埼玉の参院選補選と、N国党・立花氏はダークヒーローなんじゃないか説
先日10月27日に、埼玉で参議院議員の補欠選挙がありました。
候補者は与野党相乗りしている上田氏と、N国党党首の立花氏。
立花氏は、この選挙のために7月の総選挙で得た国会議員を一度辞職して立候補しています。
参院議員を辞めて参院議員の選挙に出る……という普通に考えて矛盾した行動なんですが、彼の言い分としては「選挙は効率のいい宣伝活動」なので理にかなってるようです。
N国党の参院の議席は比例で獲得したものだったので立花さんが辞めた後は別の方が繰り上がり当選しています。
この埼玉の補選の個人的な注目ポイントは2つ。
1つめは、改憲勢力が1議席増になったということ。
上田氏、立花氏のいずれも改憲勢力と見られているので、国民の皆さんは憲法改正の発議が近付いている可能性を念頭に置いて、自分はどういう憲法が良いかしっかり考えておくべきです。
国民投票になってから考えてたら間に合わないと思う。
単に「改憲vs護憲」の二項対立ではなくて、改憲でも自民党案もあれば、他の改憲案もあるし、一字一句全く変えない!という護憲案もある。
私も今まだ自分の憲法に対するスタンスを決めきれていないので勉強中です。考えるにあたり、いろいろオススメの本や記事、動画などあれば教えてください。
2つめは、N国党の立花氏がどれだけ票を伸ばせるか。
この人、ぶっ壊すおじさん、みたいな感じでイロモノと思われているけど、最近ぶっ壊す標的が「NHK」から「既得権益」に広がってきました。
これだけ社会の分断が進んでいるので、既得権益が嫌いな人は実は大勢いると思われること、新聞記事もテレビのニュースも見ないけど、YouTubeは見てる、という層に一番訴求できてると思うのです。先日ホリエモンと対談した動画がYouTubeで急上昇一位になったりもしていたので。
N国党支持の人の視点としては、既得権益という巨大な悪の組織を壊そうと立ち向かうダークヒーロー・立花氏、的な構図になっているのではないか。
政治の細かい話はわかりませんが、AKB48の総選挙をここ数年ずっとウォッチしてきた私(アイドルオタクです。笑)は分かります。
投票動機としては、こういう漫画みたいなストーリーが出来上がっている時が一番面白いのです。だから絶対N国党支持者は投票に行くと思う。
公言してないけど実はN国党支持してる、という人かどのくらい広がっているのかがこの選挙結果で垣間見えるのではないかと。
結果は、得票率13~14%、得票約17万票でした。7月の参院選では、埼玉のN国党の候補者は8万票でした。3ヵ月でダブルスコアです。
今回は党首の立花氏が立候補していたので多少ネームバリューの差はあったり、立候補者が2人しかいなかったという点で単純比較するのは難しいかもしれませんが、おそらく支持者は増えているのだと思います。
アメリカ大統領になったトランプだって、まさか大統領になるわけない、と言われながら隠れトランプ支持者に押されて大統領になったのです。AKB選挙でいう指原みたいな人だなと思って見ています。
ヒット中の映画『ジョーカー』にも重なる?
私はまだ見ていないのですが、このN国党・立花氏ダークヒーロー説を聞いた友人が「映画『ジョーカー』がこの局面を現したような映画だった」と教えてくれました。
もしかして日本だけでなく、世界中で起きている現象なのかもしれません。
いわゆる失うものが何もない「無敵な人」が暴れ出している社会で立ち上がってきた存在がN国党でありジョーカーなのかも。
ちなみに埼玉補選で落選した立花氏は今度は海老名市長選に出る、と表明しています。これから衆院選までありとあらゆる選挙に出まくっていくのでしょうか。
「国会議員YouTuber」ではなくなってしまいましたが、立候補マニアとして(?)、次々と既に奇策を打ってきているので注目していきたいと思います。