次の世代にこの森を残すためにできることを今する
レンタルスペース森と小屋、遊歩道の整備がほぼ完了したのですが、遊歩道から少し外れた場所にササが薄くて林床の植生がこの森にしては比較的豊かなエリアを見つけてしまいました。ここに道を付けなおそうかどうしようか考えながら今日も歩いていると、大量のオオハンゴンソウ(特定外来生物)を発見。ササが薄い所では大繁茂しかねない状況なので、速やかに抜き取り。抜いた後は、その辺りに放置して乾かして枯らすのですが、直射日光の当たらない地面に置いておくと再度根付いてしまいます。根だけは浮かせないとなりません。たくましいのです。
そんな林床には、ツルリンドウや
ツクバネソウ
マイヅルソウが実をつけていました。
遊歩道に戻り、道を歩いていると待ってました!エゾリンドウ。
秋の到来を感じさせる植物です。
さて、小屋のデスク正面には外を眺めるための大きな窓が設置されていますが、ここから見える範囲の林縁に森からナナカマドやミヤマガマズミの幼木を移植しようかと考えています。
どちらも赤い実をつける植物なので、実がなれば野鳥たちがやってくるのではないかと目論んでいます。
野鳥を見るという点でバードテーブル・フィーダーは有名かつお手頃なものですが、餌に釣られてやってきた野鳥を見ても個人的にはあまり楽しくないですし、やるのなら衛生管理をきちんとやらねばならず、それはそれで作業が煩雑になりますし(私にそんな暇も情熱もない( ;∀;))、そもそも餌付けは野鳥にとって良くないことが分かっていますので、ここには設置しない予定です。が!この森にある木を移植して、実がなった時にやってくる野鳥を観察する程度なら良いのではと思います。
移植して何年後に実をつけるか、やってみないと分かりません。移植した株が何年目のものかにもよりますが、10年はかかるような気がします。10年、20年と、この森の生物多様性を保全しながらそれを活かしたり高めたりする程度にいじって楽しんで、ようやく整ってきたかな、という頃合いで私は60歳を過ぎ、次の世代にバトンタッチすべくこの土地を去る準備を始めることになるでしょう。
森を買って小屋を建てたと言うと、周囲の人から夢を実現したのですね、とよく言われますが、私は自分の人生の引き際や仕方を自身で定め、その目的に向かって歩いているだけで、森を買った・小屋を建てたは夢ではなく手段でしかありません。
私がこの森を去るとき、ここがどんな空間になっているのか、この森を継承する人がどんな人になるのか、楽しみです。