ちょっと特別な週末と、きれいな夕焼け。|ARIFUJI WEEKENDERS '23
2023年、今年の野外フェスは5月のARIFUJI WEEKENDERSでスタートでした。もうあっという間に半年も経ったんだなあと思いながら記憶を頼りに最高だった思い出を残しておきたいと思います。
ARIFUJI WEEKENDERSは今年が初開催となる野外フェスで、5月に兵庫県三田市の有馬富士公園というむちゃくちゃ広い公園の一画で開催された春フェスでした。去年、コロナで開催を見送ってからの出発ということで、至る所に主催・スタッフ側の想いが詰まっていたし、新しいフェスの誕生(しかもラインナップもかなり好みな)を目撃できる機会って少ないのでとてもいい体験だったなあと今もひしひしと思います。
身体も心も開放的になれる大自然
会場はとにかくめちゃくちゃ開放的でした!!周りに建物が一切なくて、360度大自然。広大な芝生にどこまでも広がる空、夕方には会場は夕焼けカラーに染まり、夜は夜で暗闇の中に星がちらほら。良くも悪くも電波が弱かったので思い切って自然と音楽に包まれる心地よさを実感できる、そんな空間でした。おのおのポップアップテントを置いたりシートを広げたりしながら、ライブを見たりご飯を食べたり、フェスというよりもどちらかというとピクニックの延長線のくらいの気持ちで楽しめる感じで、気取らなくて、本当に居心地が良かった。初回ということもあってかお客さんの数もパンパンすぎなくてキッズがあちこちで走り回って遊べる余白も十分にあって、よく感じる”フェスあるあるのストレス”みたいなのはほぼなかったな〜と思います。
AREAMAPはこんな感じ!ブース出店が21店、フード出店も25店という1DAYフェスにしてはかなりビッグな規模感。おかげでごはんに長時間並ぶみたいなのも全然なかったんだけど、胃袋の足りなさをしみじみ感じたので、家族や友達で来てみんなで色々食べるみたいなのがやっぱり最高そうでした。マルシェもかなりお店同士が和気あいあいな感じで、出店されてる方たちからも楽しさが溢れ出しているのがよかったなあ。みんな音楽とかフェスが好きで、みんなで作っているというのが出店の方からも感じられて、第1回目にしてピースフルな雰囲気に溢れてました。出店者さんのムードも大事ですよね。
ステージは向かい合って2つ!大きい方がARIFUJI STAGE、一回り小さめなのがKAZE STAGE。ARIFUJIはわかるとしてKAZEの名称は、この有馬富士公園に「風のミュージアム」があるからだそうです。芝生の真ん中に風車の小屋みたいなのもあって、他にも風で動くオブジェがたくさん。自然の呼吸が見えるからこそなんか自分も深呼吸してしまうというか、自然との一体感が感じやすかったなあと思います。
ステージはどちらもめちゃくちゃお客さんとの距離が近くて、ステージの高さ自体も高くないので他のフェスよりアーティストをすごく近くに感じました!しかも会場が若干坂になっているから、少し後ろにいたら見えないみたいなこともなくて(むしろよく見える…!!)、だからお客さん側も思い思いにスペースをとって踊ったりしながら楽しんでいたのが印象的。スペースがあるからこそ小さいお子さまとかも一緒に安全にステージを楽しめてて、パパママものびのびされてたなあと思います。
豪華なアーティストラインナップ
タイムテーブルはこちら。ご覧の通りタイテ被りがないってめちゃくちゃ嬉しいポイント。しかもステージが向かい合っている感じだから移動も楽で、見ようと思えば全部見れます!!1ステージだいたい50分〜60分の時間っていうのも、それぞれのバンドのパフォーマンスがMCも含めてたっぷり楽しめて最高でした。
若手のバンドからメジャーまでジャンルレスにラインナップされているし、広い年代が楽しめるようなスチャダラパーから水カンまで。アーティスト層を見ても、ファミリーで来ても楽しめるよ!感をすごく感じるし、極め付けにKAZE STAGEのOAにSifarというVtuberをブッキングしているのもめちゃくちゃチャレンジング。フェスにVtuber⁈って思ってたけど、朝早くにも関わらずかなりお客さんもいて盛り上がってたし、バンドが普通にかっこよかった・・!後日、Vtuberと主催の佐藤さんがオンラインでアフタートークしてたのも面白い取り組みでした。
