okojo

雑記

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ファッションデザインの仕事②

ファッションデザインの仕事①では、人間像を中心に概念化を試みてきた。 次に、「なぜコレクションという形で表現しなければならないのか」という問いついて考えていこうと思う。 コレクション表現に固執するファッションファッションデザインの表現方法は様々あるが、コレクションという形式で発表するのが一般的である。 パリコレ、トウコレと日本では呼ばれるが、これは一定期間中にパリや東京などの都市部でファッションブランドが次期シーズンの新作発表をする場を「都市名+コレクション」の形で略したも

    • ファッションデザインの仕事①

      ファッションデザインという行為は、「デザイン」ではあるのだが、プロダクトのデザインやデザイン思考における「デザイン」とはまた異なる性質を持っている。 だからこそ、まだ一般に認知されていない別の可能性がファションデザインにあるのではないか。それを探っていきたい。 ファッション"デザイン"21世紀のイノベーション界隈では、デザイン思考やアート思考が隆盛を極め、多様な理論が誕生した。 その結果、デザイナーの仕事の範囲やデザインの概念は広がり、(あまりこういう言い方はしたくないが)

      • ファッションの購買と評価

        悲しさのわだかまりがあると文章を書きたくなる。今の自分では抱えきれないものについて、書く行為によって新たな枠組みを作るからだと思う。抱えきれないものというのは大抵の場合日常の出来事を皮切りに起こるけど、結局社会動向がどうこうという話になっている。 たぶんそれは、枠組みが常に個人ではなく社会との連関であるからだろう。今回もそれだろうけど、その日常の出来事についてここではまず書いていく。 デザイナーと観客先日kotohayokozawaのサンプルセールに遊びに行って、いつも通

        • 魚の現象学

          最近毎日散歩をするようになって、家から15分ほどの場所でも知らない地形があるもんだと発見があるから、軽いロックダウン生活も悪くないもんだと感じている。知らなかった土地も面白いのだが、今回は地形や地域の話ではなく、見慣れた川での話。 習慣的地形家から5分ほど歩くと川が流れている。大栗川という名前なのだが、川に面して小学校が建っており、下流に少し歩けば通っていた中学校も川沿いにある。日本にいなかった時期を除いて6年ほどの間毎日のように見ていた川なので、少年期の身体性の一部となり

          アイドルと臨床

          アイドルにあまり興味はなかったのだが勧められてkpopを見ることに。可愛いし、目を惹かれる。曲が悪いわけではないが、やっぱり「目」を惹かれる。なぜ目が惹かれるのだろうというところから出発して、観客との関係性について書いてみた。 アイドルに限らず、物事を多角的に批判的に見るためには対象の物事について知識がある(1以上)かない(0)かは、非常に重要な点である。知識として知っている知らないは当然のことなのだが、身を置いたことがあるかどうかというのは、対象の志向を想像する上では一つ

          アイドルと臨床

          「思う」と「考える」について

          「自分は考えすぎてしまう性格だから」「常に何かしら考えているから疲れてしまう」「何も考えてないやつら」 など、考えることを性格と結びつけて捉えるような言い回しが蔓延っているいるように感じられるのだが、この意味を理解したことはない。理解できないと蔑んでいるのではなく、日常で使われる表現の意味を解明したいという意味で、常に疑問が付きまとうところである。 考えることを性格に結びつけるセリフを聞く度に自己言及して回想し、自分はいかに何を考えているのか、記憶を巡りはするのだが、そん

          「思う」と「考える」について