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実は知らず知らずのうちに我々は論理的におかしい解釈をしている怖い話 ~誤謬とは~

この記事は、帰ってきた!ドカ闇 Advent Calendar 2023 の 24日目の記事です。いや~今年何話そうかな~……と考えていたら、当日になってました。師走はやい。SPDが760ぐらいある。

今年参加した定期更新型ネットゲーム(定期ゲ・APゲ)の創作キャラクターや、ゲーム制作秘話でもしようかなとも一応考えたのですが、私がやるとあんまり需要のある話にならなさそうなので、せっかくなので面白い/為になるような話をしたいなあとか思いました。

今回は、ゲーム制作や運営、あるいはもっと一般的に、人と話すとか、インターネットで触れる様々なモノの見方を良くするために使える『考え方』を紹介します。やばい。真面目すぎる!変なこと言ってバランス取らないと耐えられない!
おそらくは、大体の人が見ても勉強になるのではないかな、と思います。なるべくユーモアを利かせて読みやすいように心がけるので、頑張ってついてきてください。なるべく耐えてくださいね。

さて、この世界はたくさんの嘘や誤魔化しでできています。もちろん、この記事も例外ではないかもしれません。
そんな世の中ですので、「何が正しいのか」というのは自分の頭で判断していかないと、誤った情報に囚われ、なんなら自身が誤った情報を発信してしまう可能性があります。
そうならないために、自分の考え方や情報の取捨選択について、「いったいなんでそれを正しいと考えたのか」を意識することが大事だと思っています。

1.はじめに

要するに今回話すことは、「誤謬」の話です。うわあ難しそうな漢字だ。これは「ごびゅう」と読むらしいです。皆さんは読めましたか?私は読めませんでした。(ごしん?)
wikipediaによると、以下のように説明されます。

論理学における誤謬(ごびゅう、英: fallacy)とは、論証の過程に論理的または形式的な明らかな瑕疵があり、その論証が全体として妥当でないこと。つまり、間違っていること。

Wikipedia - 誤謬

「一見すると正しいことを言っていそうで、実は論理的には正しくない」という場面、インターネットでよく見ますよね。「誤謬」とは、要するにそれです。
この記事では、「誤謬」をテーマに、なるべくわかりやすくそれぞれのケースと例文を紹介していきます。
なお、これらの記事の内容自体が、誤謬だらけかもしれません。そうならないように気をつけて書きますが、最終的に自身がどう理解したかや、自身にとって何が大事かで判断しながら読んでください。

私は特別に専門的にこの分野について詳しいという訳ではなく趣味で勉強したり調べたりしているだけなので、詳しい人からするとツッコミしたくなる可能性がありますが、どうかご容赦下さい。しかし、記事の品質を向上させる指摘は歓迎します。

2.誤謬の種類の紹介

さて、早速ですが、誤謬の種類を紹介していきたいと思います。

(a) 早まった一般化
これは小さなサンプルに基づいて広くに適用して結論を導いてしまう有名な誤謬です。
「AがXで、BもXで、CもXなら、それ以外もすべてXだよな?」という考え方です。
例文を挙げるとすれば、「手に取ったりんごが酸っぱかったから、この箱に入っているりんごはすべて酸っぱいはずである」みたいな感じです。
当たり前ですが、すべて酸っぱい訳ないですよね。

(b) 偏りのある標本
これは特定の基準で選ばれたサンプルによって歪んだ結論を導いてしまう誤謬です。
コーヒーが好きな人たちに、「紅茶とコーヒーがどちらが美味しいか」という質問をしたら、当たり前ですが、ほとんどの人は「コーヒー!」と答えるはずです。
あるいは、特定のゲームの高難易度好きプレイヤーの集団に、「このゲームの難易度バランスはどや?」と訊いてその人達の意見通りに調整したら、たぶんハチャメチャに難しいゲームができますね。

(c) 虚偽の因果関係・相関関係と因果関係の混同・因果関係の逆転
これは二つの事象の間にありえない因果関係を導いてしまう誤謬です。
相関関係と因果関係を混同しているときによく起きます。「消防士が多く出動するほど、その火災の規模が大きい。つまり、火災が大きくなる原因は、消防士の多さに関係する」という感じでしょうか。
もちろん、消防士がたくさんいるほど火災がより大きくなったりしないですよね。
ゲームではしばしば、「(任意のおまじない的行動)をした後、○○のアイテムがドロップしたので、○○のアイテムをドロップする方法は(おまじない)だ!」的な光景はよく見かける気がしますが、これに近いものだと考えられます。
理屈上はわかるかもしれませんが、案外気づくのが難しいことが多いとされています。

(d) 間違った類推
これは二つの事象の重大な相違点を完全に無視して、事象の類似性だけを見て混同し、類推する誤謬です。
例えば、「2つの種類の違う花で、花の形や色が似ているから同じ育て方で大丈夫だろう」というような誤った解釈をすることが挙げられます。
一応、ゲーム制作の観点では、そのような類推を逆手によってプレイを誘導することもできますが……。

(e) 無知に基づいた論証
これはある主張が証明できないからと言って、その主張が誤っていると断定してしまう誤謬です。
私が好きな曲で「周波数」というのがあるのですが、その曲の歌詞にこうあります。

どんなに偉い科学者さえも、宇宙人の存在を否定できない
”証拠が無い”は、無いことの証明じゃない

周波数 / SEKAI NO OWARI

要するにこの歌詞は、このことを言っています。
あることを証明できないからそれは無いんだと決めつけてはいけませんよね。

(f) 誤った二分法
これは(実際には他にも選択肢があるのに)どんな議論も選択肢が対立する二つしかないと断定してしまう誤謬です。
両極端な発想を持っていると「他に選択肢はない」と陥ることがあります。馴染みの深い例は「あなたはきのこの山とたけのこの里、どっち派?」でしょうか。
このケースは、「アルフォート派」などが考慮されていないですよね。もちろん、現実にはテーマを絞ったりすると思いますが。
ゲーム制作上でも、「この機能を採用すべきか、採用しないべきか」で迷ったりすることがありますが、「違う方法で解決する」という選択肢を、ついつい見落としがちなんですよね。

3.まとめ

以上に挙げたように、言われればなんとなく「そうだな~」と思うようなものでも、現実の例で言うと案外気づかなかったりするケースもよくあるんですよね。
私なんかは特に、こういった論理のマジックに割と簡単に引っ掛かったりする方だし、間違った論理を人に伝えたりするので、気をつけたいところですね。
これらはゲーム制作に限らず、色んな場面で使えます。もし、「正しさ」について考えることがあったら、ここで読んだことを少しでも思い出していただけたら幸いです。

4.2023冬 Chill Seasonについて

ジムワイパーとボトルガイザーがやりたい放題に暴れ散らかしている他、さりげなくバケットスロッシャー無印が美味しいところを持っていっているように伺えます。
あと、先日シャープマーカー無印の勝利数が1000回を超えました。やったぜ。(ちなみにスペースシューター無印もあと10勝ぐらいで1000勝です。)

1000勝!

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