ボクの魔法のコトバ|feat. しずおか`s 成功のもとストーリー
こんにちは。BIGHIGHです。以前開催した社内コンテスト、もうすぐ表彰式が行われるのですが…みなさん、メンバーの記事はご覧になりましたか?今回は、しずおかの「わたしの魔法のことば。」から思い出した、自身の魔法のことばについて書いてみたいと思います。まずは、よかったらしずおかの記事を読んでみてください!
僕は、当時絶対に無理だと言われていた「立教大学経済学部」に奇跡的に受かりました。国立大学や早慶上智などといった方からすればたいした成功ではないかもしれまえんが…これは、色々な努力や偶然がかさなって成しえたある意味、当時のボクにとっては成功でした。
でも、
第一希望にしていたこの大学、別にこれと言って行きたくはなかったんです。じゃあ、なぜ第一希望だったのかというと…
少しさかのぼります。
高校は、県内ではまあまあ有数の私立の進学校に通っていました。数年前、高校生クイズ選手権で優勝するくらいの感じです。ただ、自分としては、第一志望の公立高校に落ちてしまい、しかもそこは男女併学で、女子も少なく授業のときのみ一緒(HRは違う)ということもあり、なんだかモチベーションがあがらない日々でした。
しばらくは、部活に熱中していましたが、進学校ということもあってか、毎日練習があるわけでもなく、中途半端。まったくやりがいを感じず、だんだんと行くことがなくなってきました…
ただ友達には恵まれて、勉強もせず、部活もせず、ただただ放課後にカラオケに行ったり、みんなでサッカーに明け暮れたり、ゲーセンに入り浸ったり、プレステをしたり、コンパをしたり…将来のことを何も考えず、その場が楽しければよいという考えでした。
進学校なので、クラスは習熟度順で、もちろん一番下のクラス。テストも赤点だったり、ぎりぎりだったり…
ずーっとそんな感じで過ごしてきて、気づけば高校三年生。
進学校なので、みんな大学どうする?第一志望は?なんて話がそこかしこででているなか…
県内で「かわいい女子高校ランキング」に常に入る高校(まあまあの進学校)に通う彼女ができました。同じ高校三年生。色白で、黒髪の長髪で、今でいえば多部未華子さん浜辺美波さんを足して2で割ったような感じ。しかも彼女の通う高校は、ちょっとしたステイタスにもなる…
浮かれていました。
「一緒に受験頑張ろうね。お互い高めあえたらいいね!」
「(受験するのか、オレ?とはいえないな…)そうだね」
「第一希望はどこなの?ワタシは…」
「(第一志望もなにもないけど、いえないな…)そうだな、親に苦労をかけたくないから国立に行けたらいいなと思っているけど…最低でも埼玉大学とか…」
「学歴は大切だよね。明確な第一志望がなくても、上を目指すのに悪いことはないよ。」
「(上を目指すもなにも、目指すところがなにもないんだけど)そうだね…」
「できれば早稲田に行きたいな。マーチ、少なくともセイジョウセイケイには…」
「(マーチ?セイジョウセイケイ?ってなに??)そうだね…」
「今度一緒に勉強しようよ!」
「(勉強なんでしたくないけど…ってかそれデートになるの?)そうだね…」
「今度一緒に模試受けよう!」
「(模試?めんどくさいけど、いいデートの口実になるかな)そうだね…」
せっかく付き合ったのに進学の話ばかり。こんなはずじゃなかった。彼女のお父さんが医者、お母さんは上智大学出身で、当時のボクには勉強にコンプレックスがあった分、少しだけプライドが高い感じに見えました。
でも、ある意味お嬢様。バイオリンなんかもやり、高級住宅地に住む彼女はとても礼儀正しく、おしとやか、清潔で清廉。学歴が大事と公言し、いつも大学のレベルの話をしてあそこはだめ、ここはいいと偏差値で選り分ける以外は…
ちょうど夏休みの少し前、放課後会った時、彼女と模試の結果を取りにいきました。5教科で受けた結果は、平均偏差値40くらい。数学と日本史に至っては30台…
ひた隠ししたかった模試の結果は、ファミレスでトイレに行っている間にかばんを開けられ彼女に見られてしまいました。
トイレから戻ってくると、清廉でおしとやかだったあの彼女の顔が、醜いゴミでも見るかのような感情のない冷ややかな目をしていて(なんかもう目が真っ黒な感じ!)、いま思い出しても身震いします…
そしてボソッと。
「進学校だと思ってたのに…、すっげぇ、バカじゃん…」
僕の中で何かがはじけました。
ぐうの音もでない。確かに、将来のことも考えず、何もせず、ただその場のことだけを考えずにいた自分、彼女の見た目とステイタスで浮かれていた自分…すごいバカだ……
バカだけど…
人ではなくゴミをみるような目で、ボソっといわれ…侮蔑、軽蔑。
偏差値は人の一面ではあることは分かっていたけど、すべてを否定されたような感じがして…そんな自分が、何より悔しかった。
この悔しさ…見返してやる!
あの目で見られた彼女とは、僕の心境としては付き合う自信がなかったのですが…
僕はその場をなんとか取り繕いました。
ほとんど徹夜だった、お腹をくだしてテスト中に何度もトイレに行くほど体調が悪かった、日本史のヤマがはずれた(近代史はこれからやるはずだった)、数学は受験には使わない、漢文ははなから勉強していない、次の模試では違う結果になる…
倍返しするには、一緒にいないと、返せない。その一心で。
彼女が第一志望としていた、
立教大学経済学部に受かること
をボクの目標に決めました。
その時から変わりました。受験のプレッシャーや、勉強の苦労…、つらいときには彼女の言葉を思い出し、隣にいる彼女を見て「見返ししてやる!」という気持ちを増幅させ、それを支えに乗り越えました。
ボクは彼女の第一志望に受かり、彼女は自身が滑り止めとしていた学校すべて落ちてしまいました。実は、ボクを罵ったあの時の模試、彼女は50ちょっとくらいの偏差値で、そこからほとんど伸びなかったんですよね。
「すべり止めなんて受けるべきじゃなかった。第一志望以外に行く意味なんてなかった。わたしは浪人してでも、立教に行く!それまでは会えない。」
と言われた翌日に、
「補欠で繰り上がったので(すべり止めで受けたところ)、行く。親に迷惑はかけられない。今から会える?」
と嬉しそうに話していたのがいまでも印象的です。笑
「すっげぇ、バカ」
ボクのプライドと自尊心に火をつけてくれた、魔法のことば。(BIGHIGH)