わたしはつまみ見なかんじで満遍なくみてたんだけど、どのステージものびのびとしててすごく楽しかった。1DAYでタイテ被りなしだとかなりバンド数も限られるものの、ほどよく知らなかったor見たことなかったバンドとの出会いもあって大満足!フェスシーズンスタートというのもあり、やっぱり音楽はナマで音を浴びるに限るなあ〜としみじみ思いました。
トップバッターのYAJICO GIRL。めちゃくちゃ爽やかな朝だった。
ロックンロールをぶちあげていったOKAMOTO'S 最高でした。
個人的ベストシーン3選
そんなこんなで個人的良かったアクトを3つ紹介します。
ひとつめは水曜日のカンパネラ。1年越しにライブを見たのだけど、詩羽ちゃんがめちゃくちゃパワーアップしていて、すごいパフォーマンスでした…!!お客さんとのコミュニケーションもすごく上手で、広い世代に愛される音楽をグッと感じました。一番良かったのは客席エリアに脚立で立ち上がって詩羽ちゃんを中心にお客さんがぐるぐる回るハピネスサークルモッシュ。動画ないので残念なんだけど、おかあさんといっしょのエンディングで子供達がぐるぐる回るあのハピネス感を想像してください。安心安全ピースフルなサークルモッシュ、遠くから見ててもハッピーだったし、モッシュしている人たちもすごく楽しそうでした。詩羽ちゃんが常々「小さいお子さんはぐれないようにね〜」と小さなお子さまにも気を配りつつ、みんなが体動かして楽しめるように工夫してステージパフォーマンスを考えてるのが伝わってきたし、おかあさんといっしょサークルモッシュ、ARIFUJIみたいなフラットな野外フェスでめっちゃ映える!!他にもコールアンドレスポンスで「みんなで歌いたいから練習しよう!」って声出しをできるようにしてくれてたし「ちゃんと演奏中もやってね?!」って可愛く煽るのもなんか全部よくて、【詩羽ちゃんの】水曜日のカンパネラをがっちり感じることができました。
ふたつめはindigo la End。ロッキン周りのフェスに行かないためか、なかなか普段見る機会がなかったのでここぞとばかりに楽しみにしていたし、しっかり予習していきました。にも関わらず、全然知らない曲かなりあった・・!!笑 SNSでもファンのみなさまがかなり熱狂されていたのを事前に見ていたし、絵音さんがインスタライブなどでARIFUJIのことをお話ししていた(持ち時間も長いのでちょっと色々考えてます的な)のとか小耳に挟んでいたものの、全然初心者に優しくないやつでしたw 結果そんなこと取っ払って最高だったし、ARIFUJIの大トリがindigo la Endだったのすごく良かったなと思う。今日の1日に思いを馳せながら、時に激しく時に儚い音楽でしっとりと心を震わせる感覚が、THE フェスって感じでした。絵音さんがMCで「楽屋が個別じゃなくてみんな一緒でフラットに挨拶なんかしたりして、こういう感じいいなって思って」みたいなこともおっしゃってて、なんかそういったところからもこのフェスのあったかみみたいなのがぎゅっと感じられて良かったな〜
さいごはアーティストじゃないんだけど、個人的に忘れられないのがこのシーン。朝、会場入りしたら前日に降っていた雨の影響でまだ若干芝生がしっとりしていたんだけど、(結構降ってた中みなさん設営されてたのも当日いい感じに晴れたのもなんか色々ありがとうございますの気持ちだった…)そしたら男の子が「見てー!カエル!」って走ってて、手のひらにカエル乗せてたのが最高でした。小さい子ってカエル好きよね、わたしも小学4年生くらいまでカエル大好きでよく学校で見つけたカエルを自転車のカゴに入れて一緒に家まで帰ったりしてた思い出あります笑。そういえば夏フェスと違ってまだでかい虫とか全然いなくてむしろ蝶々とかそれこそカエルとか、なんかすごいやさしい自然の中にいたんだなっていうのを改めて今思ってます。そういった感じもお子さまにはいいかもしれません。あとでかいブンブン系の虫ほとんどいなかった気がするので、虫嫌いな人でも来れるフェスだよっていうのを推したい!
