見出し画像

ととのわず、異国のサウナ体験談(オアハカ/メキシコ)

2023年11月14日、世界一周旅行の幕が上がる。
パートナーと共にゆっくり3年ほどかけて巡るつもり。
旅情80%ぐらいのかんじで緩く書いてまいります。

メキシコ、オアハカ伝統のサウナ、“テマスカル”に行った。

“テマスカル”はナワトル語で、“蒸気の家”という意味。
その名の通り焼け石に水をかけ、蒸気で温度と湿度を高めるタイプのサウナだ。
温まった後のマッサージまでがセットらしい。
現地の人も「リフレッシュしたいときに行くよ!」と言っていた。

特別サウナに興味があったわけではないけど、現地の人におすすめされたら行きたくなる。癒されたい。



ここは実家か?古民家にお邪魔

なんとなく調べてみると、テマスカルの発祥はいろんな諸説があるみたいで、はっきりとはしていなかった。
少なくとも3000年くらい前の文明から存在していたといわれている。

当時の様子らしきもの
こちらも伝統のテマスカルを描いている

当時は宗教的な要素や、医療目的で使われていたそう。

今では高級ホテルのスパみたいな癒し全振りのものから、先住民族の伝統を継ぐ儀式チックなものまであるらしい。

まあ、中間くらいがいいな〜と思って、民家でやっているところを予約した。
口コミはよかったし、かといって観光客向け感もあんまりない。

街から少し離れたところにあったのでタクシーで向かった。
本当に民家…なんか、他人の家にお邪魔する感じだった。

溢れでる実家感

お店っぽくない。
てゆうか、あれだ。
棚の一番上にいるあの人形、ロバート秋山さんが歌っている“実家の壁に住む専門のそばかす少女”だ。

少女と目が合ったわたしは、
山本さんの「なんのキャラだぁ?」を唱えた。

そんな中、テマスカルを行うおばちゃんが登場。
もちろん少女に視線を送るわたしの様子は気にしていない。

おばちゃんにさっそく更衣室へと促され、着替えた。
といっても裸にペラペラの布を巻くだけ。

そして薄暗い部屋に通され、祭壇のような棚の前に立った。
じっとしていると、おばちゃんが体にお香の煙を浴びせてくれる。
ほんのり、いい香り。
その後、薬草の束で体をバシバシしばかれた。
ちょっと痛い。
順番待ちしているパートナーと目が合うと絶対笑ってしまうので、壁を眺めた。

祭壇
※全部終わった後に撮らせてもらった
サウナへの入り口はこんなかんじ

いざ、窯の中へ

バシバシしばかれ、準備が整ったのか、いざ窯の中へ。
私、そしてパートナーが後に続く。

中は暗くて狭い

窯はまだ全然暖かくない。むしろ寒い。

入るとき、“ヒカラ”というヒョウタンを割ったボウルと水を渡されて、
「ヒカラで水をすくって焼石にかけてね〜」と説明された。
かければかけるほど温度は上がるらしい。

あとアロエも渡された。
熱を冷ますのに、肌にぬりぬりする用だそう。


バタンと、窯の扉は閉じられた。
真っ暗。
するとすぐに音楽が鳴り出した。
音楽に詳しくないから、どうゆうものかはうまく説明できないけど
“先住民族の儀式“みたいな曲だった。

ナチュラルなムードではあるんだけど、音の質感がモロ、スピーカーから出てるガサガサ具合だった。
伝統の雰囲気を、現代の雰囲気で消している。

まあ音色のことは置いといて、ちょっと肌寒いし温度上げますか!とヒカラを手に取った。
3回ほど、じゅわーっと焼石に水をかける。

すると窯の上の方へと蒸気が上がって、頭から降りてくる。
あ、あつい!

頭があつい!
けれど、、、足が寒い。

なんかこれ、良くないな。逆だな。と思った。

頭寒足熱!頭寒足熱!と言いながら逆立ちしてみた。
他の人がいないからって、やりたい放題だった。

暗闇でモクモクと蒸気が上がる中、全裸で逆立ち。
メキシコにまで来てすることじゃない。

けど、きもちぃ、
頭は冷たくて、足ぽかぽか。
いい感じだ。

そんなこんなで暴れていると、温度はまた下がってくる。
私もパートナーもどちらかというとストイックなタイプなので、もっと熱くしようぜ!と言い、
焼石に水をかけるもなかなか温度は上がらない。
なんならちょっと寒い。

サウナに来て寒いのは意味がわからないので、おばちゃんを呼ぼうとドアに手をかけた。
が、開かなかった。

外から鍵をかけられている。
すみませーんと声をかけたり、ドアを叩くも反応はなし。

と、閉じ込められた…。

幸い、暑いわけじゃない。
体調が悪くなることはなさそうだけど、ウーン。

手持ち無沙汰だったので、ぬるい体温にアロエを擦り付けた。
ヒヤッとする、そしてネバっとする。

そして終わりの時間は訪れた。
だいたい40分くらいだった。
汗はかいてないので外の空気に触れても何も思わなかった。無。不完全燃焼の体現。

癒しと一瞬の緊張、マッサージにて

マッサージの前に冷水シャワーを浴びてねと言われたんだけど、
体は温まっていないのできつかった。
流す汗もないので、指でシャワーの水をちょんちょん触った。

そしてタオルにくるまり、シャワー浴びた顔でおばちゃんの前に登場した。

そして暖かいハーブティをいただいた


その後のマッサージは最高で、全身くまなくほぐしてもらった。

全裸で仰向け…つまりおっぱいを晒してる時間もあり、まあまあきわいところまでマッサージされるので一瞬緊張が走った。

が、おおむねリラックス。
顔や頭のマッサージもあって、ほんとうに全身だった。

私は毎日ヨガやストレッチをしているし、どこも痛くないしなあと思っていたけど、心がほぐされた。
穏やかな時間だった。
ぼーっとして、何も考えずに過ごす時間って最近なかったなと、少し反省したり。

すべて終わったあと、おばちゃんにサウナの温度はこんなものなの?という質問をしてみた。
特に決まっておらず好みに合わせるらしいが、
「初めての人はしんどくなっちゃう人がいるから低めに設定してるのよ」と言っていた。

外から鍵をかけるのをやめればいいのに、と思ったけど、もちろん言わなかった。



※基本的にはテマスカルはめちゃくちゃ暑いらしい。
オアハカに行く際は、口コミや知り合いの話を聞いて探してみてくださいね。



プロフィール:

1996年、サブカルインドア人間として大阪にて誕生。
服飾専門学校卒業後テキスタイルデザイナーを務めるが都会的な暮らしや流行に嫌気がさし退職。
2021年、沖縄県の宮古島に移住。
趣味だったハンドメイドウィービングや料理の仕事に就く傍ら、フリーダビングにはまり毎日海で泳ぐ。
さらなる自然への興味と世界を深く解釈したい欲が矢を放ち、世界を駆ける。
ラジオとゲーム実況が好き。

情報記事はこちら。
https://maryojourney.com
良ければインスタグラムも覗いてみてください。
https://www.instagram.com/_maryo.san_

いいなと思ったら応援しよう!

maryo | 世界一周中
よろしければ応援お願いします!いつかエッセイを出版することが夢です。いただいたチップはその資金として使わせていただきます!