京大生が語る「川」の魅力
普段あなたが何気なく通り過ぎている「川」。素晴らしい透明度と美しさで有名な観光地になっている「川」。豊かな生態系の基盤となっている「川」。その秘めたる魅力を、河川愛好家歴10年の筆者が熱弁します。写真マシマシでお送りしますので、楽しく読んでいただけたらと思います。
前書き
どうもKyojinです。冷蔵庫というサークルの一員としてこの記事を書いております。先日毎日投稿という目標を掲げたばっかりなのですが、七日目にして早くも達成できませんでした。ごめんなさい。言い訳させていただくと、最近気付いた事がありまして。そのために遅れたといっても過言ではないのかなと思います。その気付いたことというのは、noteにおいてクリエイターが求められているのは何よりも「個性」であるということです。だから本来の人間関係においてはある程度親密になってからするような話でもどんどん発信していくべきだ、と。なにせ今の世の中、SNSで色んな知り合いの色んな面が見られるわけですから、せっかくの個性を出し惜しみしていては陳腐でありふれたコンテンツになってしまうのですな。乱世でござる。で、記事の書き方を改めようと試行錯誤していたら中々時間がかかってしまい遅くなったというわけです。以上、必死の言い訳でした。さて気持ちを切り替えて、今回は僕が大好きな「川」について熱く語っていきます!!
筆者が川にハマった経緯
僕は小学校一年生にして海釣りに魅了されていました。当時はまだ祖父に教えられるがままサビキ釣りでアジを水揚げしていたのでしたが、次第に川釣りにも手を出すようになっていきました。良く近所の小川でカワムツという小魚を釣っていました。カワムツというのは大抵の川にいる小魚で、あまりにもありふれているためか魚好きの間での地位は高くないです(笑)たまに大きめの20㎝くらいのカワムツが釣れると煮つけにして味わっていました。
↓カワムツたち(Wikipediaより)
そして次第に僕の釣りへの欲求は高まっていったのですが……小学生低学年という自由の利かない身分のため、平日は釣りに行くどころか魚のいる川にすらいけず、(校区内にあるのはほとんど魚のいないドブ川でした)日々フラストレーションと戦っておりました。授業中にも「釣りに行きたい」という欲求で身もだえしてはクラスメートに呆れた目で見られていました。懐かしいな。(遠い目)ここで問題ですが、長い間強い欲求不満を抱えた人間の行き着く先は何だと思いますか?ーーそうです。欲求が屈折するのです。異常なほどの僕の釣りへの欲求は、次第に川への深い恋情に転換されていったのでした。それはあたかも、行く手を山に阻まれた川が進路を変えて迂回するように自然な流れでありました。授業に耳を貸さず地図帳で川を見てはどんな川か想像したり、自由帳に架空の川の流域図を書いたり……。地図帳に描かれている青い曲線を凝視しては惚れ惚れとしていました。まあ当然変人扱いされましたが。過程はどうあれ、釣り欲への不満は和らいでいったのでした。
川の魅力
ではいよいよ川の魅力について、写真を混ぜつつ紹介していきます!!しかし一口に川と言っても色々あって、それぞれに良さがあるので一概には言えません。なので川のジャンルごとに順番に紹介していきます。
清流の魅力 清流が魅力的なのは、おそらく僕のような河川愛好家(なんだそれ)にとってだけではないでしょう。日本の清流では特に四万十川が有名ですが、その他にも綺麗な川は数多くあります。大河川に限れば球磨川、仁淀川、天竜川、長良川etc...あと、水源付近の人口が少ない川の上流部はだいたい綺麗です。
以下、筆者の撮影したお気に入りの川を貼っていきます。
↑京都市内にて撮影。鴨川の支流、高野川。雨の後でやや濁っているにもかかわらず美しい流れである。
↑こんな清流も京都市内。鴨川の支流の高野川の更に支流。家から自転車で一時間ちょっとも漕げばこの景色が見られるのが本当に嬉しい。
↑お気に入りの一枚@安曇川上流部。おそらく京都市内。この川を見たときはあまりのきれいさに興奮を抑えきれなかったのを覚えている。光の加減も抜群。
↑大分県中津市の山国川本流。筆者撮影。北九州の実家から100㎞くらい漕いでチャリで来た。わりと魚が多い。
↑京都市内にて筆者撮影。鴨川(賀茂川)支流の鞍馬川。山の緑が映える。
↑熊本県小国町の志賀瀬川だったと思う。桜並木がのどかな農村の空気を醸し出している。
大分県日田市の筑後川。正確にはこの辺りでは三隈川と呼ばれている。清流に分類するか迷ったが、夕暮れの景色が綺麗だったのでつい。大山川(本流)と玖珠川(支流)の合流点より下流、夜明ダム周辺より上流を三隈川と呼んでいるらしい。地元民くらいしか知らんだろうな、うん。
↑富山県を流れる神通川。かつて鉱毒に汚染されイタイイタイ病の原因でとなったことで有名だが、現在は清流である。富山県は内陸に急峻な山が連なっており降水量が多いので、川が豊かである。川の少ない福岡県出身の筆者には憧れの地である。
