紅(あか)い世界で君を想い出すすべを。
曼珠沙華、常永遠(とことわ)に揺らしてみせて
曼珠沙華、行く末に広がる紅(あか)色
空の色、いつから眩んでしまったでしょう
月のふち、いつから歪んでしまったの
みえなくて触れなくて、届きもしない
君の色、もうおぼめかし
空の色彩、風の匂い
君がおとした涙の色
なにも感じられないまま
夜の香、君の温度
もうおぼめかし
春夏秋冬、めぐる感情
春夏秋冬、置き去りのままに
四季の花、ほころび 彩りを宿す
四季の花、おぼろげの記憶
もう知らない色だ
花の色彩、風の揺れ
君がこぼした涙の色
なにも思い出せないまま
波の音と色、君の言葉と涙
もう黄昏(くらやみ)にのまれていく
暁の空、紅(あか)い唇
君の口ぐせ、君の纏う風情
零れていく
君色が欠けていく
華の色彩、風の匂い
君がおとした涙の揺れ
夜の香、君の香水
残り香を失くすまえに
波の音と色、君の言葉と涙
もう黄昏(くらやみ)にのまれていく
空の色彩、風の匂い
君がおとした涙の色
なにも感じられないまま
夜の香も 君の温度も 皆が皆
もうおぼめかし