空間
貴方がいて欲しいと空間に心問いかけるが
貴方はアタシのことなんて何もきっと。
溶けていく氷とアタシの心は少し似ていて
冷めないでいてと自分に祈る。
アタシのこの線香花火のような恋心と
まるで空間のように気付いてはくれない貴方は
自然の摂理に応じていて。
貴方の居ない空間でこそアタシは少し何か
ほんの少し期待をしていて
貴方が来てくれぬか。
貴方が応じてくれぬか。
そんな淡い想いを秘めてジントニックを飲む。
優しいガヤと残酷な時間と
アタシは少なくとも貴方に抱かれるまでは
空虚を酒で満たすの。
追ってきてくれないか?と
いゝたひ氣持を隠して。
また空間を、なんともない他人と愉しむ。
そうしたアタシはいくつかの日々を探してきた。
いつかこの空間を満たしてよ。
いつかアタシの目を見て、決意をしてくれよ。
哀しい氣持で終わりたくないから
阿呆に決めているのよ。