青空の下、爽快ランニング。そして治安のことを考える。(メキシコシティ)
2023年11月14日、世界一周旅行の幕が上がる。
南米に始まりじわじわと日本に近づいていく魂胆。
パートナーと共にだいたい3年ほどかけて巡るつもり。
旅情80%ぐらいのかんじで緩く書いてまいります。
メキシコシティに2週間滞在した。
とても良い街だったということを書こうと思う。
この街は毎週日曜日の午前中、一番大きい道路が車両侵入禁止になる。
健康的な朝を過ごすためのサイクリングイベントが開催されているようだ。
多くの市民が広い道路を自転車で駆け抜け、他にもランニングする人や犬のお散歩、ローラースケーターたちもいる。
自転車は借りることもできて、誰でも楽しめるようだ。
イベントといっても、参加は簡単。
好きな時間に道路に飛び出して走るだけ。
ということで、私たちも朝からランニングしてみた。
排気ガスを感じなくて空気がいい。
大自然には敵わないけれど、都会でこの気持ちよさはなかなかない。
なんか、普段車がビュンビュン走っている大きい道路のど真ん中を突っ走るって、かなり爽快。
微妙に背徳感があるし、視界が広いから空が味方してくれてる感じもある。
なんだろう、お祭りの時の歩行者天国のようなワクワクもある。
このイベント内では、広い道路の一角にラジオ体操コーナーがあって年配の人が参加していたり、子供たちの自転車練習コーナーもあった。
とても平和なムードが漂っている。
走っていると、それぞれの朝の過ごし方も見えてくる。
カフェのテラスでモーニングを食べる初老の男性。
屋台でお喋りにふけるおばさまたち。
朝からドーナツショップに列をなす若者。
木陰のベンチでコーヒーを飲むカップル。
ランニング中の光景は、
｢メキシコシティの朝のダイジェスト｣という映像を見ているようだった。
落ち着いていて、穏やかな朝だ。
メキシコシティって怖いイメージがあった。
スリや強盗はもちろん、ドラッグが問題だったり、マフィアの抗争とか…。
確かにそうゆう問題は数多く抱えていると思う。
実際、ストリートチルドレンや、薬物中毒者っぽい様子のおかしな人たちを見かけた。
首都はいつだって治安が悪い。
中南米を一周して感じたことだ。
メキシコシティはこの旅の中で、一番治安のいい首都だ。
本当にそう思う。
メキシコシティ出身の友人が言っていた。
確かに問題は抱えているけれど、世界の人たちが思うほどドラッグやマフィアの問題で溢れているわけではないと。
ちょっと偏見だったな、と反省した。
旅する上で注意することは必須だけれど、この身をもって確かめるまで断定しちゃいけない。
街には素晴らしい文化があるし、ここで一生懸命働いている人もいるし、この土地に愛をもって住んでいる人たちもいる。
「危険」というイメージしかもっていないのであれば、それはただ無知なだけだったなあ、と思った。
まあ、実際に事件や事故は日々起こっているし、こんなふうに言えるのは、なんの問題にも巻き込まれなかったからだ。
幸せに感謝すべきとも思う。
それにこれから訪れる人にも、ある程度は気をつけなきゃいけないよ、とも思う。
ただ、私が体験したメキシコシティは「危険」以外の印象がありすぎる。
晴天の下、大きな道路を走った私は心からいい街だと思ったんだ。
ところでメキシコシティには、美術館・博物館がなんと200以上あり、世界で2番目に多い街だそう。
(1位はロンドンらしい。)
毎週末多くの施設は無料開放され、老若男女で賑わう。
そして月に1度、「博物館の夜」というイベントが開催され、夜遅くまで街の施設は解放される。
まさに、ナイトミュージアムを体験できる。
その時の記事はこちら。
市の図書館も驚くほど立派なものだった。
ヴァスコンセロス図書館。
SFチックなデザインが格好いい。
8階建の吹き抜けに、スチールの本棚が立ち並ぶ館内は圧巻だった。
市民はもちろん無料で本を借りることができる。
私たち旅人も、閲覧は自由。
図書館で過ごす時間は有意義だった。
メキシコのレシピを見て、気になるものは写真を撮った。
のんびりできるソファーもあるし、作業できる机もたくさんあった。
館内ではたくさんの人たちが仕事や勉強をしていた。
しかもラテンの国とは思えないほどの静けさ。
私もちょっと作業したけれど、かなり集中できた。
そしてなんと、自由に使えるパソコンが100台以上置いてあった。
家にパソコンがない人にはすごく便利だ。
使っている人のほとんどがYouTube見ているおじさんだった。
みんな動画に夢中で可愛い。
街のサイクリングロードや博物館の無料開放同様、ここでも娯楽や勉強のために税金を使っていることが、治安の良さを感じたというか、なんだか成熟した街だなあと思った。
ところで最近ポケモンGOを始めた。
ものすごく今更だけれど、世界一周しながらポケモンを集めたら楽しそうだなと思った。
国によって捕まえれるポケモンが違うようだ。
なのでつい、歩きスマホをしてしまう。
よくないと思って立ち止まってポケモンを捕まえるけれど、そうこうしているうちに強盗に合いそうだ。
スマホは首から下げているので紐で繋がっているけれど、切られて持って行かれたって話も聞いたことがある。
もしハサミやナイフがスマホの紐のそばにきたら、怖くて抵抗しないと思う。
旅を続けて慣れてきた頃だ。
そろそろ油断しているので、気をつけないとと思う。
まさかメキシコシティでこんなに調子に乗れるとは思っていなかった。
問題に苦しむ人がいる限り、治安がいいとか勝手なことは言えない。
でも、危険という印象しかないのであれば、それはそんなことないって声を大にして言える。
メキシコシティは少なくともポケモンGOを楽しめるくらいには、居心地のいい街だ。
行って楽しかった場所をお散歩コースにしてみました。
メキシコシティに訪れる際は、ぜひ参考にしてみてください。
プロフィール:
1996年、サブカルインドア人間として大阪にて誕生。
服飾専門学校卒業後テキスタイルデザイナーを務めるが都会的な暮らしや流行に嫌気がさし退職。
2021年、沖縄県の宮古島に移住。
趣味だったハンドメイドウィービングや料理の仕事に就く傍ら、フリーダビングにはまり毎日海で泳ぐ。
さらなる自然への興味と世界を深く解釈したい欲が矢を放ち、世界を駆ける。
ラジオとゲーム実況が好き。
情報記事はこちら。
https://maryojourney.com
良ければインスタグラムも覗いてみてください。
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