【職場の人間関係】「好きじゃない」のはお互い様
「この人苦手だなー」
「この人めんどくさい…」
職場で、あるいは取引先で、そう思ってしまう相手がいる方。
「こいつキライ!顔を見るのもイヤ!!」
誰かのことをそう思って苛々している方。
安心してください。
相手もそう思ってますよ。
フルタイムで働いていると、職場の人たちとは、家族より長く一緒に過ごすことになります。
すると、テレパシーじゃなくても、気持ちって結構通じてしまうのです。あからさまに言動で示されなくても、「あの人は私のことをこう思っている」と頭で理解していなくても、無意識のうちに感じ取っています。
いやいや、好きな人に好きになってもらえないこと、よくあるじゃん!と思うかもしれません。それは、気持ちが通じていないのではなく、相手が同じ気持ちになっていないだけです。通じたら同じ気持ちになる訳ではありません。
好きになってくれた相手をこちらも好きになるとは限りませんが、こちらのことを好きではない相手を一方的に好きになるのは(相手の気持ちが感じ取るのが苦手という人でなければ)結構難しいです。
だから、「好き!」は片想いもよくありますが、「好きじゃない」はだいたい両想いです。
家族より長く一緒にいる職場でお互いに好きじゃないって、やばくない?
しかも上司が嫌いなんですけど。先輩が苦手なんですけど。同期と馬が合わないんですけど。取引先がムカつくんですけど。
自分もあの人たちに嫌がられてるってこと?
そうです。
それでいいんです。
仕事関係の全員に好かれる人とか、ちょっと不気味です。
だって、どんなに素敵なアイドルも、どんなにかっこいいアスリートも、どんなに尊敬すべき著名人も、愛らしい仔猫や仔犬だって、全人類に好かれる訳ではありません。2:6:2の法則を持ち出すまでもなく、全米が泣いたりはしないんです(は?)。
そういう意味でも人気稼業は厳しい仕事だと思いますが、一般社会人は、「みんなに好かれなければ…」なんて考えても、しかたないのです。
職場で好かれる/嫌われる要素というのは、性格や相性以外のところにかなりの部分があります。
ざっくり言うと「仕事への取り組み方」ですが、それに問題がなければ、「好かれる努力」には意味がありません(問題がある場合は別です)。
では、そういう相手にはどう対処するか?
よく言われるとおり、最低限の接触で済ませるのがお薦めです。
後ろめたく感じる必要はありません。だって、「両想い」なのです。相手の心の平安のためにもなりますから、これはWin-Winです。
チームメンバーや直属の上司など、接触をまったくしない訳にはいかなくても、頻度を落とすだけで意外なほど効果があります。特に、直接の会話を減らすと、ストレスが全然違います。
幸い、今はメールやチャットも普通に仕事で使いますので、顔を合わせなくても用が足りることが多々あります。会議だって商談だってオンラインです。すばらしい時代ですね。
(もっとも、好きじゃないとか苦手とかいうレベルではなく、自分の心身に危害が加えられている場合は、最低限ではなくゼロ接触になるよう、身の振り方を考えたほうがいいです。)
それでも、できるだけ好かれたい…と思う方は、まずは自分から相手を好きになってみると、確率は上がるでしょう。相手が同じ気持ちになってくれるとは限らなくても、あなたの気持ちは通じますから。