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私たちは、なぜ不動産業から始めるのか
シェルパスは女性エンパワーメントに取り組むことを目的とした会社で、最初から不動産業を始めようとしたわけではありません。結果的に不動産業からスタートすることになりましたが、その経緯についてお話しします。
起業当初は「女性活躍」に課題意識がありました。解像度が今よりも低く、書籍を読んだり友人にインタビューをお願いしたり、どこから手を付ければいいのか議論を重ねていました。
どんなことができるのか、どうすれば喜ぶ人が増えるのか、ジェンダーギャップやアンコンシャスバイアスの解消をしたい。そんなことが頭の中をぐるぐる巡っていた時期です。
一方で、無自覚な偏見や偏った性別役割分担がジェンダーギャップを生み出す構造であることは理解していました。
「3つの制約」という中間変数の存在に気が付く
インタビューや議論を重ねるうちに、ジェンダーギャップを生じさせている構造には、無自覚な偏見や偏った性別役割分担の間に「中間変数」があることに気付きました。その中間変数とは「3つの制約:キャリア、プライベート、お金」です。
シェルパスがここにフォーカスしてサービスとして解決できれば、ジェンダーギャップの解消に少しでも寄与できるのではないかと考えました。
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まずは、女性がどのようなことに困っているのか、人生のタイムテーブルをベースに書き出し、人生の選択肢を増やす活動として何ができるかを考えました。その後に、数多くの女性にインタビューを実施しました。
その中で、「自宅購入をしたことで人生が前向きになった」という声が多数あったことです。購入後はローン審査も終わっていることから、転職活動に前向きになったり、パートナー選びもより深く考えるようになったり、スキルアップのための資格取得をしたり、社内昇進試験に前向きだったりと、プライベートでも帰るべきくつろげる家があることで人生の充実度が上がっているようでした。おそらく、大きな買い物をするという決断が自信につながるのだろうと解釈しています。
同時に、女性が不動産を購入する際に感じる特有の悩みもあることがわかりました。一例として「誰に相談していいかわからない」「「ライフプランとビジネスキャリアの先行きが不透明で本当に買っていいのかわからない」「不動産会社に軽くあしらわれた経験がある」などの背景があるようです。
まずは不動産業から始めよう!
これらのことから、少しでも僕らのサービスで早く喜んでいただける人を増やしたいと考え、まずは不動産業から始めることにしました。
ただ不動産売買を仲介するだけではなく、中立的なFPと組んでライフプランをしっかりと立てた上で寄り添っていく。実際に購入することはもちろん、「自宅購入におけるプロセス」を通じて、自分のライフプラン(お金のことも含め)を一度しっかり見つめることに意義があるとも考えています。
その結果、購入するかしないかはどちらでもいいと思っています。きっとこの活動は応援してもらえる。人生へ与えるインパクトも大きいし、今までの経験も活かすことができる。
今回は、なぜシェルパスが不動産業から始めることにしたのかを書いてみました。
誰の幸せのために何をするかを考え、私たちが関わることで喜んでいただける人を増やしたいと考えています。
「お客様のライフプランから考え、時には買うべきではない」としっかり伝えられる不動産事業にしていきたいと考えています。
※令和6年10月11日付で不動産免許を取得いたしました。
【東京都知事(1)第111486号】