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小説風ver. 「枯れない花束」
好きな映画の系統も、
好きな本の雰囲気も、
好きな音楽の感じも、
ぜんぶぜんぶ、少しずつ毒をまいているみたい。
離れたとしても、私の好きなものが嫌でもよぎるみたいになってしまっていて、
無意識のうちに毒をまいていたみたいだ。
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なんてことない休日。
またいつものようにあなたのそばにいる私
今日もまた、「これが好き」という。
好きなものを好きというだけ。
恋人だからこそ、知らせ合う、ただ単純なこと。
なのにいつからか、そこに毒があるように思えてしまった。
映画にしろ本にしろ音楽にしろ、
"好き" を共有すること。
それはいつまでもその人の記憶に残ってしまうだろう。
全てが残るわけではないかもしれないけれど、
数は多いほど、ふとしたときによぎる。
つまり、毒となって花が咲く。
どの "好き" にも、 "私" がうつっている。
けれどそれは、お互い様。
あなたがいった「好き」にだって、あなたがいて、
それは毒であり花が咲くだろう。
その、
消えることのない、枯れることのない、
花々を、お互い、抱えて生きていくんだきっと。