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夫婦の危機の乗り越え方【中編】”親からの心の傷”を手放す
【親の影響は夫婦の危機と直結している】
・親に付けられる「心の傷」
残念ながら、大人になっても”親”というものは子の人生に影響を与え続ける存在だ。
自分も子育てをしていて痛感する。
いかにわが子が私を頼り、すがり、信頼しきっているかということを。
親は未熟ということは、親である自分自身がよくわかる。
ただ、その親の”未熟さ”を子は全く理解していない。
そのため、どんな歪んだ育てられ方をされ、間違った言動行動の数々を浴びせられても、
「ああ、未熟な親だなぁまったく」
と子が幼心に納得してくれるはずもない。
結果、子供時代には、
親から言われて傷ついた言葉も、されて傷ついた行動も、反論できず、心に抱えて生き続けていくこととなる。
これが、
幼少期から持ち続ける「心の傷」となる。
これが、大人になってやっかいな存在となるのだ。
・「心の傷」を癒さないとどうなるか
そうやって知らず知らずのうちに抱えてしまった「心の傷」。
別の言葉でよく聞かれるワードで言い換えると
「インナーチャイルド(内なるこども)」。
その傷を負った心が、大人になってもずっと問題を起こしてくる。
恋愛、友人、夫婦。どんな関係においても。
だから、人生順風満帆に行っている方を除き、
なんらか人間関係で悩みがある方はぜひ、自分が幼少期から持ってしまっていた「心の傷」に向き合ってみてほしい。
【心の傷と向き合う方法】
・シンプルな心の傷の癒し方6ステップ
調べればたくさん出てくる「インナーチャイルドの癒し方」。
![](https://assets.st-note.com/img/1730175530-2wvrdDKakEybjXMO7SnQN9It.jpg?width=1200)
私は、「幼いころの自分を抱きしめて癒してあげる」ような感じが苦手で。
そんな私のような天邪鬼(?)の方は、こうやってただ棚卸をし、自分で納得し、理解する。こういったやり方で十分だと思う。
心の傷の癒し方6ステップ
幼少期に受けた忘れられない言動行動を思い出す(例:親に「あんたなんかいらないと言われた」)
その言動行動で自分はどう傷ついたのか考える(例:自分は価値のない人間なんだ、この世に必要ないんだと思ってしまった)
傷ついた結果、もう傷つかないようどんな性格が形成されたのかを考える(例:自己肯定感を下げて生きることで帳尻合わせをしてきた)
その性格が大人になっても自分に影響を及ぼしていることを知る(例:自分にはこの程度の彼だろう、仕事だろう、人生だろうと、自己肯定感の低い自分に合う状況を自分で選んできた)
その性格はもう必要ないと知る(例:自分は本来価値のある人間だ、そう思い込まされていただけだったと気付く)
その心の傷を手放す(例:もう自分を傷つけるものはいない。自分は安全だ。もう子供じゃない。自分は自分で守る、と覚悟する)
![](https://assets.st-note.com/img/1730178682-zmVtkdxBZrCHYubhRygafc69.jpg?width=1200)
・私の「心の傷」エピソード
具体例がなくてわかりにくいかもしれないので、上記ステップをたどった私のエピソードを話そうと思う。
1.幼少期に受けた忘れられない言動行動
私には、母親に言われていまだに恨めしく思い続けている、ある言葉がある。
それは、優しかった父が、私の意見を聞こうと耳を傾けようとしてくれていたその時、母が父に言った言葉だ。
「どうして子供の言うことなんて聞くの?」
大人になっても忘れない出来事や言葉。
それが、心の傷がつけられた瞬間と結びついている。
2.その言動行動で自分はどう傷ついたのか考える
この言葉がどうしてこれほど引っかかったのか。
どうしてこれを聞いて、当時の私はショックを受けたのか。
そして、どうしてこれを今だに引きずっているのか。
それをよく考えてみた。
そして、理解した。
私はその時、
「子供でも一人間であるということを認めてほしかった」
「子供だって意見を尊重されるはずだと思った」
のだけれど、それを伝えられるすべがなかった。
黙っているしかできなかった。
それが悔しかった。
3.傷ついた結果、もう傷つかないようどんな性格が形成されたのかを考える
その言葉は
「母親が私を一人の人間として認めてくれなかった」という傷として
無意識化まで入り込んで出てこなくなってしまった。
心の奥底に、その傷をしまい込み、
母親という悪いものから自分を守ろうと、自分を「被害者」にしようと決めてしまった。