五感をフルに使って楽しめるフェス!
ARIFUJI WEEKENDERSのコンセプトのひとつでもあるこのキーワード。(五感ってなんだっけ、と思った方へ。視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の5つが五感です!)ARIFUJIの開放感にあふれた空間に、大人もキッズもみんなが体の感覚を解放していたと思います。ライブを見る、音楽を聴く、新しいものに触れる、自然を吸い込む、美味しいものを食べる。感覚を刺激されるというよりは、コロナ禍にぶってた感覚を喜びと共に取り戻させてもらったという、そんな感じでした。
体験型アクティビティとしても、みんなで楽しめるモルック体験コーナーがあったり、おおきいクジラの熱気球を飛ばして遊べたり、あとは公園の真ん中でヨガができたりとかなり充実。さらに風車を作れたり、木を組み立てつくるプラモ家具、衣料品の端切れや残反などの廃棄される繊維を利用したアップサイクルフェルトを使ったアイテム作り、などなど、わくわくするワークショップもたくさんありました。フードもおいしいし出店ブースも楽しいし、ライブ以外にもおもしろい選択肢がありすぎて、いろんな楽しみ方ができる豊かさも、ARIFUJIが居心地の良かった理由の一つかもしれません。
「週末にちょっと特別なフェス体験を。」
このキャッチコピーもすごく親近感がある。フェスって慣れてない人やお子様とか家族とかいる人にとってはちょっと大変なイメージがあるけど、週末ふらっと遊びにこれて、音楽だけじゃないエンターテイメントが楽しめるって、それだけでハードルが下がります。地元のでかいイオンに家族で行って買い物したりショーみたりフードコートでご飯食べたりキッズコーナーで遊んだり、みたいな。そんなノリでフェスに来れたらめちゃくちゃ良いよなと思うからこそ、そのハードルを取っ払えるアクティビティやアクセスを用意してくれている主催側の気配りを随所に感じました。
ARIFUJIは同じく兵庫三田市で開催されているONE MUSIC CAMP(個人的に大好きなフェス)と主催が同じで、ONEとARIFUJI、どういう違いを楽しむのがポイントなのか、どういう想いで新しいフェスを立ち上げるに至ったのか、主催のインタビューに触れるとそれがよくわかります。
「WEEKENDERS」というフレーズに、大人もキッズもみんなで楽しみたい、っていう気持ちがつまっていて、こういう共通言語を持つとお客さんとしても「わたしはWEEKENDERS!」っていうなんとなく特別感だったり参加者同士のグルーヴが生まれるかんじもすごく好き。わたしもそうだけど、多くの人が夏になると「フジロッカーズ」としてのマインドを持つような気持ちと同じ感覚です。
初回に参加できたからこそ「WEEKENDERS」のコミュニティが大きくなっていったらいいなあと願うし、個人的には春はWEEKENDERS、夏はフジロッカーズって感じで衣替えを楽しみたい気持ちです!
