刺し子大学~体験入学レポート~
この度、一日体験入学をした。「入学」なんて、いつぶりに聞くだろう。聞くだけで久しぶりなんだから、自分がそれをするのは、もっと久しぶり。
そうは言っても、実際にこういう大学があるわけではない。そこはフィクション。体験内容はちゃんと事実に基づいて記すので、お許しを。
刺し子大学【さし-こ だい-がく】とは
所在地:日本のどこか、あるいはどこでも。好きなところで開講可能。
学舎:自宅
体験入学の学費 兼 教材費:299円(税込) 下記リンク参照
カリキュラム:作業コマ数及び休憩は自由。1コマを90分とする。
学費を支払うまでの経緯
なんと言っても、これでしょう…。ささいな笹さんによる、刺し子愛たっぷりのnote!
刺し子には以前から興味があったものの、なんとなく手を出さずにきたわたし。でも、この記事から(だけじゃなく普段のツイートなどからも)あふれ出る「楽しい」には、まんまとつられました。
教材に出合ったのはたまたまです。こういう商品が売られていることすら知らなかったし、そもそも、手芸関連の本を求めて書店に行ったわけでもない。
通りかかった書店の店頭に積まれていたこれを見て、ビビビッときて、気づいたらお会計を…。こういう描写って、「よく聞くけど、盛って話してたわけじゃないんだ、ほんとにあるんだあ」と、衝動買いをしているわりには冷静な自分もいたのが、なんとも面白おかしい。
本日のカリキュラム
コーヒーをいれる
1コマ目:6:30~8:00
基本の刺し方や作業手順について、教材の該当ページを読む(30分)
実際に作業を始めてみる(60分)
休憩:朝食
2コマ目:8:30~10:00
作業の続きを行う
休憩:洗濯、このnoteを書き始める、お米をといで浸水(昼食のために)、紅茶をいれる
(2コマでここまで来たよの図、図案が出ない方が見やすいので、裏側を撮影)
3コマ目:11:00~12:30
作業の続きを行う
炊飯器のスイッチを入れてからスーパーへ行き、メインディッシュになるお惣菜を購入、残り物の副菜と合わせて昼食。午後の始業に向けて、しばしダラダラ。このnoteも少し追記した。
(午前の成果の図、同じく裏側から)
4コマ目:14:00~
完成!!
刺し終わってアイロンをかけるところまでで、コマ終了10分前の15:20でした。道具の片づけも含めて、ジャスト4コマかなっていうところ。
今回は片づけよりも復習の時間を取りたかったので、残りの10分でこのnoteを書き進める。もちろんオーバーして、軽く1時間くらい居残りで、レポート課題やってます。
カリキュラムの狙い
ささいな笹さんからの前情報により「寝食を忘れる(危険性がある)」ことを想定していたので、
・朝早くから行うことで、夜の睡眠への影響を予め回避
・始業前にコーヒーを準備することで、「食」まではいかないものの、せめて「飲」だけは確保
・1コマを90分に区切ることで、強制的に休憩を取得
できるように考えた。
なお、休憩時間の長さや行動内容については、随時考えながら動いていたのであって、朝一からきっちり決め込んでやっていたのではない。
体験入学における目標
休憩は「随時考えながら」と書いたけれど、肝心の授業(刺し子の作業)の方は、少しくらい計画を立てなければと思っていた。
ただ刺し子自体が初経験なので、やり始めてみないことには、進捗スピードも集中力が続く長さも、皆目見当がつかない。仕方がないので、はじめの2~3時間は目標を立てずに進めることに。
すると、2コマ目の途中くらいから「あ、今のコマ中に、この列までは終わりそう」とか、自分のスピードがわかるようになってきた。そこで、体験入学中の完成(=1日で仕上げること)を目指すことに決めたのでした。
自分の作業スピードがいつまでも読めないとか、完成が到底望めないほど進みが遅いとか、もしそういう状況であれば、別の目標を設定したと思う。
できあがったモチーフ
七宝つなぎ。
まーひどいもんだ!さっきまでの写真と違って表なんだけど、裏ですか?ってくらい、糸の継ぎ目はギリギリで切りすぎてほつれかけだし、交差するポイントで重ねて刺してしまっているし。
感情はツイートに集約してあるから貼っとく。
体験入学を振り返って
ささいな笹さんが刺し子には「メリットしかない」とおっしゃられていたけど、たしかにメリットは多い気がする。
今回の体験入学を
