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着工から棟上げまで

都心から少し離れて「農村と郊外のあいだに小さく暮らす」をコンセプトに、土地探しから家を建てるまでの過程を記録しておこうと思います。

今回は着工から棟上げまでのお話。

◯ 着工 2022.7.27

きびしい暑さが続くなか、わが家が着工しました。

地縄の確認をし、根切りが始まります。
地盤調査の結果は思っていたよりは良くありませんでしたが、再生砕石で表層(設計GL-500)を転圧して不同沈下を防ぐ程度になりました。
砕石を200mm敷き込み転圧し、砕石を更に追加して転圧していきます。
捨てコンを打設し型枠を設置したら、配筋作業に入ります。

今回は、ベタ基礎一体打ち工法
基礎スラブと立上がりを一体打ちするので(榊住建の標準仕様)、防蟻シートは敷いていません。
一般的な継ぎ打ち工法の場合は、その継ぎの隙間から蟻や水が入ってくる可能性がありますが、一体打ちであれば隙間ができることなく150厚のコンクリートで侵入を防ぎます。

砂利敷きの風景

◯ 配筋検査 2022.8.6

工務店、設計監理、構造家で配筋検査をしました。

鉄筋のかぶり厚、アンカーボルトの数や位置、配管スリーブの間隔、定着長さ、開口部に補強はされているか、など、図面通り工事が行われているのかチェックします。
指摘事項があると職人さんがその場で修正し、再度チェックをして検査は完了しました。

一体打ちになるので立ち上がりの型枠も設置されています。
はじめての工法なので楽しみです。

丁寧にお仕事してくれているのが一目でわかるきれいな配筋でした。

丁寧な手仕事

◯ コンクリート打設 2022.8.20

夏場のコンクリート打設は時間との勝負です。
ベタ基礎一体打ち工法の場合は一気に打設する必要があるので、さらに時間との勝負。
(二度打ちの場合はベースが固まってから立ち上がりを打つ)

暑いと生コンが固まる時間が早いので、出来るだけ現場から近い生コン屋さんから材料を搬入してもらいます。
幸い、となり町に生コン屋さんがあり、そこからせっせと運びます。
わが家は中型トラック6台分の生コンをスタンバイ。

ムラなく均等にコンクリートがいき渡るようバイブレーターで撹拌。
とくに立ち上がり部分は念入りに撹拌して、きれいな基礎表面にします。
ベースは左官屋さんが表面を整えてくれます。

きれいな左官仕上げ

◯ 土台敷き 2022.9.1

プレカット工場から土台や大引が届き、基礎に敷いていきます。
部材に「宮代の家」と印字してあるのがなんだか嬉しい。

今回は床断熱なので、基礎パッキンは通気性のあるものを設置します。
玄関と浴室は基礎断熱になるので、外気の影響を受けないように気密パッキンを設置。

建て方に向けて準備します。 

「宮代の家」の印字

◯ 建て方 2022.9.5

ついに棟上げの日が来ました。
この日のために7人の職人さんが集まり、一気に2階の棟まで組み上げていきます。

旗竿敷地ということもあり、材料の搬入が難しい土地でしたが、幸い、隣の駐車場を一時的に借りることができ、そこからレッカー車で木材を運んでいきます。

働く車が大好きな息子は興奮して終始見ていました。

あっという間に組み上がり、朝8時に開始して夕方には完了。
家の形が見えてきました。

隣のお家よりも高い建物にならないよう天井高をほどほどにしたり、まわりの庭が影にならないよう一部を平屋にしたり、と、近隣環境にも気をつけることでわが家にも余白が生まれた気がします。

構造家の鈴木一希さんに「必要十分な家」といってもらい、この言葉がしっくりきました。
自分たちの適量を見つけて無理なく暮らす。
改めて「小さく暮らす」ことの心地よさみたいなものが実感できました。

棟梁と職人さんにお祝儀と手土産をお渡しして棟上げは終了。
上棟式は別の日に行います。

レッカー車による荷上げ

◯ 上棟式 2022.9.10

上棟式は簡易的に行いました。
榊住建さんに祭壇を用意してもらい、お酒、お塩、お米を準備。

千代岡社長に仕切ってもらい、施主である夫の挨拶、設計士として私からの挨拶があり、安全祈願をしました。

「四方お清め」をしてこの日はお開きです。

お酒、お塩、お米でお清め


丁寧なお仕事をしてくれる「榊住建」さん↓

自己紹介の記事は↓

仕事のHPは↓

まちゆく風呂敷は↓
https://www.instagram.com/machiyuku_furoshiki/


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