子育ての非常識〜人に迷惑をかけていい
「人に迷惑をかけなければ、何をやってもいい」
子どもを信頼している言葉のように聞こえます。
でも、本当に?
今日はそんなことを考えてみます。
「迷惑」ってなんだろう?
何がどうあると「迷惑」だと感じるの?
これって、人によって感じ方は違いますし、同じ人でも状況によって違うんですよね。
そこで、複数のケースで考えてみました。
にぎやかな子どもたちの声に、元気をもらう人もいることでしょう。
先生の怒鳴り声が響いていたとしても、自身の教員時代を懐かしく思い出す人にすれば、「迷惑」とは感じないかもしれません。
感情的にあたる先生の声に「うわ!自分もこんな感じなのか」と気づいて、我が子に怒鳴るのを思い留まる親御さんがいるかも、です。
「困ったときに助けてくれる人がいる」
これを体験できるのは、貴重な機会だと思います。
友達の優しさを体験することで、困っている友達がいたら、こころよく助けられるようになれそうです。
教科書を見せた友達にしても、
「ありがとう」
と言われて嬉しかったことでしょう。
もしもそれが、密かに想いを寄せる相手だったりしたら?
舞い上がるような気持ちだったかも、ですよね。
ここは我慢しないほうがいい、と私は思います。
「先生ー!トイレに行ってもいいですか?」
そう言ってもいいことを知って、それまでずっと我慢して体調を崩さんばかりだったお友達がホッとしているかもしれません。
どんなことにしても、それを「迷惑」と感じる人もいれば、「ありがとう」と思う人もいるんだと思うのです。
人に迷惑をかけずに生きていける?
そもそも、「人に迷惑をかけない」なんてこと、無理だと私は思っています。
どんな人も、誰かに迷惑をかけ、誰かの役に立ちながら生きているからです。
「生まれてきてくれてありがとう」
愛そのものの存在である赤ちゃんだって、人にお世話してもらう迷惑をかけている一面もあれば、お世話する喜びも与えてくれています。
赤ちゃんのお世話を生きがいだと感じている人であっても、体調が万全でないときには辛いこともあるでしょう。
それを「迷惑」と呼ぶかどうかは人それぞれですが、プラスもあればマイナスもある。
それが生きていくということだと思うのです。
迷惑をかけたっていんだよ
だから、子どもに言ってあげたいなと思うんです。
「迷惑をかけたっていいんだよ」って。
相手を困らせるためにやっているんじゃないんだもん。
大丈夫だよ。
困ったときは「助けて」って言えるほうがいいんだよ。
あなたがそう言うことで、「本当は私も困ってたんだ」って助かる人がいるんだから。
それにね。
「助けて」って言われて手伝った人は、お役に立てて嬉しいーって思うんだよ。
誰かに助けてもらうのも、誰かを助けるのも、どちらも大切な経験。
だから、「迷惑をかけないように」って自分を制限しなくていいよ。
〈私が私である〉ことの確信へ導く魔法使い
御影石 千夏
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