私の思い(自己紹介)
(今回は自己紹介を兼ねて思いを綴っています。)
ロシアがウクライナへの侵攻を始めました。悲しい。一刻も早く止むことを願います。世界は自分。同じ人間に危害を加えて得た結果など何も幸福にはならないですし、平和な世界を切望します。
小さい時にニュースをよく見ていた私は、毎日人が殺されたり騙されたり事件や事故に巻き込まれている印象を持っていました。(そういうものを伝える番組だから仕方ないと言えばそうなのですが。)自分がそうなったら嫌なのは誰でも分かるはず。なのになぜこうして自分がされたら嫌なことを出来てしまうのか、人が人を傷つけるようなことが無くならないのか私には分かりませんでした。
小学生の時、教室のテレビで見たイラン・イラク戦争の映像。同じ時間に違う場所でこのようなことが本当に起きているのだろうかと、目を疑いました。人間とは何か、時間と空間とは何なのか、とても不思議に思っていた覚えがあります。
私は現在、高齢者介護の仕事をしています。介護の仕事に就いたのは、「人間」「生きる意味」などを知りたかったからですが、元々、関心があることは、人づくり、教育です。
小さい時に感じた「人間」に対する疑問。人間形成と人間としての命の使い方。「人は生まれて死ぬ」という原理原則の中で、私たちはどのように生きるべきか、人生の先輩方と接することで見えてくるのではないかと思いました。
高齢者介護の現場で約20年、感じたことが多々あります。
高齢になると、身体は思うように動かなくなってきます、理解力、判断力も低下します。そうした状態でも、喜び幸せを見つけられる人生にするには、自分自身のものの捉え方を磨いておくことと、周囲の理解が必要です。
人が老いるのは自然なこと。そして人は一人では生きていけない。人との関係性、自然との繋がり、そうした物事への「感謝」の気持ちを持てる人間観が大切だと思っています。
私は松下幸之助さんを尊敬しており、とても大好きなのですが、関心を持つようになったきっかけは『人間を考える』という本でした。
『人間を考える』には、私が伝えていきたいことが書かれていました。とてもおこがましいですが、この同じ思いを持つ方のことをもっと知りたいと思ったのです。
その後、東京から京都にある松下資料館に通うようになりました。松下幸之助さんについて色々知るようになると、その視座の高さや、PHP (Peace and Happiness through Prosperity)“繁栄によって平和と幸福を”という理念にとても惹かれるようになりました。
好きすぎて通っていたら遠藤館長が私のことを書いてくださった記事
館長からのメッセージ 今日が最後の日だとしたら
松下資料館に初めて行った時、一番最初に感銘を受けたのは、松下の250年計画。250年という年月は、どう考えても自分が生き延びられない年数ですよね。それだけのスパンでこの世に価値を残すという気概に惚れました。
幸之助さんの視点、言動、には魅力を感じるものが多くあります。
松下電器が儲かり始め、同業他社が業績不振の時に悩んだ、というエピソード。共存共栄の精神で共に、業界を活気あるものにしたいという思い。自社の利益だけでなく、同業他社にも利益をもたらすことを考える、何と器の大きい方だろうかと。
その幸之助さんが晩年に書かれた本が、『人間を考える』です。日々の事業と思索のなかで到達したひとつの結論、人間観が書かれています。人間の使命、天命を自覚し、人間だからこそ出来る価値創造の尊さが伝わってきます。
文明文化、私たちを取り巻く「物」は進化してきました。しかし、「人」自体は進化したのでしょうか。ロシアの侵略戦争は、「欲」のままに「力」を誇示しているように見えます。
世界を見渡せば、様々な情勢がありますが、「人間」として大切なことは世界共通だと思います。混沌とした世界も、人間の意識が作ったもの。世界平和は一人一人の内なる平和にかかっています。
四書五経の一つ『大学』(小学校などに銅像設置されている二宮金次郎が読んでいる本)には、「修身斉家治国平天下」(しゅうしんせいかちこくへいてんか)の教えが書かれています。
天下を治めるには、まず自分の行いを正しくし、次に家庭をととのえ、次に国家を治め、そして天下を平和にすべきである。
自分一人が何かしても世界は変わらない、そう思うかもしれませんが、自分自身も人に影響を与えているし、与えられている。集合意識は大事です。
人生には様々なことが起きます。命の終わり、たくさんの人生を見てきた私は、いかなる状況に変化したとしても、「生きている」という根本に対して、「生きていることが有り難い」と思える人づくりをしていきたい。「自分の命がどれだけの恵みによって成り立っているかを理解し感謝している人間が、(自分も含め)人を傷つけるようなことはしない」と私は信じているからです。
すべての人はいつか必ず「死」を迎えます。人生の99%が幸せだったとしても最後の1%が苦しみ、悲しみ、不幸な気持ちだったとしたら、その人生は幸せな人生と言えるでしょうか。人は放っておくと基本的にネガティブ思考になるものです。ポジティブ思考は意思で選択・訓練することが出来ます。歳を重ねても心豊かに生きられるように、今から出来ることを、介護の現場で学んだことを交えて今後発信していきます。
私は超富裕層の方々の介護に長年携わってきました。社会的成功を収めた方であっても、同じ人間ですから、歳を重ねれば病気をしたり諸々悩みもおありです。人は幸せになりたいと自分の外側に在るものを求めがちですが、人生の幸せは、目には見えない自分の内側「心」の中にあります。何かを得れば幸せになるのではなく、幸せとは気付くもの。
今日も自分の心を平和にしよう。明日も皆様がお元氣で少しでも多くの幸せを感じられる一日でありますように、心から願っています。