愛マイ

ほんとうはずっと愛されたかった、誰かのいちばんになりたくて、でもなれなくて、どうしよう、だからあたし手首を切った。心の底から人を愛したことってある?あたしは何度もある、何度もこれ以上の恋はできないって思って、でもそんなことはなくて。人生は短いから、特に自殺を目標としているから、余計、恋をするしかなくて。もう自分のことなどどうでもよくて、だから誰かを愛するしかなくて、ごめん恋、衝動なんだ。自分の輪郭が曖昧になっていくのを感じる、あたしは結局、他人がいないと完成されないのだ。生きてはいけないのだ。常に不安を押し潰しているこの心は、もう死にたいと叫んでいる。しかし体は生きようとする。死にたくないと叫ぶ。この体中の力を使って、今まで使ったことのない筋肉を使って、叫んでいる。あたし、生きたい。でも死にたい。多分それは、逃げたいだけ。この人生は、ありきたり以下のもので、あたしは、平均以下で、ずっと最底辺を歩いていくだけのもの。精神科の主治医と約束した、自殺をしない約束を、あたしは今日も守っている。手首を切らない約束は守れないくせに。オーバードーズはするくせに。また、輪郭がぼやけていく。誰かあたしを、世界でいちばん愛して、そうして、めちゃくちゃにして。ほんとうの愛ってなに、ほんとうの愛を教えて。これ以上の感情をあたしに教えてほしい。運命って言葉を越えて欲しい、塗り替えて欲しい。多分それには、意味があると思うから。きっと、愛してるを聞ければそれでいいの。あたしは今、空っぽの存在だから。意味を与えて欲しい。結局恋なんて、人生の暇つぶしにしかならないことを、早く教えてもらいたかった。あたしはそのために生きて、そのために死んでいくしかない存在なのだから。愛とか、恋とか、そんなものほんとうは必要ないことに、きっとあたしは死ぬまで気がつけない。

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