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イラストを掲載します。ストーリー付きの場合もあります。
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記事一覧

「冬」/鳶沢みさき&市ノ瀬莉佳

寒くなってきましたね。暖まる一枚をどうぞ。

「冬」/倉科明日香&有坂真白

寒くなってきましたね。暖まる一枚をどうぞ。

「文化祭」/乾沙希

沙希「メイド喫茶。寄っていって」 晶也「……乾!?」 思わず教室を確認する。 間違えたのかと思ったけど、ここは間違いなくうちのクラスだ。 沙希「日向晶也。メイド喫茶、寄っていく?」 晶也「どうして乾がここにいるんだ? しかもその服……」 みさき「似合うよねー!」 晶也「……お前の仕業か」 同じデザインのメイド服を着たみさきが、教室からひょこっと顔を出す。 晶也「まさか無理矢理着せたんじゃないだろうな」 沙希「違う。私が頼んで、服を借りた。手伝ってるのも私の意思」 みさ

「夕立」/有坂真白

真白「雨、明日まで降るのかな。練習できないから早く止んでほしいなぁ……」 部活が終わる頃には止むと思ってたのにな。 ポツポツとビニール傘に雨が当たる。 雨が降ってると部活は体育館での練習になるから、飛ぶ練習ができないんだよね。 FCの飛び方を忘れちゃうんじゃないかって心配になるから、早く晴れて欲しい。 真白「頑張って作ったんだから、晴れにしてよね」 傘にくくり付けたてるてる坊主を指先でつつく。 ただのてるてる坊主じゃない。耳と羽、それからしっぽを付けた、わたし特製の「邪

「ハロウィン」/鳶沢みさき

みさき「う〜っ。片付けめんどくさ〜い」 晶也「めんどくさいって……みさき、全然やってないだろ」 みさきに文句を言いながら窓に貼ったカボチャのシールを剥がす。 ハロウィンパーティーで着た仮装のままゴロゴロするみさきは、そんな俺を見て手足をバタバタさせた。 みさき「晶也が構ってくれない! もうあたしには飽きたんだ!」 晶也「飽きてない。それより起きて片付けを手伝えよ」 みさき「猫の手も借りたいってこと?」 晶也「みさきは猫じゃないだろ」 みさき「違うにゃ〜。今のあたしは可愛い

「浴衣」/市ノ瀬莉佳

晶也「どれからやろうか?」 莉佳「えーっと……まずはこれなんてどうでしょう?」 晶也「手持ち花火か。莉佳、火に気を付けて」 莉佳「はいっ。……わわっ、思ったより火の勢いが強いですね」 晶也「そうだな。じゃあ俺も……」 ピンクや緑の火花が私と晶也さんの周りでキラキラ光る。 どの花火も綺麗で、次は何色だろうと次々に遊んでいるうちに……たくさんあった花火はもう残り少なくなっちゃった。 残るパッケージはもう、ひとつだけ。 久し振りに晶也さんと楽しい時間を過ごせてるのに、終わっちゃう

「アイス」/鳶沢みさき

部活を終え、俺はみさきとふたりで家に帰ろうとしていた。 まだ太陽が沈むのには時間がかかりそうで、眩しく道を照らしている。 みさき「たまには歩いて帰るのもいいね〜。 練習でいっぱい飛んだから、今日はもう飛ぶのは終わり!」 晶也「そうだな」 みさき「もー、晶也さんったら相変わらず冷めてるんだから。にしても、今日も練習キツかったにゃ〜」 晶也「よく頑張ったな。 スピードも上がってたし、これなら次の試合も勝てそうだな」 みさき「もちろん! 絶対あたしが勝つから、見ててよね、晶也!」

「ビー玉」/倉科明日香

明日香「ふー……今日の練習も大変でした。やっぱり、もっと体力つけなくちゃですね」 晶也「そうだな。でも明日香、今日はよく頑張ってたよ」 明日香「はい、負けていられませんから! 頑張ったおかげでコーチにラムネ奢ってもらえたから、ラッキーです!」 そう笑って、明日香はラムネを飲み干す。俺も残っていたラムネに口を付けて、飲み終えてから海の方を見た。練習はもう終わったけど、まだまだ飛びたくなるような快晴だ。 明日香「うーん……」 晶也「どうしたんだ?」 明日香「ラムネのビー玉を取

「紫陽花」/有坂真白

真白「ヘアピン、ヘアピン……」 晶也「どこだ……」 葉っぱを持ち上げて地面を探す。 一緒にアジサイを見に来た俺たちは、ゲリラ豪雨のせいで全身びしょ濡れになった。 その上、雨宿りしようと走っているうちに真白のヘアピンが落ちてしまったのだ。 雨が上がってからこうしてふたりで必死に探しているけれど、なかなか見つからない。 真白「明日香先輩から貰った宝物なのに……」 雨に降られた後に通ったのはここだけだから、 きっとこの近くに落ちてるはずなんだけど……。 真白「センパイ、そっ