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ライオンは檻の中。

こんにちは、バンビです。

今回は、僕の最近のおすすめ書籍を紹介します。

昨今、巷では改憲だなんて言葉がちょこちょこ流れているのを
耳にしていると思います。

そんな中で出会った一冊を紹介します。

先に言っておきますが…。
賛成とか反対、云々ではなく単純に勉強になるという意味での紹介です。

今回紹介するのは、かもがわ出版さんから発売されている

檻の中のライオン -憲法がわかる46のおはなし-

この本に出会ったのは、僕がまだ埼玉に住んでいるころのはなし。
当時、近所でお世話になっている方から
今度、憲法についての講演会をするからおいでよ。と誘われました。

政治的なものちょっとなと思いながらも暇だったので参加しました。

そこで、講演してくださったのが、
広島の楾 大樹(はんどうたいき)弁護士でした。

講談師かと思うような話し方で、途中ではぬいぐるみを使いながら
講演をしてくださいます。
ちょっと堅めの話かなと思いがちですが、
ある種のエンターテイメントとして楽しむことが出来た講演会でした。

楾先生は、改憲議論する前に、支持政党とか関係なしに
まずは、現行の憲法を知ってもらいたい。そんな思いで
この本を執筆したそうです。

なので、講演会の時は必ず
「右とか左とかいう前に」と言います。

それは、現行の憲法を知らないまま議論に入っても仕方がないでしょということ。

最初にクイズをやるのですが、
それは、憲法って誰が守らないといけないものなのかということ。

僕は、これまで「国民みんな」だと思っていました。
でも、これって厳密にいうと間違いなんだそうです。
その答えは99条に書いてあります。

日本国憲法 第99条
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、
この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ

つまり、この条文だけを読めば、国民全員で法律として
守っていく(擁護・尊重する)義務はないということになります。
だけど僕たち国民は、「憲法=檻」が壊れないようにメンテナンスや
監視をしていかなければならないということだそうです。

そして、楾先生とこの本に出会って分かったことは、
学校で教えられていた憲法とは認識が違ったということでした。

僕が、学校の授業で教わったことは
・憲法はこの国の最高法規
・国民みんなが法律として守る(遵守する)義務があるということ

でも、この本に出会って講演を聴いて分かったことは
・憲法はこの国の最高法規 ※ここは変わりませんでした。
・法律として守る(擁護する)義務があるのは、
 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員
 であること
・国民は、メンテナンスや監視をする権利がある

ちなみに、僕が先生から教わったことは
「わたしたち、ひとり一人がこの憲法を守る義務がある」でした。
もちろん、全ての先生が間違っているというわけではないです。

ただ、法律の専門家の楾先生からすると、
この99条を知らずに教えている先生が多い印象とのお話もありました。

この記事を書きながら僕は思いました。
「守る」ってひと言でいっても、この言葉には、
いろいろな意味が含まれているんだなと感じました。

文章だけで表現するって難しいですね。

守るとは・・・
辞書で引くとこんなにも意味があるんですね。
1 侵されたり、害が及ばないように防ぐ。
2 決めたことや規則に従う。
3 相手の攻撃に備え、守備する。
4 目を離さずに見る。みまもる。
5 様子を見定める。
※goo国語辞典より

そして、この本のいいところは
あくまでも個人的な感想ですが…。

イラストをたくさん使っていてわかりやすいということです。

権力をライオン、憲法を檻に例えています。

あまり内容を書いてしまうと、読むのが面白くないと思いますので、
内容についてはこの辺で。

憲法ってなかなか触れずらい話題だなと思っていましたが、
この本に出会ったことで大人の社会科の勉強としていい教材だなと
感じています。

本当にこの本は、中高生にもわかりやすくなっている内容だと思います。

楾先生は、この本をきっかけに全国で約500回の講演会を開催しています。
今年は、こんなご時世なので各地の講演がキャンセルになってしまったそうで、先日、オンライン講演会を開催していました。

賛否両論あるとは思いますが、
まずは、議論に入る前にいろんな方々にこの本を読んでいただきたいです。


檻の中のライオンー憲法がわかる46のおはなしー(かもがわ出版)
著者:楾 大樹(はんどう たいき)
ひろしま市民法律事務所所長。‘75年生まれ。
‘16年著『檻の中のライオン』は現在第16刷。
中学公民の教科書にも大きく掲載。
講演活動は46都道府県で約500回に及ぶ。

(バンビ)


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