離婚を考えたときに最も辛かったこと〜単独親権の問題
子どもたちの別居から数ヶ月経ったころの私は〈円満な別居〉を願っていましたが、実現が難しいことを感じてからは、離婚を考えるようになりました。
この段階で、私を悩ませたのが『親権』(*)です。
未成年の子どもがいる夫婦が離婚する場合、『親権』は夫か妻、どちらか1人しか手にすることができないからです。
離婚した場合、私は夫の戸籍から抜けて新たな戸籍をつくることになります。
子どもは、私が親権者であれば私の戸籍に、夫が親権者であれば夫の戸籍に残る、そのどちらかしかない……。
夫婦関係の解消(離婚)に伴って、母と子 or 父と子のいずれかの関係を強制的に断つ法律があることを、別居して初めて知りました。
この法律のどこが「子どもの利益を守るため」なのでしょう。
子どもにとっては、一生、母親は母親、父親は父親であるはずなのに。
そもそも、どうやって親権者を決めるというのでしょう?
「しっかり話し合うように」と言われてできるようなら、離婚にはいたらないように思います。
(実際、我が家では夫婦間コミュニケーションに問題があることから、私・夫・息子・娘が個別にカウンセリングの時間をとっていました)
父母のどちらもが子どもとの暮らしを望み、身体的・精神的に問題がない(子どもが危害を加えられる心配がない)場合、「どちらが子どもの利益になるか」なんて、誰に判断できるというのでしょう。
子どもとの暮らしを切望する私にとっては、親権がなくなるなど考えられません。
ところが。
娘は、カウンセラーさんにこう言ったそうです。
「パパがかわいそうだから、離婚するならパパと住む」って。
12歳の娘に「かわいそう」と言わしめるなんて……
当時の私はショックのあまり、夫を憎みました。
娘に「かわいそう」と思わせているのは、自分でもあることを棚に上げて。
(誰かのせいにしないと自分を保てない状態でした)
これを聞いた14歳の息子は
「将来、妹が自分の選択を後悔しないように、俺は(自分がどう思っていようと)妹と同じほうを選ぶ」
とカウンセラーさんに伝えたそうです。
当時、息子は夫とかなり衝突していました。
にもかかわらず、妹のためを想える息子の器の大きさに触れて、胸が締めつけられました。
そして、子どもたちにそれほどの負担をかけている自分が不甲斐なくて不甲斐なくて、号泣するしかありませんでした。
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子どもたちが夫と住むことを明言している以上、親権の争いようがない。
当時の私はそう考えました。
・子どもたちと過ごす時間を増やせるように、工夫しながら別居生活を続ける?
それとも
・離婚後も子どもたちと過ごす時間を確保できるように、弁護士に相談する?
袋小路に入った気分だったのです。
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今回のエピソードは、つむぎまどかさんの記事に涙したことから綴りました。
「どちらが子どもの利益になるか」という前提そのものが間違っているのでは?
『当事者』になってわかったことが、私にはたくさんあります。
同時に、『当事者にならないとわからない社会の問題』が、いかにたくさんあるかについても知るようになりました。
まずは、知ることから始めよう。
『当たり前』を疑うことから始めよう。
未来の子どもたちのために、大人がリベラルアーツを学ぶところから始めよう。
そんな想いで、コーチとして活動しています。
「私が私である」ことの確信へ導く魔法使い
御影石 千夏
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