【高校数学】数列における特性方程式とはなんぞや?解説していきます。
気を付け、礼、お願いします。
今回は数列を習った人ならご存知、特性方程式について解説していきます。
1,特性方程式型の漸化式の解き方
【例題】A(1)= 2 , A(n+1) = 2A(n) + 3
A(n)をnについての式で表せ。
このような、A(n)に係数がついていて、更に後ろに+3のように定数項がある形の漸化式が特性方程式型です。詳しい説明はあとでするので、とりあえず解法にそって解いてみます。早速特性方程式を利用します。A(n)とA(n+1)をxと置きます。
A(n+1) = 2A(n) + 3 → x=2x+3
x=-3
そして、公式の形に代入します。
公式 A(n+1)-x = 2 { A(n) - x }
今回 A(n+1)+3= 2 { A(n) + 3 }
そして、B(n)=A(n)+3と置き、変形します。
B(n+1) = 2B(n) , B(1) =5
初項が変わるので、B(1)も求めておきましょう。ここまできたら等比数列型の漸化式ですね。
B(n)=5×2^(n-1) ,B(n)=A(n)+3 より
A(n)=5×2^(n-1)-3 (完)
以上が特性方程式型の解法になります。
2,特性方程式とは?
特性方程式型の解法がわかったところで、疑問がうまれているところですね。
なぜ、A(n)とA(n+1)をxに置き換えて良いのか。
おそらく、みなが抱えている疑問はここにあると思います。しっかり解説していくので安心を!
まず、特性方程式をなぜ利用するか、考えてみましょう。特性方程式の解を利用して、
A(n+1)-x = r { A(n) - x } ( rはA(n)の係数 )
このような形に変形したと思います。そして、この形に変形できると
B(n)=A(n)-x
とおくことで、
B(n+1) = r・B(n)
と変形でき、等比数列型への変形ができるのです。等比型の漸化式は解くことができますよね。つまりは、特性方程式を利用して、漸化式を解ける形に変形していたのです。
そして、これを踏まえた上で、なぜA(n)とA(n+1)をxと置くか解説していきます。例題をまた利用します。
A(n+1)=2A(n)+3 ・・・①
この状態は+3がいらないのです。+3がなければ等比型だったのに、、、。
ということで、+3を消したいと努力します。
A(n+1)=2A(n)+3 → A(n+1) - c =2{A(n -c)}
cがなんの値かわかりませんが、このように変形できれば、
B(n)=A(n)-c → B(n+1) = 2B(n)
と変形でき、+3はなくなり、等比数列型になります。そして、cを求めましょう。
A(n+1) - c =2{A(n -c)}
展開→ A(n+1) =2A(n)-2c+c ・・・②
②式と①式は変形しただけなので、式は一致するはずです。見比べると、cについての等式がたてられます。
-2c+c=+3 ,c=-3 (その部分を太字にしました。)
cがもとまり、B(n)も等比型なので解くことができる。これで、A(n)を求める材料が求まったわけです。そして、本題の答えです。
-2c+c=+3 → c=2c+3
このように、移項したら気づきますか?
c=2c+3 ,A(n+1)=2A(n)+3
A(n)とA(n+1)をcと置き換えた式に一致しています。つまり、特性方程式が成り立っている証拠といっていいのではないでしょうか。
今回は以上です。この記事が役に立つと幸いです。
気を付け、礼、ありがとうございまいした。