雑記録③【市子】

12/9、不規則すぎる生活のせいで15時に起床という、罪悪感に溢れている朝。どうにか一日を取り戻さないと、という気持ちで友達と久しぶりに映画館に向かって、「市子」を見てきました。

(以下ネタバレ)


恥ずかしながら、私は無戸籍という問題を全く知らなかったのでこんな子もいるのか…という気持ちで観始めたものの、後から考察を読んでいると日本に無戸籍な子が溢れているのだとか。こんな世界が世の中に存在していて、自分が知らなかったという事実が恐ろしいな。

プロポーズのシーン、最初に流れた時には幸せそうじゃん、としか思えなかった。そこから市子の人生を追っていくにつれて、市子がどれだけのものを今まで背負っていて、(背負わされてしまって?)幸せな環境にあったとしてもいつもその幸せの終わりを見据えているような人生で、どうやっても幸せになれないんだと知ってしまった後のプロポーズのシーン。印象が全く違くてあの構成、すごく良かったな。

最後の、長谷川くんとの幸せなシーンが続けて流れる回想、リアルで泣いちゃったな。ほんとに幸せな時間が存在していたんだなと

市子は最終的に死んでしまったのか明記されてはなかった。その中で私が思うのは、長谷川くんとの幸せだった時の市子の人生は終わりを迎えたものの、また新たな形の人生を迎えるために、自殺幇助をすることが市子にとってのリセットするための方法なのでは無いかと思った。


音がない、無音の映画であったのに、感情をぐわんぐわんに揺さぶられるような、しばらく引きずってしまいそうなすごく重い映画でした。杉咲花さんの演技があってこその映画だなとも感じた。一日を取り戻せた。ありがとうございました。

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