・教材
・刺し子という作業
・この大学のシステム
の3つの観点から、振り返っていきます。
↳①教材編
こういう本を買うときは、ある程度クチコミを調べるタイプなのですが、今回はしませんでした。それどころか、刺し子を始めようという心づもりすらなかったため、吟味するという意識はゼロ。
買ったあとにネットサーフィンしてみると、付属の材料の使い勝手が悪いという声がちらほら見受けられました。
他のユーザーさんの声その1:布が硬い
→わたしは全くの初心者のため、ほかの布との比較はできません。
ただ、針を抜くときに、少し力が要ると感じました。コツをつかんだ中盤以降はさほど苦になりませんでしたが、外枠の最初の一辺には、実は20分もかかっています。
出だしを刺し間違ったり、慎重になりすぎたりしたせいもあるのですが、それにしても、うん…。
他のユーザーさんの声その2:図案が剥げる
→これも比較はできませんが、たしかに、ポロポロと粉が落ちてしまいました。最初の一辺に20分かけたというのは、図案へのダメージを最小限にとどめたくて、できるだけ布に触れないように作業していたせいもあります。
途中で「どう頑張っても図案は剥げる」と開き直って、乗り越えました。
2週に一度の発行で、毎号少しずつ製作を進めていく雑誌ですが、わたしは今回だけのつもりで購入しました。
続けない理由としては、最終完成形(マルチカバー)を使う場所が思いつかないことと、時間的にも金銭的にも継続の余裕がないこと、の2つが挙げられます。
それなら手芸屋さんや100円ショップで最初の道具を買うという選択肢もありましたが、そうしなかったのは、「これさえあれば始められる」という、創刊号の手軽さに負けたから。
道具の良し悪しなど、ネットで見かけた意見ももっともだと思いますが、「初心者が手を伸ばすきっかけ」として考えたときに、わたしはこの創刊号を高く評価します。
初心者は何を買ったらいいかわからないし、それを調べたり探したりしても使いこなせる保証もないわけで。これを1冊買うだけですぐに始められるというのは、時間や手間の観点から見ても、効率が良いと思うのです。
↳②刺し子という作業
単純作業なので飽きてしまわないかと心配したけれど、そんなことはありませんでした。午後の1コマは、さすがに集中力が切れ気味だったかな…。でもそれは、刺し子が悪いのではなくて、4コマ(6時間!)も刺し子に費やしたわたしの責任です(笑)。
不器用×飽き性のわたしでも、1日でモチーフひとつ完成させられたので、ほんとうに、難しいことじゃないんだと思います。今までに挫折した手芸は数知れず…刺し子とて、続けるかどうかはわからないけれど、でも、まずは1枚できたっていう喜びが大きいなあ。
これまでに諦めてしまった手芸の中には、最初の1作さえ完成しなかったものがあります。
↳③刺し子大学のシステム
「1コマ90分」は、我ながらナイスな設定でした。
時間の区切りって、うまくつけてあげれば有効に働くけれど、細かくしすぎると集中力を妨げてしまいます。作業自体は60分くらいでも進むものの、もうひと踏ん張りの30分があることによって、1コマの進み具合がグンと伸びました。
もし1コマ60分制にしていたら、「何コマやれば終わるんだろう…」って気が遠くなっていたかも。
あと、思わぬ副次効果としては、「家事が捗る」!洗濯でも料理でも、コマとコマの間にひと仕事しておけば、スムーズに進みます。
休日はゆったり過ごしたいので、家でのタイムスケジュールを組まない派でしたが、「趣味のスケジュールを組むことで家事も自動的にスケジューリングできる」って、新しい発見だなー。
これ、たぶん「家事のスケジュールを組んで、余った時間を趣味にまわす」だと、全然ゆっくり過ごした感が出ないと思うんです。趣味のスケジュールありきで考えるだけで、捉え方が180°変わりました。
わわわ、なんやかんやと #だいたい3000文字 …を超えている…。
書きすぎました。もし全読みしてくださった方がいらしたら、ありがとうございます。今夜、あなたに何か良いことがありますように。
七志野さんかく△
【編集後記】教材購入から製作、振り返りnoteまで、すべて含めて24時間以内に完結。史上稀に見るスピーディーさでした。
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