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ep.91 日記は心の問診票を書く練習

寝込んでいるあいだに、冬が来て、甥が爆誕していた。なんなら岡田将生も結婚していた。

こんばんは。たまです。正直、浦島太郎気分です。はやく治さなきゃ、確と見ておきたいものまでぽろぽろこぼさないように。生活だ!生活します!


ここは、小さなラジオブース、あるいは寝る前の談話室。水曜日は「生活の日記」と「今夜の1曲」をお送りします。


生活の日記

からだの状態を言い表すのってむずかしい。

たとえば、問診票。この喉の痛みは、イガイガか、ヒリヒリか、チクッか。どれもそうな気がするし、どれも当てはまらない気もしてくる。

それでも、早く治したい、の執念で、からだの状態に近しいことばを探し出すしかない。ぼーっと火照った頭で、頭のなかの引き出しから探せることばは、いつもの半数以下だけど。

わたしが問診票へ書いた言葉を頼りに診察は進み、医師にいくつかの原因を推測された。本当に?焼けるような痛みなのかい?とやたら訝しげにされると、途端にこちらも不安になってしまう。

もし、わたしが全くのうそっぱちを問診票に書いていたらどうなってたんだろう、喉ちょーかゆい、とか。なんて、誰得でもないことをふと想像してしまった。もちろん診察は目視もあってのものとは思うけれど。でも、真摯に書こうとしても、うまく言い得ないことは今後も十分にありうるし……。

からだの状態を言い表すのってむずかしい。ましてや見えない部分は、なおのこと。

たとえば、こころ。昂ったり沈んだり忙しないわたしのこころ。今日の気分、目の前に問診票があるとしたら、なんと書けるだろう。

誰かに伝えたいとき、伝えねばならぬとき。できるだけ高い解像度で観察して、言葉を当てて組み立てて。じぶん自身に近いところにある言葉を選べたらいいな、といつも思っている。

そのときのために、からだやこころにフィットする言葉をなるべく知っておくに越したことないんだろうな。たくさん引き出しに入れておく。そうして時々こんなふうに日記を書いたりすることが、取り出す練習になればいい。

処方された6粒の錠剤を飲み込みながら、からだの修復作業たのみますヨと念じる。まずはからだに栄養、治ったらたくさん本を読んで心にも栄養補給したい所存。

まってろ積読!



今夜の1曲

Harry StylesFalling を。

恋しさとか、脆くて壊れそうな衝動も、日記に書いたり、音楽にしたためたり(それはもはや才能だけれど)して、自分の外に置くことで、すこしだけ距離を取れる気がする。そうすることでまた生きていける夜もある気がしているのです。


どうか温かいものをたべて首をあっためてゆっくり寝てね。わたしもそうします。

今日もおつかれさまでした。あなたも、わたしも。


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