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IPOにおけるオファリングサイズは極大化させるべきか、極小化させるべきか。

皆さん、こんちには。 2023年もあっという間に上半期が終わってしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか。 IPOに目を向けると、2023年は東証の証券会社ヒヤリングによると90社超で着地しそうとのことで、2020年/2022年水準と同程度となりそうです。 オファリングサイズで見ると、楽天銀行(5838)や住信SBIネット銀行(7163)が牽引し、2021年上半期を上回る水準で推移しています。 USでは既にいくつかの大型テックIPOの承認が出始めていますが、日本でも202

    • 2023年以降の本邦IPOについて(後編)~2022年の振り返り、日本版S-1

      あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。 だいぶ遅くなりまして新鮮味も薄れましたが、2022年の振り返りと2023年以降のIPOについて考えたいと思います。 グロース市場のIPOについてIPOの推移(社数・ディールサイズ) 皆さんの体感通り、2022年のグロース市場IPOはここ数年と比較して厳しいものとなりました。 社数、ディールサイズ共に過去最高となった2021年との比較ではそれぞれ大きく減少しています。 個別に見てみると、2022年のマザ

      • 2023年以降の本邦IPOについて(前編)~T-IPO/Direct Listingなど

        皆さん、こんにちは。松尾です。 最近出せていなかったのですが、年末ということもあり、久しぶりに何か書こうかな&そろそろ実名で運用しようかなと思いたち、今年1年で改正が進んだ来年以降のIPO制度について記事にしようと思います。 今回は前編/後編に分けての記事化を予定しており、前編では2023年以降日本でも事例が出てくるであろうTransparent IPOとDirect Listingの紹介、後編では日本版S-1方式採用によるIPOプロセスの変化と2022年のIPOの振り返り

        • IPOにおけるESGマーケティング:グリーンIPOに関して

          皆さんこんちには。 少し前に「セーフィーのマーケティング手法」に関してnoteを記載しましたが、今日は題名にもある通りESGにおけるマーケティング、特に欧州で直近増えているグリーンIPOに関して参考になりそうなものがローンチされましたので紹介したいと思います。 今回題材とさせていただくリニューアブル・ジャパン(9522)は外部の評価機関も巻き込んでグリーンIPOの枠組み策定を行い、11月17日に上場承認、12月22日に上場予定となっております(※過去にもテスホールディングス

        • IPOにおけるオファリングサイズは極大化させるべきか、極小化させるべきか。

        • 2023年以降の本邦IPOについて(後編)~2022年の振り返り、日本版S-1

        • 2023年以降の本邦IPOについて(前編)~T-IPO/Direct Listingなど

        • IPOにおけるESGマーケティング:グリーンIPOに関して

          IPOにおけるロックアップ・ストラクチャーに関して

          皆さん、こんにちは。 前回noteを書いてから有難い事に様々な方にお声がけいただきまして、引き続きマニアックな分野でIPOにおける記事を記載していこうかなと思いました。 そこで今回は「ロックアップ・ストラクチャー」ということで、前回に引き続きIPOにおけるマニアックだけど大事なマーケティング戦略について書こうかなと思います。 ロックアップと聞くと、少しIPOについて知られている方は「あー、90日間で株価が1.5倍になったら外れるやつね」という風に思われるかもしれませんし、「

          IPOにおけるロックアップ・ストラクチャーに関して

          国内IPOの新ステージ「日本版コーナーストーン投資」を考える

          皆さん。こんちには。 先日9/29にセーフィー株式会社(4375)が上場されました。 関係者の皆さん改めておめでとうございます。 時価総額は約1,227.1億円(公開価格、OA含み、潜在株除く)、オファリング総額は約251.7億円(公開価格、OA、親引け含む)となっており、マザーズ上場時の時価総額では、メルカリ(4385)、MTG(7806)、ビジョナル(4194)、Appier(4180)に次ぐ6番目のサイズ、6社目の1,000億円を超えるIPOとなりました。 シンジケ

          国内IPOの新ステージ「日本版コーナーストーン投資」を考える