他の参加者の方のスキな投稿
エゴサ大好きなのでARIFUJI WEEKENDERSのエゴサしてたら、めっちゃスキ…わかる…ってなる投稿ばかりでした。WEEKENDERSの方々みなさん、フェス特有のバイブス!なかんじじゃなくて、ほっこりしているかんじがとっても好きすぎます。なんこか(勝手に)ピックアップしちゃいます。
フェスのグラレコ!めっちゃいい・・めっちゃいい・・(2回言います)写真やテキストとは違うレポートって味があっていいなあ。(3回目)イラストもすごく可愛くて、ぎゅっと思い出を詰め込まれていて何度もひらいてしまった。投稿者さんも音楽されてるっぽくてその視点でのライブコメントもなんだかそそられました。
本当にちいさなお子さまたくさんいらっしゃったな〜という印象だったけど、こんなふうにフェスデビューを果たした子も多くいそうでした!近くの公園でやっていたら安心感もあるし、春フェスということでめっちゃ暑いとかめっちゃ寒いもないのもきっといいんだろうな。思い切って連れてきたお父様お母様、すてきチャレンジです〜〜
一方でお母様ときたという方も!60歳ってご年配というには全然お元気と思うけれども、こんなふうにARIFUJIは小さなお子様からおじいちゃんおばあちゃんまで、家族や親戚、仲間もみんなで遊びに来れるフェスになる雰囲気をすでに感じています。
フード出店25店舗中なんと5店舗がカレーだったんだけど、制覇しようとしていた猛者がいらっしゃった。(このかたフェスカレー投稿たくさんされてるので普通に他のフェスでも参考にしたい….)わたしもツキノワさんのカレーを食べたけど本当に美味しかった。気候も過ごしやすいので、食欲もいい感じでそそるのが春フェスのいいところですね。
極め付けに公式から!えっほんとに????ばりの奇跡すぎる。親御さんのレーダー最高すぎませんか?「えっ行くしかないでしょ!」ってなるよね、絶対。笑顔も最高、ずっと仲良しでいてほしい・・
いろんな人の投稿を改めて眺めていたら、来年もWEEKENDERSに!って気持ちになっちゃいますね。初回のフェスに参加できる機会って本当になかなかないので、初回WEEKENDERSとしてのグルーヴを大切にしたい気持ちです。
最後に
1年のフェス始まりがこう居心地のよい春フェスだったの個人的にはすごく良かったなと思います。広々としていて自然に囲まれて、これからいよいよあったかくなってきて色々なフェスが始まるねっていうわくわく感みたいなのが、コロナが世間的にも落ち着いたタイミングだったのもありよりリアルに感じられた。マスクも解禁・声出しもOKになって、そうそうフェスってこんな感じだったみたいな感覚を取り戻せたし、いよいよフェスが戻ってくるんだって嬉しかった。
ARIFUJI WEEKENDERSを開催に至るまでのすべてに、ありがとうございますのきもちでいっぱい、、!!主催の方々、アーティストの方々、スタッフの方々、設営の方々、そして地元の方々、ありがとうございます。三田には全然縁はないけれど、また来たいなって思わずにはいられない、すてきなフェスが誕生してすごく嬉しいし、多くの人に知ってほしいと思います。初めてフェス行くって人にも、お子様がいてフェスしばらく行けてなかったって人にも、もちろんフェス大好きな人にも、はたまたそんなに音楽は興味ないけどピクニックしたい人にも、どんな人にもお勧めしたい、クオリティは高くてハードルは低い、めちゃくちゃ最高のフェスです!来年の開催も楽しみにしています🫶
ARIFUJI WEEKENDERS概要
開催日時:2023年5月20日(土) ※初開催
会場:兵庫県三田市 有馬富士公園 休養ゾーン(兵庫県三田市尼寺968)
料金:入場券8,500円 学割入場券7,000円(中学生以上) ※小学生以下無料
出演:indigo la End / OKAMOTO’S / 水曜日のカンパネラ / スチャダラパー / CHAI / DYGL / toconoma / 七尾旅人 / BREIMEN / YAJICO GIRL / 礼賛 / Sifar / KiX Sound System
主催:株式会社ONE
公式サイト:https://arifuji.com/
X:https://twitter.com/ArifujiW
Instagram:https://www.instagram.com/arifuji_weekenders/
アフタームービーもぜひ見てほしい!
おしまい