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新たな分裂と薬の消失
翡翠です。
最近筆が上手く乗らないので、少し乱文というか、なるべく分かりやすく書く予定。
今回は、足が動かない人格が出た。
いわゆる「転換性障害(解離性運動障害)」を持っている人格だ。
加えて死ぬほど病弱。
俺らなら大丈夫な物に過敏に反応したり、熱や喘息発作を出しやすかったり、色々と前途多難に見える。
きっかけは隣人トラブル。
プライバシーの話も出てくるので詳細は割愛するが、今回は俺らが被害者となっている。まぁわりと大事になるレベルのことをされた。
その時にたまたま出ていたのが基本人格の真凜。
相手の態度に恐怖を覚え、どうやら「家の外に出なければあの人に会うことは無い」と考えている途中で分裂したらしい。
おかげで足が動かないというとんでもない人格が出た。
名前は羽久(はく)にした。単純に色白すぎて、白→ハク→羽久という由来。我ながら適当すぎる。
この一件の裏で、真凜を傷つけられたと激昂した人物がいる。1月末に分裂した玖良だ。
黝簾家は、見守り組という「外界に出る時、破壊行為などを理由に何かしら見守りが必要な人が所属する組」と、その「見守り組を見守る担当が所属する組」である中間組というものを設けている。
玖良はこの中間組所属で、真凜を担当している。
そのため、どの人格よりも過敏に反応した。
その結果、薬を全部捨てたらしい。
何を言っているか分からないだろうが、俺も分からない。気がついたら漢方、頓服、眠剤、吸入薬が全部消えていた。
唯一抗アレルギー剤とエピペンだけは残っていた。これを不幸中の幸いという。
本人も悪い事だと認めてはいるし、衝動的な物があったとも言っている。グルホにも反抗的に立ち向かい、まぁ大暴れもいい所だ。少し落ち着いてほしい気持ちもある。
正直、羽久が分裂したこと、そして完全に巻き込まれる形となった真凜には心底申し訳ないとは思う。
ただ、俺としてはもう隣人のことは無視して、一旦玖良とか納得していない人達のケアに回りたいと思っている。
納得しない比率が高ければ、最悪引越しも検討中だ。
コラージュやシーリング、レジンに塗り絵、かぎ針と毛糸に刺繍セット、パズル……色々なもので埋めて「理想」を追い求めたこの家を「過ごしづらい家」にするわけにはいかない。
色々と混乱状態だが、ゆっくりやっていきたいと思う。
(翡翠)