『賃労働と資本』 カール・マルクス
卒論準備をかねて、レジュメを作成しているのでそれを載せます。
内容は主に要約です。
人に見られることを想定して書くことを意識するため、noteに載せることにしました。多くの人に公開する趣旨ではないので、有料にします。
1.労賃とは何か? それはいかにして決定されるか?
労働者たちは自分の商品たる労働力を,資本家の商品たる貨幣と交換するのであり,しかも,この交換は一定の比率で行われる.労賃の値は,労働力が他の諸商品と交換される比率を,その人の労働力の交換価値を,表現する.貨幣で評価された一商品の交換価値は,その商品の価格と呼ばれる.だから労賃は,労働力の価格(これは通常,労働の価格と呼ばれる)の(,すなわち,人間の血と肉の他には何ら容器も持たないこの独自な商品の価格の,)別名に他ならない.
資本家は,自分のものたる原料と労働用具をもって生産する.労働者も労働用具の仲間であって,彼は生産設備と同じように,生産物または生産物の価格の分け前にはちっともあずからない.だから,労賃は,労働者によって生産された商品における労働者の分前ではない.労賃は,資本家がもって一定量の生産的労働力を買い取るべき,既存の商品の一部である.
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