ハンドドリップにおける分量について
こんにちは!
TAILWIND coffee brewers バリスタの大塚祐貴です。
自己紹介も途中なのですが、バリスタですのでバリスタっぽいことも載せていこうかと思います(笑)
皆さんはコーヒーを淹れる時、どんな所を重視していますか?
こだわりの器具でしょうか。
豆の銘柄でしょうか。
お湯の温度でしょうか。
今日は私がハンドドリップをする際に一番注視している分量(コーヒー豆とお湯の比率)の決め方について書いてみたいと思います。
まずこの「ハンドドリップ」実は和製英語です。本来はPour over coffeeと言ったりします。が、今日はハンドドリップで行きますね。
ハンドドリップの味わいに影響する要素は本当に様々なのですが、分量は一番分かりやすく、そして一度決めてしまえば次に抽出をした時にも同じ状況を作りやすい、再現性の高いポイントだと思います。
それこそプロフェッショナルなバリスタさんのレシピの数値さえあれば自身での再現がある程度可能です。
とにかく毎回計れば良いのです!
当然のことながら、豆を増やすかお湯を減らせば比率は上がり、豆を減らすかお湯を増やせば比率は下がります。
私は豆の量も計りますし、サーバーとドリッパーをスケールに乗せてから抽出を始め、何ccのお湯を注いだかも計ります。
「スクープで何杯」みたいに質量で計ったり、サーバーの横に書いてある目盛りを見たりはあまりしていないですね。
ではどのくらいの比率が良いのか?
私は結構長いこと、それこそ2013年くらいまで「10gのコーヒー豆に対しては180ccのお湯を使う」だけを正義としておりました。理由は「そう教わったから」というだけに他なりません…盲信。
それでも十分に美味しいコーヒーを楽しんで来られたのですが、昨今、様々な焙煎度合い・様々な精製方法・様々な品種のコーヒーと出会い、そのお店ごとそのバリスタさんごとの試行錯誤を知る中で「どれもこれも同じ比率であって良いはずがないよな」と思えるようになりました。
今となってはシンプルなことなのですが、なかなか期間が掛かりましたし、実感した時には本当に目から鱗が落ちたようでした。
まず自分達の話ですが、TAILWIND Coffee Brewersでは10gのコーヒーに対して160~170ccお湯を注ぐレシピを採用しています。
厳密には15gのコーヒーを使い250ccのお湯を注いでいますので比率は1:16.6666…ということになりますね。
私たちのブレンドはそこまで浅煎りでもなく、味覚成分のボリュームも出やすいので、豆を使いすぎてしまって濃度の高い、重たい味になってしまわないように調整しています。
逆に1:18の比率にまで延ばしてしまうと、抽出後半の雑味の方が多くなりネガティブな印象を受けてしまったので、そこまで行かないようにも気を付けています。
コーヒーは焙煎が進むと豆が膨らみ、繊維がほぐれ、お湯の浸透がしやすくなります。
品種による個体差は勿論ありますが、基本的にはダークローストの方が重さは同じでも膨張した豆は大きく見えます。
浸透がしやすいということは味が出やすいということなので、焙煎の比較的深い豆の時は1:18くらいの比率が良いのではないかと思います。
逆に焙煎が浅いことでコーヒー豆の繊維の密度が高く、お湯の浸透が進みにくい豆の時には1:15~16くらい、豆を贅沢に使うこともあります。
ちなみに最近一番濃度の高くなる比率だと1:13.5という指定がありました。
ジャマイカブルーマウンテンでした。
濃すぎるかと思いきや、とても美味しかったです。
何にせよ、一番良いのは購入したそのお店ごとのオススメレシピを聞いてみることです!
「お豆とお湯ってどれくらい使ったら良いですか?」と聞いてみてください。きっとこだわりのポイントと共に教えてくださるはずです。
さて、ここまで分量の決め方について書いてみましたがいかがでしたでしょうか?
コーヒー淹れたくなっていませんか?
めちゃくちゃ精度の高いスケールを使う必要はありません。何か一つを基準にして毎回同じ状態を作れると、そこから次はこうしようという変化もつけやすくなります。
「前回淹れた時、ちょっと物足りなかったからお湯を減らして1:17にしてみようかな」
「今日の豆はめっちゃ浅煎りだから、前回より豆をちょっと増やして1:15にしてみようかな」
といったような感じで。
使う豆とお湯の量は最初に電卓で計算してくださいね。
では最後に、私が15gに対して250ccのお湯をどんな風に注ぎ分けているかだけ載せておきます。
15gに対して250ccを注ぐと行っても、多少意図を持って注ぎ分けています。
そしてこれもまた正解というわけではありません。
他にも美味しく入ったレシピがあればぜひぜひ教えてください!
一湯目:30ccまで注ぎ40秒くらい待つ。(コーヒーの準備運動の時間です。)
二湯目:大体120ccまで注ぐ。
三湯目:大体200ccまで注ぐ。
四湯目:250ccまで注ぎ、完全にお湯が落ちきるまで待って完成です。
(今回は分量にフォーカスですので、挽き具合とか時間とか温度とかは一先ずナシで!収率もナシで!)
以上、ぜひお試しください!
ハンドドリップは始めやすく、色んなやり方を試せる抽出方法ですので、美味しく楽しく、自分で淹れたコーヒーを生活の一部にしていただけたらと思います。
分量以外のポイントについても少しずつお話していこうと思いますが、何か聞きたいこと、書いてほしいことがございましたら遠慮なくご連絡くださいね。
本日はここまで読んでいただきありがとうございました!
TAILWIND Coffee brewers
大塚祐貴
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