きたいえみさん【03.自己紹介/コーヒーを始めたきっかけ】

きたい:
まず、出身が静岡です。
で、元々コーヒーは飲めませんでした。
10年以上前、大人になってもコーヒーが飲めなくて。
静岡出身だったので緑茶を飲んでいて、緑茶しか飲まなかったんです。
紅茶もコーヒーも飲めないまま、大人になって。
でもカフェの空間とかは大好きだったので、
大人の真似をして、甘いお菓子と一緒だったら徐々にコーヒーが飲めるように、なっていったんですけど。
『ああ、コーヒーってこんなもんなんだ。』
『大人が美味しいって言ってるコーヒーって、こんな感じなんだ、ふーん。』くらいで、
しばらくはビールを無理に飲んでる最初の頃みたいな感じだったんです。
大学を卒業してある時、静岡の地元に帰って
「コーヒー屋ポンポン」っていうすごく小さいコーヒー屋さんに行って、豆を買って家で淹れたら、
初めて『おいしい』と思ったんです。
『飲める』じゃない。
今まで『飲める』程度だったのが『おいしい』『あまい!』『ブラックなのに甘い!』
それで、なんでこのコーヒーだけ、違う感覚を抱いたんだろう?と気になって、
すぐにお店に電話をかけたんです。「働きたいです」って。
謎が知りたくて。

こみち:
その時、お仕事は何をされてたんですか?

きたい:
その時は、専業で法律の勉強をしてました。
法律関係の資格が取りたくて。

こみち:
何歳くらいの時ですか?

きたい:
大学卒業してすぐです。私九大(九州大学)法学部に通ってて。
地元に戻って、法律に関係する仕事に就かなきゃいけない、みたいな気持ちで勉強してたんですけど、あんまり性に合わなくて。
で、そのときにそのコーヒーに出会って。
大学で4年間、法律の勉強して、法律と全然関係ない仕事に就くことに、なんか申し訳なさというか。
わざわざね、静岡から九州まで来たし。
その、『なんでだろう』というコーヒーに対する気持ちの探求をしたくて、
”まずはちょっとだけアルバイト”、の感覚でスタートしたんです。
最初に電話を掛けた時は求人がなかったので、そこから一旦スターバックスにアルバイトとして入って、
一年半後くらいに、コーヒー屋ポンポンで求人が出たので、
「働きたいです」っていうのをもう一度伝えて、そこから始まりました。

こみち:
コーヒー屋ポンポンで初めて豆を買った時に、
コーヒーは”飲める”程度だったのに、なんで買ったんですか?

きたい:
ああ、それは、私大学時代にカフェでアルバイトしてて。
コーヒーは飲めないけど、『一応カフェ店員だから、コーヒーの事知らなきゃいけないよねー』って、思ってて。
コーヒーを知ろう、っていうモチベーションはあったんです。
ただ全然、勉強という事はしてこなかった。

こみち:
いいですね、楽しい(笑)
「コーヒーをあまり知らない人にこそ、伝えたい」って言われた、
そういう気持ちになった流れを、知れたような気がしました。
なんか、そういう色んな考え方を知ることで、
このインタビューを読んだ人が自分が本当に好きなもの・・・なんていうか、
自分の”世の中の型にはまってない好きな事”、みたいなのを肯定するきっかけになればいいなと思ってて。
今のお話聞いてたら、まさにそういう流れで・・・
えみさんのコーヒーとの出会いが、
ちょっとワクワクした方に惹きつけられたら、
更にワクワクするような、仕事に繋がっていかれてるから。
それがとても・・・素敵なエピソードだなと思って。
個人的に、かなりぐっときました(笑)。

きたい:
あ、ほんとですか。(笑)
いやでも、ラッキーだったと思ってますよ。私は。
その出来事があったことが。
その、コーヒー屋ポンポンのマスターに出会えたことが、すごくラッキーだった。

こみち:
そのコーヒーを作られた方も、素敵な方だったんですか、師匠として。

きたい:
そうですね。マスターに出会ってなかったら、多分こういう人生を歩んでなかった。

>きたいえみさん【04.情熱をくれた存在】につづく>>※10/20(日)10:00頃にUPいたします※


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