気をつけたい!仕事で使ってしまいがちな二重表現10選|気になる言葉vol.2
9月も残りわずか。
ついこの前、9月になったなんて言っていたところだったのに・・・。
と時のはやさを感じる27歳の秋です。
さて今回は、気になる言葉シリーズ第2弾!
気になる言葉シリーズとは、
日本語大好きせれーのが、日々の仕事で感じた言葉の疑問などを調べて紹介する記事シリーズです。(シリーズといいつつ今回がやっと2弾・・・苦笑)
第1弾はこちらをご覧ください↓↓
そして、第2弾は、気をつけたい!仕事で使ってしまいがちな二重表現を紹介したいと思います。
今回は私が仕事をしているなかで、”これはおかしいのでは?”と感じた10個を選出しました!
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二重表現とは
そもそも二重表現とはなんでしょう?
重言(じゅうげん、じゅうごん)は、「馬から落馬する」「頭痛が痛い」のように、同じ意味の語を重ねる日本語表現である。多くは誤用と見なされるが、意味を強調したり語調を整えるため、あるいは理解を確実にさせるために、修辞技法として用いられる場合もある。二重表現、重複表現ともよばれる。
引用:weblio辞典
「頭痛が痛い」という表現はよく二重表現の例としても挙げられるので、イメージがついた方も多いのではないでしょうか?
それでは早速、紹介していきます。
なおそれぞれの単語・表現の意味は goo国語辞書より引用しています。
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1.各○○ごと
各(かく)
おのおの。めいめい。それぞれ。
ごと(毎)
そのたびごと。
各社ごとに~、各ご家庭ごとに~など使われているのをよく目にする 各○○ごと。
類似の意味を持っていますので、二重表現になります。
シンプルに「各○○」「○○ごと」でOKということですね!
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2.大体○○程(程度)
大体(だいたい)
[名]細かい点を除いた主要な部分。また、全体を大づかみにしたところ。あらまし。おおよそ。
[副]
1 物事の要点、また数量などを、大づかみにとらえるさま。あらかた。おおよそ。
2 もとはと言えば。そもそも。
程(ほど)
1 物事・動作・状態の程度や段階。
2 許される範囲内の程度。ちょうどよい程度。
3 ある広がりをもった時間。
㋐ある程度の時間。間 (ま) 。
㋑おおよその時間・時刻。ころ。おり。
4 (「…のほど」の形で)断定を避け、表現をやわらげるのに用いる。「御自愛の程を祈ります」「詳細の程は、お問い合わせください」
5 ある広がりを持った空間。
㋐おおよその距離・道のり。
㋑おおよその広さ・面積。
㋒おおよその場所。あたり。
こちらも 各○○ごと と似たように使われているのを目にします。
どちらも おおよそ という意味を含みますので、二重表現になりますね。
こちらもシンプルに「大体○○」「○○程(程度)」と使うのが良いようです。
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つづいては、文字で見ると理解できるけど、ついつい口にしてしまいがちなシリーズ。
3.返事を返す
返事(へんじ)
1 呼びかけに対して答える言葉。答え。返答。「大きな声で―する」
2 返答の手紙。返信。返書。「諾否の―が届く」
返事の意味に”答える言葉”とあります。
この答える言葉=返す言葉と言えるようなので、言い換えると「返す言葉を返す」となってしまいます。
「返事をする」「返事を出す」などと使うのが良いようです。
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4.左に左折する(右に右折する)
これは言わずもがな、でしょうか。
タクシーに乗っている時など、意外と口にしている方に出会います。
要注意ですね!
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5.必ず必要
必要は 必ず要る という熟語の構成であることからもこの文が二重表現であると納得できるのではないでしょうか?
余談ですが、私は学生時代に受けた漢検では、いつも熟語の構成のジャンルだけは満点でした(笑)
漢字の魅力が詰まっている感じがして好きだったのかもしれません。
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6.まず最初に
まず(先ず)
1 空間的にいちばん前の方。
2 時間的に早い方。ある時点より前。また、最初。
3 今の一つ前。
4 碁・将棋で、先番。
5 さきにする。さきんずる。
6 (「尖」の代用字)突出している。
こちら意外と気が付かないかも・・・?
しかしながら、”まず”に最初の意味が含まれていますので二重表現になります。
緊張している時など、つい口にしてしまいそうな表現です・・・汗
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つづいては、熟語の意味を理解していないと気が付かないかもしれないシリーズ。
7.報告を知らせる
報告(ほうこく)
告げ知らせること。特に、ある任務を与えられた者が、その経過や結果などを述べること。また、その内容。
報告という熟語で 知らせる という意味を含んでいます。
言い換えると「知らせて知らせてね」というような感じでしょうか。
ドヤ顔で同僚に使ってしまわないよう気をつけましょう!
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8.過半数を超える
過半数(かはんすう)
全体の半分よりも多い数。
過半(かはん)
半分を超えていること。
こちらも過半に 超えている という意味が含まれます。
そのため、言い換えると「全体の半分を超えている数を超えている」となってしまいます。
「過半数の賛成を得る」「過半数に達する」などと使うのが良いようです。
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9.お身体ご自愛ください
自愛(じあい)
1 自分を大切にすること。自分の健康状態に気をつけること。「時節柄ご自愛ください」
2 自分の言行を慎むこと。自重。
3 自分の利益を大事にすること。利己。「自愛主義」
4 倫理学で、自己保存の本能に基づいて、自己の幸福を求める自然的性向。
5 物を大事にすること。珍重すること。
お身体ご自愛ください、は結構使ってしまう方も多いのでは?
わたしもついつい使ってしまいます。
しかしながら、自愛は健康状態に気をつけること=身体に気をつけるという意味を含みます。
言い換えると「お身体にお身体に気をつけてください」という感じでしょうか。
シンプルに、「ご自愛ください」と使うのが良いようです。
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10.酒の肴
肴(さかな)
《「酒 (さか) 菜 (な) 」の意》
1 (肴)酒を飲むときに添えて食べる物。酒のさかな。つまみ。
2 (肴)酒席に興を添える歌や踊り、話題など。
文字だけでは分かりませんが、肴はお酒を飲むときと場を限定した言葉。
お酒の場でうっかり口にしないように気をつけましょう!
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最後に
いかがでしたでしょうか?
意外と使ってたなーという言葉はありましたか?
今回まとめてみて、私は自分の言葉に自信がない時に、つい二重表現を使ってしまうなと思いました。
言葉を長くすることで、伝えた気になって安心している。
正しいつもり・丁寧にしたつもりになっている。
そんなことに気が付くことができました。
二重表現の説明にもありましたが、二重表現は強調したいなどの修辞技法として用いられることもあります。
なので、いつでも100%間違いというわけではないのだと思います。
しかしそれも言葉の本来の意味を理解してこそ。
正しい知識を積極的に見につけて、自分の自信に繋げていきたいと思います!