタリーに出てきた「ランタン渓谷」には行ってみたいとは思っていた。ここは「世界で一番美しい渓谷」として知られる一方で、2015年の大

          世界一美しい渓谷・ランタンを歩く〜ガイド手配編〜

          日曜のコーヒーの淹れ方と平日に美味しいコーヒーを飲まない理由

          高校生の時からコーヒーを飲んでいて、気づけばコーヒーが生活の一部になっていたけれど、正直かなり適当に淹れていた。そんななか、先日コーヒー講座を受ける機会があった。テイスティングや豆の種類に関する講義、そして「美味しい淹れ方」を学んだら、休日のコーヒーが特別なものになった。 講座で学んだことの1つに、「コーヒーの味の70%は豆の品質で決まり、残りは焙煎と淹れ方で美味しさが変わる」という。料理と同じで、良い素材を美味しく調理し仕上げる……ということだ。 「良いコーヒー豆」の定

          日曜のコーヒーの淹れ方と平日に美味しいコーヒーを飲まない理由

          チャイと年越しと無職一家の謎

          2023年の大晦日、ネパール南部のルンビニから深夜バスで移動した私は早朝のカトマンズのバスターミナルにいた。知り合いの親戚の家でホームステイをするため、カトマンズ郊外の町・ムルパニへ向かった。 カトマンズ中心地でにぎやかに年越しも考えたけど、やっぱり年末は家族で過ごしたい……もともとネパールの新年は4月だと聞いていたけど、何かしら年末年始っぽいことはするだろうと思っていた。 チャイを飲んでたら2023年が終わった滞在先の家族はふくよかなママ、顔の濃い舘ひろしのようなパパ、

          チャイと年越しと無職一家の謎

          ネパールの農村で命に向き合う

          初っ端から高熱を出し、ようやく元気になったネパール5日目。目的だったRajpur(ラジプール)村の訪問が実現した。目的は、知り合いのNPO・ASHAの活動を見学させてもらうこと。ASHAは日本のNPO法人で、2015年のネパール地震をきっかけに現地で医療アクセスに関わる事業を展開している(詳細はこちら) 日本から来日していたNPOのメンバーはすでに帰国していたため、ネパール人スタッフのビッキーに村を案内してもらった。 ラジプール村は滞在中のホテルからバイクでさらに40分ほ

          ネパールの農村で命に向き合う

          ネパール・ブッダ生誕地に住む子どもたち

          ネパール6日目はインド国境に近い町・ルンビニへ移動した。ここにはブッダが生まれた聖地があったので「世界遺産だし行っておこう」という、かなり軽ーい気持ちで訪問を決めた。 観光地に住む物乞いの少女ルンビニには国連など世界的な機関によって整備された聖地公園があり、公園の全体設計は丹下健三によってなされた。公園には「ドイツ寺」「韓国寺」など世界各国の国名がつけられたたくさんの寺が点在していた。 「参詣者は日本寺近くのホテルに滞在し、正門から入園して小舟で運河をわたり、祈りを深めな

          ネパール・ブッダ生誕地に住む子どもたち

          ネーパルの田舎で100km逆走と40度の発熱

          カトマンズに到着した私は、翌日にインドの国境近くにある街、ネパールガンジへ移動した。そこから100kmほど離れた村で医療活動を行う知人のNPOを訪問することが目的で、村には3日ほど滞在する予定だった。 カトマンズ→ネパールガンジ便は、朝イチだったため機内がキンキンに冷えてめちゃくちゃ寒い。でも窓に映る雪を被ったヒマラヤ山脈を見てテンションがあがり、しばし寒さも忘れることができた。だんだんと景色は赤々とした平原へと変わっていき、1時間ほどでネパールカンジに到着した。 平原を

          ネーパルの田舎で100km逆走と40度の発熱

          4年ぶりの海外はネパールだったー旅のはじまり

          コロナ前はアジアや中南米を旅していたが、コロナ禍でしばらく海外とは縁遠い生活をしていた。日本でぬくぬく過ごすなか、あるとき「このままだとまずい」という妙な焦りを覚え、すぐさま旅を計画しはじめた。 行き先はネパール。コロナ禍でハマったスパイスカレーの本場かつ、混沌としていて山に近い国……で即決だった。じっくり周りたかったから、2023年12月23日から翌年1月19日までの約1ヶ月ほど有給を使った。しかし「知人のNGOを訪問する」以外は、全く計画を立てずに出発。どうにかなるかと

          4年ぶりの海外はネパールだったー旅のはじまり

          世界のムナカタを生み出したもの

          京王線の新宿駅で青と黒が印象的な「メイキング・オブ・ムナカタ」のポスターを見た瞬間、これはどうしても行きたいと思った。その理由は、今年の秋に彼の縁ある富山に訪問したこと、そして「何かみたことあるな…」という、懐かしい感じがしたから。 展覧会は予想以上に混んでいたけど、2時間半かけてじっくり見て回ることができた。大正〜震災、戦争、高度成長を生き抜いた棟方志功の作風には、あったかさと力強さ、時代の色がほんのりと映っていた。今回は「世界のムナカタ」を作り上げたもの、つまり「ワット

          世界のムナカタを生み出したもの

          木と水が育む発酵の谷・木曽を訪ねて

          いつからか、木曽地域へ行ってみたいと思っていた。たぶん発酵研究者・小泉武夫さんの本で塩や麹を使わない「すんき漬け」など発酵文化を知ったこと、山間の宿場町に根付く文化に興味があったからだと思う。だから「木曽の発酵と木工」をテーマとしたツアーを知ったときはすぐに申し込んで参加した。 2日にわたる旅程で巡ったのは、木工職人、酒造、水木沢天然林、お六櫛組合、漆器職人など。宿泊先ではお母さんからどくろくを、個人的に訪問した麹店のご主人からは味噌造りについても伺えた。 今回は木曽とい

          木と水が育む発酵の谷・木曽を訪ねて

          おうちヴィーガンを続けるたったひとつのコツ

          今年の夏から、家では動物性の食品を食べない「おうちヴィーガン」をはじめた。理由はNetflixのドキュメンタリーをみたこと、そして植物性食品だけでどこまで料理を楽しめるか、ちょっと試してみたくなったからだ。 とはいえ外では肉も魚も食べるし、ミルクチョコレートを嫌悪することもないので、かなりゆるーいヴィーガン生活。 実は5年前もヴィーガンだった。でもその時は外食を含めて動物性は一切口にしないほど徹底したら疲れしまい、1年ほどで辞めてしまった。だから今回は続けられる範囲でやっ

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          毎朝お茶を点てたら、部屋が綺麗になった

          朝7時半。きめ細やかな泡から熱気が立ち、器を持つ手はじんわりあったかい。熱い抹茶をひとくち飲めたら、その日はいい気分になれる…… ここ1年、わたしは毎朝お茶を点てている。五感を澄ませて、全神経をお茶だけに注ぐ。お茶を飲み終えると1日のスイッチが入るこの5分が何より大切だったりする。 これまでお茶とは無縁だった私が毎朝お茶を点てるようになったのは、祖母から抹茶1缶をもらったことがきっかけだった。合わせて古い茶碗と茶筅も譲り受けたので、ものは試しで自宅でお茶を点てることにした

          毎朝お茶を点てたら、部屋が綺麗になった