【小説】サイレント・モスキート
僕は耳が聞こえないでも今サッカー日本代表選手としてグランドの上を走っている。
仲間の一人が手を上げて指を二本にした。
それを見た僕はゴールに向かって走る。
そして、ボールはどんどん大きくなって見えてくる。「あ、近づいてきた僕のシュートチャンスが」静寂なかで敵と仲間が入り乱れる。
パスが繋がり、僕の足下にボールはきた。
パスかシュートか周りを見た僕は自分にしかできないこと、この耳が聞こえない変わりに天からゆいつ授かった。サイレント・モスキート
人間の瞬きの瞬間を把握できる。
パチ
敵選手のディフェンダーが瞬きした。
その瞬間僕は目の前の敵選手の視界から消えた。
まず、一人
そして、パチ
二人の敵選手は僕を見失う。
ゴール目の前。
一対一ゴールキーパーは僕を見る。
パチ
僕はボールを蹴った。ゴールに向かって。
すると地鳴りのように振動が感じた。
その、瞬間は僕の日本代表入りして耳か聞こえない障害者初のゴールを決めた。
仲間が駆け寄ってきた。なんかみんな言ってる。たぶん誉めてくれてる。
それから、時間はロスタイムに
すると、試合は終わっていた。
何も聞こえなかった。
なんか、ゴールしたからインタビューするため
スタッフがきた、準備している。
僕は言葉を喋れない。
インタビューが始まる。
「みごとなごーるでしたね」口元で読み取った。僕は、できることはやりましたと紙に書いて見せた。あと、ハンデのある僕を支えてくれた家族と友達と関係者にありがとうと紙に書いた。
テレビを観ていた家族は泣いていた。
今まで苦労しながらもサッカーを諦めないで
日本代表入りし結果をだしたからである。
その日、同じく耳が聞こえない友達は言うまでもない。インタビューは監督に。
「今回色んな方面から批判や無理じゃないかと声がありましたが」
監督は、「私はただ一人サッカー選手を選んだに過ぎない彼が自分で証明した。ハンデが才能であると」締めくくった。
静寂中に胸の鼓動は高鳴ってた。
僕は耳が聞こえないでも、証明した。サッカーが出来ることを。
彼のサッカー選手としての伝説は始まった。
パチ
ゴール