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ボルダリングジム経営2年目で黒字転換した話
はじめに
約1年前こんな記事を書き、それがそこそこバズった。
それから1年経ち、経営状況は好転し、2024年度の収支は黒字になった。
どれくらい儲かったかというと、初年度の赤字分を引いたうえで約300万円ほどの営業利益となった。
30代サラリーマンの平均年収が451万円らしいので、まだまだこれならサラリーマンをやっていたほうが稼げたなというレベルではあるが、一応これで「商売をしています」とかろうじて胸を張って言えるようにはなった。
さて、では何故初年度マイナス38万円の状態から2年目は300万円のプラスに転じることができたのか、その理由を振り返って分析していこうと思う。
主にコレだなという目立った理由が2つある。
1つは外的要因で、これはほとんどラッキーと言っていい。
もう1つは内的要因で、これは自分が取り組んだ成果だと言える。
まずは内的要因のほうから書いていこうと思う。
これはほとんどのクライミングジムで再現性のある試みだと思う。
というよりも、ほとんどの「ちゃんと儲けようとしている」ジムならば既にやっていることを2024年からやっと本格的にやり始めたと言った方が適切かもしれない。
キッズスクール無料体験会
2023年12月時点で、当ジムのキッズスクール生は9人だった。
それが2024年12月時点では34人になっていた。
当ジムのキッズスクールの月謝は7500円なので、これだけで単純計算約19万円、月毎の売上が底上げされているということになる。
初年度は土曜と火曜にしか開講していなかったスクール枠も、現在は月曜と水曜にも増設している。
もちろんこれは自然に増えたわけではない。
色々と理由はあるが、やはり「キッズスクール無料体験会」を始めたというのが大きいと感じる。
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週に1回、日曜日の通常営業前に予約制で行う体験会だ。
ジムの前にこんなのぼりも立てた。
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やはりまだまだボルダリングというのは得体のしれないスポーツであり、子どもが「ボルダリング習いたい!」と言ったとしても「じゃあ思い切ってスクール入会申し込んでみるか!」とはならないのが現状。
キッズスクール生をある程度効率的に獲得するためには無料体験会は必須だと思い知った。
事実、無料体験会についての問い合わせはかなりの頻度で来る。
予約が無ければ開催しない会ではあるが、1回も開催しなかったという月は無かった。
とはいえ、無料体験会に参加する方がみんなスクールに入会してくれるかというと勿論そんなことはない。
そもそもが体験会申込時点でスクール入会に前向きなほうが珍しい。
入会前提で参加される方は全体の大体1割か、よくても2割程度。
体験がよっぽど面白ければ入会してみようかな?くらいに考えてそうな方が3割くらい?
半分くらいは「とりあえずボルダリングってやつを無料で1回できるならやらせてみよう」くらいの思惑だろうなと感じる。それは大体雰囲気で分かる。
これがチョットだけ精神的にツライ。
とはいえ、その場で入会に繋がらなくても、何か月後、何年後かに「あの時体験でやったボルダリングってやつ面白かったなあ」なんて思いだしてくれる可能性もゼロじゃない。
1時間早く店を開けてるからといって自分でやってるんだから人件費が増して損になるわけでもない。
ほんの少し徒労感を味わうリスクがあるというだけで、結果的に大きな利益を得ることができるのだから、スクールをやっているなら、無料体験会は間違いなくやった方が良い施策と言えるだろう。
さて、ここまでは当ジム以外にも再現性がありそうかつ無制限に広げても有益だろうという情報だったので無料公開としているが、ここからの話はなかなか全世界に向けては話しにくいことも含むので有料とする。
キーワードは「運」と「情報」だ。
気になった方は購読いただきたい。
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