皮肉に生きる
今日令和。俺は生きづらさを感じている。
阿保どもよ。少しは静かに目を閉じてくれ。
騒がしい報道、休むことを知らない駅。
どこか知らない人しかいない遠くの街に行きたいものだ。
パンデミックと云われた時代を生きてきて、そこまで大きく辛抱したと云う事もなく、只のうのう過ごしてきた。戦争を経験した先人に比べたらこんなもの只の自粛期間だろう。だが、俺は生きづらかった。
比較的海外に比べたら平和な国、この国。
平和ボケと云われても仕方ない始末。優しさがどこまで行くのか。どこまでが本心か、なんて考えるだけ脳が溶けそうだ。電波に塗れた地球、そこから逃げることは最早できない。
表では頑張って!と笑顔で云うあいつも。
私誰々さんが好きと大人しい声で云うあいつも。
この最新テクノロジーで誰かを叩いているかもしれない。日本では昔から出る杭は打たれる事から正義感の強い者や、本心から優しい者が自害していく。勿体ないが、アンチする事もない。自分で選んだ道だ。
同情をする方もあった。だが其れが果たして良いのかなんて無論俺にはわからない。
本当に自害を選ぶ者の心理など、其れに至った者しか分かるまい。
抱は寂しさや苦しさと云う言葉では済まされない何かが彼らをそうさせたのである。
俺もその一人だった。
縄を首に巻きクローゼットで静かに人生を終える覚悟をしていたのだ。
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