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追記

学校へ提出してしまった卒論に、書き足したいことがあります。最後の最後まで書き始めることのできなかった「おわりに」の文章。やっと、私の内側から溢れ出してくれたような気がします。本文には載せられず、人に読んでもらえる機会を失った言葉達。彼らのために、この場をお借りしたいと思います。

以下、追記。

己の性から逃れたいのに、一向に逃れることを許してはくれない。どんなに頑張っても、何も変わらない。どんなに一生懸命に、真面目に物事に向き合い続けても、なにひとつ、許してもらえないのだ。与えられる何かはあっても、自身から剥がされていく何かは、これっぽっちもない。許されない。私の生は、私自身でやり過ごしていくことしか、はじめから用意されていないのである。それがしんどくて。授けられた性を生きることの痛み。あまりにも残酷な、揺るぎない事実。ならば、と思って、できる限りの尽くし(それは人を配慮する気持ちでもなければ、人を思う心でもない、どちらも具えない者の、単なる埋め合わせ。)をしてみようと試みてはみたものの、抱えるしんどさは、一向に癒えていってはくれなかった。

これは、ある種の「思い」に当たるのか。特定の人への思いではないけれど、それでも、「どうしようもなさ」ゆえに、「満たされなさ」となり、人々を感化させる至誠に含まれるのか。それともやはり、己の性から逃れたいという単なる欲望にしかならないのか。

……私は知りたい。内側にある闇の内実を。しんどさの源を。一向に満たされない、この思いの発露を。信じてみたいのだ。

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