そして、「自信のない自分」も出来上がってしまった。
親に否定された自分は、いい人間ではない、と無意識に思ってしまっていた。
4.その性格が大人になっても自分に影響を及ぼしていることを知る
そんな「被害者」で「自信のない」自分は、育っていくにつれてどうなっていったか。
小学校で、おどおどしていたのが目についたのかいじめられた
学生生活はずっとシャイでインドアだった
高校で留学しても、英語で話しかけるのが怖くて友達ができなかった
就職して、周りに負けまいと必死で、笑顔を振りまき自信のなさを隠していた
結婚し、自信のなさを隠すように言葉で夫を言い負かしていた
仕事を辞め、自分に価値を感じられず、仕事ができないのを子育て、夫のせいにしていた
夫婦の不仲を全部夫が悪いと思い込んで、責めて離婚を迫っていた
5.その性格はもう必要ないと知る
書いていてもひどい内容の通り、心の傷が引き起こしている「歪んだ性格」にいいことは皆無だ。
昔々、言葉で反論することもできない幼い自分が、自分を守るために作り出した性格だっただけ。
それは、今自分の人生にとって何一つ必要ではない。
そう、その性格は本来の自分ではない。
環境や親、生きてきた生い立ちの中で、無理やり形成された仮の性格にすぎない。
だから、もうその性格は必要ないと知る。
大人になった今なら、理解できる。
腹に落とせる。
自分は本来、誰に虐げられてもいい存在ではない。
「自分には、生きる価値がある」
「自分は、誰からも尊重されるべき人間だ」
そうではないと思い込ませたのは、自分ではない。
他人だ。
6.その心の傷を手放す
ただ、気づく。
ああ、そうか。
こうやって母親の心無い言動で傷ついて、それを子供のころから引きずってきてしまったんだな。
もう、手放していいんだ。
なぜなら、もう大人だから。
自分の思ったことは自分で伝えられる。
反論できる。
母にも言いたいことを理路整然と言える。
だから、もうその傷は必要ない。
もう、自分は自分で守れる。
自分で「被害者ポジション」を取って自分を守る必要はもうない。
・あなたは強い
みんな、頑張って生きている。
心の傷を抱え、その傷をもう付けられまいと必死で自分を守りながら、歪んだ形なりに前に進もうと一生懸命に。
だけど非情にも、人生はうまくいかないことばかり。
人間関係がうまくいかない。
恋愛関係が、夫婦関係が、親子関係がうまくいかない。
職場でうまくいかない。
子育てがうまくいかない。
それでも、頑張ってきたのだ。
だから、曲がりなりにも、自分を守ってくれた「心の傷」におつかれさまという気持ちを持とう。
そして、もう自分は大丈夫と宣言しよう。
自分はいつまでも、泣いているひ弱な子どもではない。
もう、誰かに傷つけられて黙っているほど弱くない。
もう、大丈夫。
大丈夫。
【性格の歪みを正し、夫婦の危機をぶっ飛ばせ】
・夫婦関係で不幸しか生まない「心の傷」
前提として、夫婦の不仲を今すぐ解決したいと思ったとき、
まず第一にやっていただきたいのは
「被害者意識を取り除く」こと。
↓↓
被害者意識とさようならした上で、次に「心の傷」をなくすことをしてほしい。
「心の傷」は生きていく上でいつも足かせになると前述したが、とりわけ影響が色濃いのがこの「夫婦関係」だろう。
なぜならパートナーは、自分が親から離れ、大人になり、2度目に訪れる新しい「家族」。
そして、この「家族」という枠組みがとても厄介だ。
家族という間柄は、「他人」の域を軽々と超え、度を越した詮索や束縛、愛情、心配、その他色々な感情を交えることとなる間柄だからだ。
自分が唯一知っている「家族関係=親との関係」。
自分が親に求めたもの、親から求められたもの、そういった過去の家族関係を、そのまま良かれと思い自分のパートナーに当てはめてしまう。
そこが、怖いところだ。
なので、いかにも絵にかいたような円満家庭で育った場合にはなんの問題がなくても、
ちょっと問題ありの家庭で育った場合、自分の結婚生活も自然とちょっと問題ありになってしまう。
だから、幼少期の「心の傷」を癒す。
「自分を変える」と見える別世界
そうすれば、どんなに頑張っても上手くいかなかった夫婦関係が、みるみる良くなっていく。
なぜなら、それは
「相手を変えようとせず」
「自分を変える」
という行為に他ならないから。
相手を変えようともがいている限り、
いつまでたっても夫婦の幸せはやってこない。
夫婦の危機を乗り越えるのはいつだって、
「自分が変わった」とき。
この、気持ちいいくらいの奇跡が起こる瞬間を、ぜひ体感してみてほしい。
そのときに、
「自分が変われば相手が変わる」
という言葉の真意がわかる。
一緒に、幸せな夫婦関係を手に入れましょう。