威厳と癒しを同時にたずさえる場所(イグアスの滝/アルゼンチン)
アルゼンチン滞在41日目。プエルト•イグアスへ。
お目当てはもちろんイグアスの滝。
イグアスの滝はアルゼンチンとブラジルの国境にまたがる三大瀑布のひとつ。
それぞれ国立公園があり見え方が異なるので両方行くのが定番。
今日はアルゼンチンサイドのイグアス国立公園へ。
街からイグアス国立公園まではバスで約30分。
エントランスをくぐり、トロッコに乗ってトレッキングポイントまで行く。
トロッコの駅からはトレッキングコースを辿っていく。
公園内は整備されていて歩きやすいし道に迷うこともなかった。
遊歩道を歩いていると次第に滝の音が聞こえてくる。
まるでディズニーランドのエントランスに近づくにつれ音が大きく聞こえてくるあの演出。期待は高まっていく。
音が聞こえると心なしか涼しくて、さらに近づくと細かいミストがふりかかる。気持ちいい。
そして木々の間から見えた滝。すごい!
あまりの大きさに驚く。
幅も高さも巨大で視界いっぱいに滝が広がる。
これはパノラマビュー!と思ったけれど、後にブラジルサイドもいくがこっちのがパノラマビューじゃん!となった。ブラジルはこんなもんじゃない。
アルゼンチンサイドは滝を近くで感じられる事が最大の見どころ。
幅は約4km落差は80m。
そして毎秒6500トンの水量が落ちているらしい。
毎秒6500トン!?驚きの数字。
スーパー銭湯を下に置いたらお湯が0.01秒とかでドンッって溜まるってこと〜!?!?なんて思ったりした。
イグアスの滝は約275もの滝が連なっている。
全部を集結させてデカい一滴にしたらドンッ!も夢じゃない。
アルゼンチンサイドのトレッキングコースは滝の下側を歩いて滝を見上げるコースと、滝の上にかかる橋を歩いて滝を見下ろすコースがある。
滝は下から見ても上から見てもすごい。
上から見たのは人生初。いわゆる滝の始まり。
たまに映画とかでみる「ウワー!滝だぞー!にげろー!」の場所だ。
滑り台のようになだらかではなくて、テーブルクロスの端のような角度。
映画で見たまんま。
強い太陽にミスト。そうすると嘘みたいに濃い虹が現れる。
色が七色認識できる人間のために神様が作ったとしか思いようのない現象、虹。
雨上がりの虹は刹那的で見つけるとたちまち消え去ってしまうがここには晴れの日、ずっと存在している。夜でも月明かりに照らされて見えるらしい。
風景に子どもが落書きしたみたいな突然の濃い七色。
レインボーメーカーのことをおもいだした。
あれ欲しかったなあ。
滝の上にいても跳ね返った水飛沫がミストになってて気持ちがいい。
幼心を取り戻すように目の前にべったりと描かれた虹しばらく眺めた。
イグアスの滝はボートで滝に突っ込むという酔狂なアクティビティがある。
ちょうど30分後に空きがあるとの事で早速支払い、出発。
水着に着替えてボートに乗り込む。
どんどん川を進み。滝に少し近づくと飛沫が気持ちいい。
気持ちいいと思っていたのも束の間。
さらに近づくともはや痛い。
デカすぎるシャワーヘッドで攻撃されているかんじ。
消防車のホースとかも頭によぎった。
息ができないしちょっとでも目を開けようもんならコンタクトが飛んでいきそうになる。
参加者全員絶叫で大盛り上がり。
そして滝から抜けると拍手喝采。
からの全員でアンコール。
滝に打たれるとこんなにもテンション上がるんだ…。
修行のイメージがあったけどここは南米だもんな。
結構楽しかった。人生に一回ぐらいは世界一の滝に突っ込まないとね。
その夜、夢に滝が出てきた。
ほとんど覚えてないけれど滝がでてきたことだけ覚えている。
それぐらい滝が強烈に脳裏に焼き付いてたんだと思う。
とても心地いい夢だった。
イグアスの魅力は派手さだけじゃない。
水の威力、壮大さに圧巻されつつも青々とした緑とミストに癒された。
威厳と癒しを同時にたずさえるイグアスの滝。
さすがは世界一。