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結晶片岩でかまどづくり
今日は、石積みで手作りかまどづくりでした!
材料は、西彼杵半島特有の石・バット石こと結晶片岩。
この地域では、石積みの外壁などに使われている、平たくキラキラした石です。
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まずは、河原で材料の調達から。
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薫さんが夏に途中まで組んでいた土台から、さらに石を積み上げていきます。
地域の左官屋松心さんがサポートに来てくださいました❣️
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パズルのように石を組み並べながら、モルタルで付けていきます。
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石をうまく組み上げるのはけっこう難しく、
「石があるようで無い」
と松心さん。
途中で何度か、薫さんが松心の息子さんと石を拾いに川や山に行き、調達してきてくださいました。
そして、
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完成!
ちょうど倉庫にお釜があり、ピッタリはまるように調整してもらいました。
地元の石でのかまどづくり。
簡単なようで難しく、まさに職人技でした。
昔の人は、コツコツ石を積んで、かまどを作っていたのでしょうね。
「石を積めなきゃ男は一人前じゃない」
という言い伝えもあるそうです。
衣食住を、地のものでつくる。
「何も無いところから産み出す」
という暮らしの知恵を見させていただきました♪
ところで、穴太衆(あのうしゅう)という石工集団をご存知でしょうか??
自然の石を加工せずそのまま積む
「野面積み」の技術集団で、
穴太衆が作る石垣は地震など災害にも強く、
織田信長にも安土城建設の際に抜擢されたとか。
自然の石をそのまま積み上げた石積みは、
その遊びから
コンクリートで固めるより遥かに耐震性に優れていた
その奥義は、「石の声を聞け」。
石工職人の技は、山で石を拾うところから。
拾いながらどこでどの石を使うかを組み立て、
完成したときにできるだけ石が余らないように作る。
積む時も、あえて一番重心ではなく、二番目の重心で積むことで、遊びを作り、耐久性を高めるのだそうです。
ところで、私の住む西海市西彼町の一帯は、バット石を使った野面積みの石垣や、棚田などが多く見られます。
穴太衆と似たような伝承が、この地域にもあったんだろうか?
色々と歴史が気になってきました。