介護度がおかしいNさん
要介護認定については先日述べさせて頂きました。
ご覧になっていない方はぜひとも一読お願い致します。
さて、介護認定で高い数字ということは、自分で出来ることよりも介護を受ける事の方が多いと思うのは皆さまわかるかと思います。
Nさんは90代 女性 食事は胃瘻からの経管栄養。自身で注入出来ないため全介助。
排泄はオツム。オムツ交換も全介助。
四肢、体幹など全ての関節に拘縮があり、腕を伸ばしたり、指を伸ばしたり、膝を曲げたりするのが困難な状態。
車椅子はリクライニング式の車椅子。移動も移乗も全介助。
入浴は臥床式の浴槽を使用。もちろん衣類の着脱含めて全介助。
会話は困難。
意思疎通不可能。
このNさんの要介護認定の判定はいくつだと思いますか?
Nさんがご自身で出来ていることってあると思いますか?
私には何もないと思っていました。
しかし、要介護度の判定は4!
なぜでしょう?
一説によると、Nさんは他県出身で、身寄りの無い生活保護だからと、グループ施設内の稼働を上げるためにあちこちに転所させられたため、役所の担当者が頭にきて要介護度を5にさせないのではないかと言われていました。
提供するサービスは一緒でも、施設に入ってくるお金は要介護度4より5の方が多くなります。4から5に上げないようにすることで、施設の収入を減らし、財源を守っているのではとの話もありました。
なんともおかしな話ではありますが、要介護度に不服申し立てをしても変わりませんでした。
ある日、他の職員が気付きました。
なぜNさんは要介護度が4なのかを。
自分で出来ていることがあったのです。
言われてみれば確かに出来ています。
なぜ気づかなかったのでしょう。
あまりにも自然すぎて分からなかったのかも知れません。
その出来ることは、呼吸です。
息を吸ったり吐いたり出来ているのです。
人工呼吸器を使用していません。
なるほど、だから要介護度が4なんだ。
なるほどなるほど
ってなるかーい!
人工呼吸器つけてない人で要介護度5の人たくさんいるわ。
要介護度がおかしかったら担当のケアマネにご相談下さいね。