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自分の隠れた気持ちに気付いて号泣した話


コロナ対策で3時間を週2という短時間で職業訓練に通う日々です。こんなに少ない実習時間なのに、帰宅後はどっと疲れるし、休みの日には次の実習が近付くことへの不安感を抱いてしまっています…不安はまた違うかもしれない、上手く表せないけれど簡単に言えば行きたくないと思ってしまっています。

元々絵を描くことが好きで選んだ訓練だし、今取り組んでいる内容が嫌だとか、そういう訳ではないんです。むしろ楽しんで描けている瞬間もあります。

何がしんどいのかって、やっぱり利き手ではない手で描かなければいけないこと。思い通りに動かない右手にもどかしさを覚えるのはもちろん、利き手との完成度の差に悩むこともストレス…

いきなり「今日から右手で頑張ってね!」と告げられて混乱している気持ちを整理しきれていないままの実習は心がしんどくて、自分なりにいろいろ考えたけれどやっぱり左手で頑張っていきたいということを先生に伝えました。

先生も意地悪で言ってるのではなくて、将来私が絵付師として就職するときに困らないように言ってくださっているのも分かっていること。それでも今まで美大にまで行って左手で培ってきた技術を生かして、より自分らしく働いていける職に就きたいと思ってこの訓練を選んだこと。左手で不利になる場面に備えて、人一倍努力していく、今後数少ない左の先輩(一人も知りません、同じ悩みを持つ方に相談したい、、)に相談して対策を取ることもしていく、だから左手でやっていきたいと。

それでも、今私が右で描いている線よりよっぽど酷い線を描く右利きはたくさんいる、だからまだ右じゃ無理だと判断するのは早い、まあつべこべ言わんとしばらく我慢してみなさい、そう返されました。

言葉で言ってもだめなんだなと憂鬱な気持ちになりつつも、そりゃそうだなと冷静に思う自分も出てきました。左で不利な場面は必ず出てくるのだから、それに備えて練習するに越したことはない。左も並行して練習すれば、どちらでも描けるようになる。それは絶対強みになる。人の倍時間はかかるけど、がむしゃらに頑張ればいいだけじゃない、何をそんな暗くなっているのか、そう思うようにもなってきました。


それでもなぜかまだ心に暗くて重い引っ掛かりがあって、その違和感は分かるけど正体が分からないから漠然としんどい。ああ嫌だ、ずっと現実から逃げていたいとぼーっと考えていた時、

右手で描くということ自体より、利き手じゃない手で強制的に描かされるこの辛さを誰とも共有できないのが何よりもしんどいのではないか?

ふいにそう思いました。そこから急に涙が溢れてきて、久しぶりに声をあげて号泣。いい大人が何してんだろって思うけど、自分の隠れた本当の気持ちにハッと気付いて途端に涙が溢れるという、初めての体験をしました。何だかんだ追い詰められてたんだな…


クラスに左利きは私だけ。利き手と反対の手で精密さが求められる線を描き続ける苦しみを誰とも共有することができない。

他の訓練生の前で先生に添削されるという公開処刑。「サウスポーなんですね」と気を遣って声をかけてくださる方もいて、申し訳ないやら情けないやら。

かたや上手に描けてるねと褒められている人もいて、利き手なんだから当たり前だろとイライラする醜い自分に自己嫌悪したり、私の実力はこんなもんじゃないのにともどかしい思いをしたり(プライドが高い、、)。

とにかく心に余裕がない……右手は辛いのか、そうかそうか、よく頑張ってるね〜なんて25歳に言ってくれる人なんて当然いないんです。でも恥ずかしいけど、今自分はそれを求めてるんだと思います。

生まれつき左利きであるだけで、大多数の人がしなくていい苦労をしなければいけない。それでもそういう業界を自分が選んだんだから(入る前は知らなかったにせよ)限界が見えるまでは我慢してやらなきゃいけない。何を言っても仕方ない、腰据えてやるしかない。

だからせめて優しい労りの言葉をかけてほしい。こんなこと思うの本当恥ずかしいんですけど、自分の本音に気付いてしまいました。何の支えもないと一人では立っていけない情けない大人です。強くなりたい。

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