以下、筆者の行ってみたい川の写真をWikipediaから拾ってきたので貼っていく。
↑冬の信濃川。(上流部なので正確には千曲川)日本最長ということばかり注目されるが、それとは無関係に行きたいと思うほど美しい。
↑日本三大急流の一つ、球磨川。熊本県の山あいを流れる清流で、鮎の名産地。川の流れを目で楽しみつつ鮎の塩焼きを舌で堪能したい。
↑もう一つの日本三大急流の富士川。富士山を背景に流れる清流とかいう最高の贅沢感。
ここに挙げた清流をいつか全部巡礼してみたいものです。Wikipediaに限らず渓流釣りのブログなどを見ていると、深山幽谷の清流の写真がズラッと貼ってあったりして羨ましい気持ちになったりします。その中から釣り上げたヤマメやアマゴ、イワナのなまめかしい美しさといったら……たまりませんなぁ。コロナが収束したら富山とか長野とかの渓流に行ってみようと思います。ムフフ。
街中の川の魅力
次に街中の川について。渓流は美しいですが、中々手軽には足を運べないという方も多いでしょう。しかし、街の近くにも意外に綺麗な川というのが存在したりします。
↑福岡県北九州市の紫川。小倉南区にて筆者撮影。都市部からほんの少ししか離れていないが、思わず水遊びしたくなるくらいには綺麗である。
↑京都市民の憩いの場、鴨川。(支流の高野川だったかも)ある人曰く、こんなに市民に愛されている川は他にないだろう、と。確かに。
手軽に行けてリフレッシュできる街中の川。お金を使う遊びに飽きたとき、金欠の時、あるいはサクッと気分転換したいときに、お気に入りの川沿いを歩いてみるのもいいかもしれません。
世界の川の魅力
次に世界の川をご紹介します。
↑ご存じアマゾン川。筆者含め多くの生き物好きがこの生命豊かな大河にロマンを抱いてやまない。
↑コンゴ川。アフリカ大陸でナイル川に次いで長い川で、アマゾン川と同様に熱帯雨林を貫流する。こちらも生物の宝庫となっている。
↑アジア屈指の大河、メコン川。世界最大のナマズや淡水イルカであるメコンイルカなど、希少な生き物の生息地となっている。漁業や水利の面で流域の多くの人々の生活を支えているが、近年では中国におけるダム建設が水位や水質に深刻な悪影響を与え、問題になっている。
↑レナ川。ロシアを北上して流れる大河で、冬はバッキバキに凍り付いて道路と化し、雪解け水が流れ込む六月ごろには洪水を起こす忙しい川。あたりにはタイガと呼ばれる針葉樹林が広がる。
↑ドナウ川。ヨーロッパ屈指の大河で、古くから水運に役立っているほか、この川を題材にした音楽も数多く存在するなど人の暮らしに密接にかかわっている。
↑ヴォルガ川。ヨーロッパ最大の川で、ロシアの主要部を支える母なる川である。世界最大の湖であるカスピ海にそそぐ。とにかく規模がでかいんじゃ。クイズ好きの諸君、ヨーロッパ最大の川はライン川ではないことに注意だ。
その他の川
上の分類から外れるものの、紹介しておきたい川を貼っていきます。
↑宇治川。琵琶湖から流れ出る唯一の河川。広い川幅と深い水深にも関わらずかなりの流速であり、流量の多さが伺える。
↑日本最短の川、ぶつぶつ川。泉に端を発し、13.5mでほかの川に合流する。
↑北海道夕張市を流れるヤリキレナイ川。アイヌ語で「魚の住まない川」というのが由来らしい。由来も規模もなんとな~くヤリキレナイ感じがする。
あと、写真はないが大分県の春木川は温泉熱のため年中暖かく、グッピーやティラピアなどの熱帯魚が住み着いてしまっているそうだ。生き物好きには嬉しい感じだが、生態系を考えると余りよろしくない……。まあ、生息域を大きく拡大する可能性はほとんどないだろうから、そこまで気にしなくてもいいような気がする。知らんけど。以上、川の紹介でした。
あとがき
筆者が見てきた川を含めいろいろな川を紹介しましたが、どうでしたか。少しでも「この川に行ってみたい」とか「ここで釣りしてみたい」とか思っていただけたら河川愛好家冥利に尽きます。さらに言えば、そう思った時点であなたも立派な河川愛好家です。言ったもん勝ち。
ところで川の魅力というのは、水の流れの美しさに尽きません。流域の風景や人々の暮らしとの調和、流れの音、その川が支える生態系の豊かさ。そういった要素の緻密な連関が与える印象、それこそが私にとっての川の魅力なのです。川辺に身を置いて憩うというのは、そういう総体としての「川」を一身に感受することでもあり、極端に言えば人間の根源的な安らぎであるのではないかと思ったりします。川との関わりを通じて、より多くの人の人生が少しでも豊かなものになればいいなと思います。(Kyojin)
僕の属するサークル「冷蔵庫」についてはこちら↓↓
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