「私は求められていない」という幻想はどこから来たのか?〜欠落感から得られた才能
「(求められているのは)私じゃない」
そんな言葉を無意識に口にしていたことに気づいた私は、どこからそんなブリーフが来たのかが不思議でした。
なにしろ、ものごころついたころから〈いい子ちゃん〉人生を歩んで来た私です。
人の期待に応えるのが得意なほうですから、
「あなたじゃないわよ」
「あなたには頼んでないわよ」
なんて、誰からも言われたことはなかったはず。
いったい、何がきっかけだったんだろう?と質問を頭の隅に置いていたら、あるとき思い出しました。
父の野球グローブから思い出されたこと
「あ!これ、野球のだ」
父が持っていた野球のグローブを見つけて手にはめてみたのは、6-7歳のころだったでしょうか。
「あれ?」
ボールを投げるはずの右手に、ぶかぶかのグローブがはまっています。
「これじゃ、ボールを投げられないよ?おかしいなぁ」
帰宅した父に聞いてみると、もともと左利きだったので、ボールは左手、グローブは右手だと言うのです。
「へー、そうなんだ」
疑問が解消すると、また疑問が生まれます。
「どうしてこんなにピカピカなの?使ってないの?」
幻想の根源が見つかった
すると、父が言ったんです。
それを聞いた私は、
「へー、そうなんだ」
と父に返事をしたことでしょう。
でも、本当のところは
「父が求めていたのは、私じゃなかったんだ」
と考えた。
それがショックすぎて、記憶の奥底にしずめたように思います。
父にすれば、グローブを使っていない理由を訊かれたので、素直に答えただけ。
「娘じゃなくて、息子がほしかった」
と父に言われたわけでもないのに、私は
「私は求められていない=ありのままの私には価値がない」
というブリーフ(信念)を、30年以上も握りしめていたのでした。
囚われる必要はなかったのに
今の私なら、父に言ったと思います。
「私と一緒にキャッチボールしたらいいやん。しようよ」って。
「男の子とか、女の子とか、関係ないやん!」って。
でも、当時の私には、それができませんでした。
ショックで言葉が出なかったんだと思います。
他の記憶をたどれば、
って父に言ってもらったこともあったのに、ね。
欠落感から得られた才能は唯一無二
「父から望まれていない」
「ありのままの私には価値がない」
と思いこんだ私は、その後、
「人から求められる人になろう」
「努力して価値のある人になろう」
とする行動に拍車がかかりました。
・人が何を求めているかを観察・洞察してその期待に応ようとする
・人からのフィードバックを元に次の行動を起こす
・自他共に認める〈がんばり屋さん〉として努力を続ける
・諦めない
・粘り強い
・とにかくやってみる
こうした私の才能は、「父から望まれていない」という欠落感のおかげで育まれたのですから、人生って不思議です。
子どもって、欠落感を埋めるために、ものすごい努力をするんですよね。
無意識レベルで毎日毎日、何年何年も。
それが唯一無二の才能として磨かれる。
それを教えてくれたのが、人間行動学の権威 Dr. ジョン・F・ディマティーニと高衣紗彩さんでした。
教えてもらった当初は、
「才能につながるような欠落感はない」
と思っていた私でしたが、今回の野球グローブのように、ふと思い出すことがあります。
そして、欠落感を思い出すたびに、欠落感から得られた才能が見つかり、「なんてありがたいんだろう」
と感謝の気持ちで胸がいっぱいになるのです。
私の〈がんばり屋さん〉人生は今でも健在で、苦もなく楽しく取り組んでいるだけのことに対して、
「そんなにやってるの?」
「いつもやってるの?」
と驚かれたりします。
私だからこそ欠落感が元になって、それを埋めるために私ならではの行動をし続けてきたことで、私だけが身につけたもの。
だから、唯一無二、独自の才能なのです。
あなた独自の独自の才能は?
幼いころのあなたは、どんな欠落感を持っていましたか?
その欠落感は、あなたの独自の才能を生み出したものです。
もしも興味があったら、私と一緒に、欠落感から独自の才能を発掘してみませんか?
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