忘れ花
花筵(はなむしろ) に寝転ぶ君
月に照らされて 消えてしまいそうな君
そんな君から 目が離せない僕がいた
"この想いに意味なんてないから"
そっと しまい込んだ
いっそ 波にのまれてしまえばいい
白波と光のそばで はしゃぐ君と
近いようで遠い距離にいる
" ここから先は とおせんぼ "
そんなふうに笑う君
ねぇ いつ ここを越せるの?
夜空に散る 花弁の数だけ 虚しくおどる
朱夏のさき ふたりの競り
パチパチと音を立てる
やがて散り菊となる Sparkler
まるでふたりの距離
秋桜(あきざくら) 揺らす風
近いようで遠い距離にいる
"もう いかなくちゃ" なんて
言わないで 言わせないから
「 まだ そばに__ 。」
寄り添った 夏暁(なつあけ)も
笑いあった 秋の香も
並んで見上げた 寒月さえも
あの繰り返すだけの日々が ただ 愛おしすぎて__
帰り花 その数だけ 君を思い出す
忘れ花 マイペースな君だから まだ 目覚めない
どうか 花筏 そっと あの人のもとへ
届いて とどけて__
花の雪 今度こそ ふたりで___。