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大学で縁もゆかりもない場所に行くこと

私は関東の某県からある地方の医学部に通うことになりました。経緯はこちら。

とくに今いる大学は、半数が出身県、3/4くらいが同地方出身という感じなので、私のような人はいますがかなりの少数派です。


入試において出身県は有利なのか?県外は不利なのか?

出身県の人を優遇しているというよりは、単純に受ける人数の違いかなという印象です。しかし、入試の面接点を開示すると私は最低点でした。(最低点でも筆記をちゃんと取れば受かるという意味では公平な大学ですね)

以下最低点を取った原因(推測)です

1.関東出身


地方の医学部としては基本的に卒業後も県内に残ってくれる、または将来的に地方の医療に貢献してくれる人材を欲しています。それは大学に入ってからもひしひしと感じることであり、地方大学の役割として当然のことだと思います。なので卒業したらきっと地元に帰ってしまうであろう県外の人は基本的には不利です。

ただそれだけで不合格になることはないはずです。
私のもう一つの最大の反省点は、

2.志望理由を医学部のトップページに出てくるようなありきたりなことを言ったこと

です。正直に言えばその大学でなければいけない理由はなく、「学力を検討した結果…」などというのは失礼かと思い、捻り出した理由でした。もちろん少しは興味があったし真っ赤な嘘というわけではないのですが、明らかに根拠が薄く、面接官もここぞとばかりに追及してきました。         

ここまで書いておいてなんですが、結局何が正解だったのかはわかりません。(家族で旅行に来たことがあって、とか親戚が住んでいて、なども聞きますが、それこそ真っ赤な嘘になるので気が引けます)これから受験を考えている方は、こうすればいいとは言えませんが失敗例として参考にしていただけると幸いです。

大学入学後、県外出身であることは何か不都合になるのか?

日本の医学部の教育は多少の違いはあれど、取れる免許は同じです。そして現行の制度上、地域枠でない限り卒業後は日本中どの場所に就職することも可能です。ただ上にも述べた通り、特に地方の医学部では基本的に県内に残ることが推奨され、実習などでも県外に行くことは原則できません。

以下は私が個人的に感じている、地方大学に県外出身者としていることのデメリットです。

1.常に県外出身であることを意識する


低学年の時はそれほど感じませんでしたが、5年生から実習で診療科を回るたびに出身地を聞かれ「何で来たの?」「どこに行くの?」と尋ねられます。学生のことを知ろうとして聞いていただいているのはわかるし、それによって差別されることはありませんが、ある種のフィルターで見られていると感じることはあります。学生同士では逆に、初めこそお互いに出身地を意識しますが、高学年になるとだいぶ忘れてきます。

2.帰省するのに時間やお金がかかる


場所にもよりますが、当たり前ですが帰省は簡単にはできなくなります。また私は一度大きな試験の直前に帰省して、台風とぶつかり危うく大学に戻れなくなることがありました。

3.就職活動に時間やお金がかかる


就職を地元やその他で考えている場合、距離はどうしても障害になります。例えば東京で就職したいと思った場合、関東に住む人は実習に行くように見学に行けますが、地方に住んでいると日程が確定次第、飛行機、ホテルをとりスーツを持って移動する必要があります。そして関東圏の多くの病院はその費用は自己負担です。そのような条件だと、そこまでして行く必要はあるのか?大学の先生にも良い顔はされないし…とハードルが高くなっていきます。機会は平等に開かれていても条件は平等ではないのです。

4.情報の偏り


これは最近特に感じることですがあらゆる面で情報の偏りが確かにあると思います。ただぼんやりと高校の延長のようにテストを受け、遊んで、バイトをして、部活をしてと過ごすこともできるしそれを望んでいればそれでも構わないと思います。私は5年生になってから大学の垣根を超えたサークルに所属し、こんな世界があったのかと衝撃を受けました。どの場所にいてもそうですが、自ら情報を取りに行かないと周囲の常識に合わせて狭い価値観に囚われることになってしまいます。特にその傾向が地方だと強くなると感じています。

まとめると、地元を離れること、地方という環境による不利益は当然ありますが、それを理解した上で選択し、得られる経験を大事にすることが大切だと思っています。(もちろん私がその選択ができたのは周囲の協力があったからできたことで、今の環境でも近くに支えてくれる人がいるから楽しく過ごせています)

今回は以上です!今回はだいぶ主観的に書いてしまったので(それがnoteか?)
次はなるべく客観的な目で、地方医学部の利点、欠点を書こうかなと思います

また読んでいただけると嬉しいです!


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